(22.10.13) NKHスペシャル 夢の新薬が作れない  COP10の行方

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 NHKスペシャル「夢の新薬がつくれない生物資源をめぐる闘い)」を興味深く見た。
生物資源」とは聞きなれない言葉だが、現在名古屋で開催されているCOP10(第10回生物多様性条約会議)で主要なテーマになっていると言う(条約会議では遺伝資源と言う言葉を使用している)。

 石油や石炭や金は鉱物資源として広く一般に認識されているが、生物資源とは主として製薬会社が薬の原料として使用する動物・植物・微生物をさす言葉だという。

 この番組で紹介されていた生物資源を利用した新薬に、がん細胞を劇的に死滅させるコンブレタスタチンという新薬があるのだそうだ。
これは臨床段階で3年以内に承認を目指しているのだが、この新薬の原料はアフリカ南部に生息する生物資源、ブッシュウィローという木だという。

注)この薬はがん細胞の血管だけに作用して、腫瘍を死滅させると言う夢のような新薬と言われている。

 もう一つの例はドイツの製薬会社が開発した風邪薬ウンカロアボでドイツでは最もよく販売されている風邪薬だが、この原料はやはり南アフリカ原産のペラルゴニウムという花の球根が原料になっている。

 このペラルゴニウムをドイツの製薬会社が大量に買い付けている。
そのため南アフリカの東ケープ州一帯では、原住民が最も安価に得ることができる現金収入として大々的なペラルゴニウムの採取を行なっており、多くの場所からこのペラルゴニウム消滅してしまったと言う。

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 実を言うと私は薬は実験室で合成されてできるものだとばかり思っていたが、いわゆる画期的な新薬は合成ではダメで、原住民が太古より使用していた薬草類から発見されることが多いという。

注)まったく新しい新薬の分子構造はコンピュータによる合成で作り出すことが難しい。

 今問題になっている先進国と途上国の対立はこの生物資源を乱獲してしまい、生物が消滅してしまうことで近い将来原料がなくなってしまうという危機だそうだ。
南アフリカはこうした先進国の簒奪を「バイオパイラシー(生物資源に対する海賊行為)」と言って非難しているが、製薬会社の言い分は南アフリカ政府がルールを設けて自分で取締りをすればいいというものだ。

注)実際はルールは有るが貧しい南アフリカの住民は生活のためにこのルールを守らない。

 もっとも製薬会社としてもただ簒奪していては原料がなくなってしまうので、アメリカのナポ製薬と言う会社は、盛んに原料の木材の植林を行っていた。
この会社はペルーの森に生息する竜の血と呼ばれる木から画期的な下痢止めの薬を製造しようとしているが(発売は来年の予定)、木一本からはせいぜい200錠程度の原料しか採取できない。
このため製薬会社は今までに約70万本の竜の血の木を植林しており、また今後利益の2%を原住民に還元するとしている。

 しかしペルー政府ナポ製薬の取り組みにまったく不満で、利益が出ようが出まいが法律で売上げの15%をペルー政府と、原住民に支払うよう要請している。
この要請の論理は「先住民の伝統的知識を利用して新薬の開発をしている」ためと言う。

 いわば原住民に特許権があり、その特許料売上げの15%だと言うのだが、これでは製薬会社は新薬の開発意欲がわかない。
利益が上がれば相応に還元しても良いが、利益もないのに売上げの15%とは法外だと言う認識だ。

 また法解釈として竜の血が「先住民の伝統的な知識」に相当するかと言う問題があり、この例ではナポ製薬は「竜の血」は広く知られた公知であって、「伝統的な知識でない」と反論していた。

注)実際にペルー政府が製薬会社から特許料を得た実績はない

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 もっとも今後は途上国がこのペルーと同じような法律を作って、「原住民の伝統的知識」の代価を求めることが予想されるので、製薬会社は対抗として、生物資源を使用せず合成して新薬を作り出す方向を目指している。

注)コンピュータで画期的な新薬を作るのは難しいが、生物資源を分析してその分子構造を探り当てることはできる。

 生物資源の分子構造さえ分かれば、後はそれを工場で合成すればよいのだから、わざわざ生物資源を採取する必要がなくなる。
途上国の生物資源を簒奪するのではないので問題なかろう」と言うのが先進国の主張だ。

 これに対しても、もともとは途上国にある生物資源を分析した結果だから、途上国側に特許料は存在すると主張して先進国と対立しており論争は尽きない。
従来は新薬の開発利益はすべて開発者に有ったが、今後は何らかの方法で途上国にも還元する方策が模索されそうだ

 今回のCOP10ではせいぜい、「遺伝子組み換え生物が生態系に悪影響を与えた場合、途上国は先進国に金銭的な保証を請求できる」という条項の議決までのようだ。
先住民の伝統的な知識」と言う特許権問題は、今後長く尾を引きそうだ。

注)途上国は中国に見られるように先進国の特許権を無断で使用することで発展しており、この問題は互いに特許権を守ると言う方向でなければ解決しようがない。

 

 

 

 

 

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(21.11.1) 人間の精神力はどこまで強いのだろうか  第一幸福丸の3名の生還

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 今回ほど驚いたことはなかった。キンメダイ漁船幸福丸3名の漁船員の生還についてである。

 なにしろ台風の大波で転覆してから約92時間後に救出されたというから、ほぼ4日間も転覆した船内に閉じ込められていたことになる。
この船には8名の乗組員がいたが、他の4名は同じ船内にいたが、すぐに脱出している。
注)最新の情報では、乗組員4人はすばやく船から逃げ出したが、3名は船倉に閉じ込められて逃げることができなかったという。また船長は救命いかだで脱出していた。

 私が一番驚くのは、いつ沈没するかもしれない船内に残こされ、かつ酸素が限界がある中で精神的なパニックを起こすことなく4日間も耐えたその精神力である。
この人たちは、何でこんなに精神が強いのだろう」驚嘆以外に言葉がない。

 今回救出されるまでの92時間という時間は過去に例がなく、71年に北海道稚内沖で転覆した第18幸徳丸の25時間が最高だそうだから、ほぼその4倍も耐えていたことになる。

 専門家も一様に驚いているが、生還できた原因として以下のような理由をあげている。
① 海水温が25度と高かったこと
② 直射日光を浴びなかったため、体内の水分が保持できたこと
③ 空気の消費を最小限にとどめたこと
④ 互いに励ましあったこと
⑤ ペットボトルに水が残っていたこと

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 しかし私が見たところ最大の要因はこの3名の漁船員の精神力の強さのように思える。
というのも、私のような精神力が極度に弱いものは、こうした状況におかれるとまず間違いなくパニックに陥り、次にはこの暗い船内から外にでようともがくのに違いないからだ。

いつ、海底の藻屑になるかわからない船内にいるのはいやだ」恐怖感に襲われる。
もっとも外は外で台風の大波が荒れ狂っていたわけだが、とりあえずは暗闇と転覆の恐怖には打ち勝てない。
救命着もなく、救命いかだも発見できなければ、まずおぼれて死んでしまうのだが、それでも私の場合は船外に脱出を試みるはずだ。

 かつて私が見た潜水艦映画では、浮上できなくなった艦内でだんだんと空気がなくなり、兵士の一人がパニックに陥ってピストル自殺をする場面があった。なにか自分の姿を見ているようだった。

 一方、第一幸福丸の船長牧山さんは救命いかだの中で死亡してるのが見つかったが、このいかだは船が沈んだ際に、自動で船から離脱する膨張式救命いかだだそうだ。
おそらく船長は船を操縦していたはずだから、転覆と同時に海に放り出されたのだろう。

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 今回は船内に残こされた3名は救出され、一方脱出したか海に放り出された5名は死亡したか行方不明になっている。
今回の救出劇を見ると、日本の海上保安庁の捜索能力や救出能力が非常に高いことがわかったから、船さえ沈没しなければ荒れた海に飛び込まずじっと船内で待つ方が生存率が高いといえる。

注)発見は海上保安庁ではなく海上自衛隊だとのコメントをいただきました。
「捜索能力についてですが、発見したのは海上自衛隊の航空機です。
捜査は、海上保安庁と海上自衛隊、発見が海上自衛隊、救出が海上保安庁になります


 しかし一般的には船のどこかが破損してそこから大量の水が浸水し、沈没するほうが多いのだから、実際の判断はやはり難しく、私の場合はまず間違いなく生き残れないだろう。

(今日のYou Tubeは銚子漁協と外川漁協です)
http://www.youtube.com/watch?v=0EeY10LMDJ0

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(21.4.29) 人間はどこまで動物か

Crm0904272314027p31  大阪府西淀川区の小学校4年生松本聖香(せいか)ちゃんが内縁の夫から虐待を受け殺された事件を見るにつけ、心を突き刺すような痛みと共に「人間もしょせんは動物なんだ」という気持ちに襲われる。

 事件そのものは、内縁の夫の小林康浩容疑者(38)が、内縁の妻美奈容疑者(34)の子ども、聖香ちゃん(9)に食事をほとんど与えず、かつ躾と称して長期間ベランダに放置し衰弱死させたもので、死体の処理に困って墓地に埋めたと言うものだ。

 こうした内縁の夫が、内縁の妻の子どもを虐待する(正式に結婚している場合もある)ケースがしばしば起こり、そのたびに世間に衝撃を与えるが、これは人間の本性、いわゆる本能に基づく行為ではないかと私は思っている。

 よく知られているケースとしてライオンの子殺しがあり、新たに王者になった雄ライオンは、敗れた雄ライオンの子どもを幼児であれば全てかみ殺し、生育した子どもの雄ライオンは群れから追い出される。

 なぜそうするかというと、雌ライオン子育ての間(約18ヶ月)は発情しないため、新たに王になっても自分の子どもを残せないからで、自分の子孫を残すための本能的な行為だそうだ。

 以前見たNHKの「ライオンの王者の交代劇」を扱った番組では、幼子を抱えた雌ライオンが山の崖のようなところに子どもと一緒に隠れ住んでいた。

 新たな雄ライオンが幼児を殺すのを防ぐためだが、こうした場所はほとんど餌が無く、結果的に子どもは飢え死にし、子どものいなくなった母親のライオンは生きるために、新たな雄ライオンのグループに戻っていった。

 人間の脳の構造も本能という部分があり、それを新皮質と言われる理性と言うもので覆っているだけに過ぎない。
通常は理性で制御し、子殺しなどは発生しないのだが、新皮質の発達が悪いか、あるいは本能が強すぎる場合は、ライオンの子殺しと同じような行為が発生してしまう。

 聖香ちゃんの場合はまさにそれで、小林容疑者の映像をテレビで見たが、精悍な雄ライオンそのもののような風貌をしていた。
そして美奈容疑者小林容疑者と会うまでは、聖香ちゃんを愛していたのは確かで、聖香ちゃんが幼稚園を卒業する時の母子のほほえましい映像がテレビに流れていた。

 だから私たち人間は「理性的な存在だ」などと余り威張らないで、「本能を残しているのだ」と素直に認めて、こうした事件が発生しないように対応をとる必要がある。

 躾と称する虐待には子どもはほとんど抵抗する手段がなく、結果として死亡するより仕方のない運命にあり、救う手段は第三者が強制的にでも手を差し伸べるしかない。

 具体的には、妻の子どもが夫の実子でない場合、以下のような条件がある場合は人間においてもライオンの子殺しが発生する確率が高いので、社会全体(学校、近所、行政)で注意をおこたらないことが必要だ。


① 内縁、あるいは正式に結婚した場合も、夫が理性的でなく(話してみれば分かる)、かつ動物的(むきむきの筋肉マンで若い)な場合

② 親戚縁者等が近くにおらず、子どもに逃げ場が無い場合

③ 一般的に家計が貧しく、夫に社会的地位がない場合

④ 学校をしばしば休むか、身体にあざがある場合

 

 

 

 

 

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(21.4.28) 春眠暁を覚えず 諸所に容疑者逃亡す

Caky3ss3casc0te4caj0b988ca98h903c_2   春だからだろうか、東西の二つの警察署から警察官が居眠りをしてる間に容疑者が逃亡してしまった。警察はこの大失態にあわてて大捜査網を引いたが、一方は容疑者が出頭して何とか格好がつき、一方は27日現在、まんまと逃亡している。

 西の事件兵庫県西宮署で、窃盗容疑者の米沢隆美容疑者(32)巡査部長見習いの巡査2名で2階の取調室で取調べをしていた。
私は取調べを受けた経験が無いので知らないが、通常取調べを行なう場合は、部屋に鍵をかけ、かつ手錠をして逃亡を防ぐ体制をとるのだと言う。

 このときは調書の任意性の確保のために、鍵は閉めず手錠もせず、腰縄を椅子にくくりつけていただけだった。そして巡査部長が出来上がった調書をコピーしに行った隙に、見習いの巡査19歳(09年1月に警察学校を卒業して、西宮署で実習していたのだと言う)がすばやく居眠りをしたので、その隙に米沢隆美容疑者が逃亡してしまったのだそうだ。

 この巡査はまだ学生気分が抜けきらず、上司がいなくなったのをみて居眠りを始めたのだが、教室取調室が同じだと思ったのは失敗だった。。
幸いに容疑者はその後弁護士に付き添われて出頭してきたので、なんとなく格好はついたが、世の中があきれてしまったのは致し方ない。

 一方東の事件はかなり深刻で、茨城県水戸署で発生した。
この時は窃盗未遂事件で2階取調室で取調べを受けていた柘植直人容疑者(24)が、取調官に睡眠薬を一服持って、取調官が寝込んでしまった間に、2階窓から飛び降りて逃亡してしまった。

 問題は柘植容疑者がどのようにして睡眠薬を入手したかにある。睡眠薬はトリアゾラムという種類で、製品名をハルシオンといい、短時間で強く効く錠剤タイプだという。

 このハルシオンは水には溶けにくいがお湯にはすぐ解けるそうで、出されたお茶取調官が持ってきた)に、隙を見てハルシオンを投入したらしい。

 こうした手口を見ると柘植容疑者睡眠薬の扱いに相当長けており、自身が使用していたか、あるいは犯罪に使用していたのだろう。
入手したハルシオンは雑居房の同居者(睡眠薬を常時使用する必要があったというから入手したらしく、この同居者は飲むふりだけして、錠剤を柘植容疑者に渡したらしい。

 柘植容疑者はこの取調室の格子の一つをはずし、約6mの高さから、腰紐を伝わってまんまと逃げおおせてしまった。
この時は取調室の鍵はかけられていたらしいが、手錠はされてなく、腰紐がつけられていたようだ。

 それにしても不思議なのは取調室の窓枠が素手で簡単にはずせられたことである。よく映画で見る独房からの逃亡の場合は、鉄格子をヤスリで切って逃げるのだが、どうやら水戸署の格子は簡単にはずせるようだ。

 柘植容疑者は警察を逃げた後、水戸駅からタクシーに乗り、仲間のところで仲間にタクシー代と逃亡費用2万円を調達した後、さらに他の仲間の自動車でひたちなか市まで逃亡し、その後足取りがつかめなくなっている。

 どうみてもこの柘植容疑者は犯罪のプロで、仲間のネットワークがしっかりと築かれており、睡眠薬の取り扱いもうまく、取調室の弱点まで知悉して、まんまと警察官に睡眠薬まで盛ってしまった。

 なにかアルセーヌ・ルパンのような犯罪者のイメージで、もし逃亡が成功してしまったら、犯罪史上特筆に値する逃亡事件として語り継がれそうだ。

 水戸署の場合にはいくつかの問題点がある。

① 睡眠薬を簡単に牢屋のなかで入手できてしまうこと
② 取調官が取り調べ中に、睡眠薬を簡単に盛られてしまうこと
③ 窓格子が簡単にはずされてしまうこと
④ 二階から飛び降りたところを誰も見ていないこと
 

 水戸署としては一世一代の不祥事だから、どうしたらこのような世紀の失敗が発生したのか、頭を冷やして分析し、対応策を検討すべきだろう。

(21.5.21)追加 サンケイニュースに以下の記事が掲載された。

県警の発表や起訴状によると、柘植被告は昨年9月18日、水戸市住吉町で車上荒らしを試みたが、車の持ち主に見つかり自分の車を置いて逃走。その車内に柘植被告の革製のセカンドバッグが残されていた。

 その後、窃盗未遂容疑で逮捕された柘植被告。4月24日の取り調べで、取調官から証拠品として示されたのが、置き忘れたセカンドバッグ。そのとき、柘植被告はバッグ内側のサイドポケットに、昨年9月に知人から譲り受けた睡眠薬10数錠がそのまま入っていることに気づく。柘植被告は取調官の目を盗み、ポケットや机の引き出しにその薬を隠した。

 取り調べの机の上にはお茶が入った2つのコップがあった。柘植被告はすきをうかがい、睡眠薬数錠を取調官のコップの中に入れた。「一気飲みしませんか」。柘植被告がこう持ちかけると、取調官は「申し出を受けることでコミュニケーションをとれる」と思い、睡眠薬入りのお茶を飲み干した。

 調査結果を発表した宮下昌史刑事総務課長は、捜査員が事件の証拠品を調べる際にバッグ内の睡眠薬を見逃したとして、「それが今回の逃走事案につながった」と捜査ミスを認めた。

注)当初は雑居房の同居者から睡眠薬を入手したと伝えられていたが、最終的には自分が持っていたということに訂正された。


 

 

 

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(21.4.23) 裁判員制度と毒物カレー事件

Images6  裁判員制度は、この5月21日以降に起訴される事件が対象となるが、裁判員制度の運用にとって象徴的ともいえる事件の判決が昨日(21日)、最高裁から出された。

 それは和歌山市で1998年7月に起きた毒物カレー事件のことで、殺人罪に問われた林真須美被告の上告を、最高裁が棄却し死刑が確定した裁判のことである。
象徴的というのは、この裁判がもし裁判員制度の対象になっていたら、裁判員にとって最も困難な判断を要求された裁判だったはずだからだ。

 この裁判においては直接的な証拠は存在せず状況証拠だけであり、検察側は状況証拠を積み重ねることによって、林被告の有罪を勝ち取った。
 
 これは従来の刑事裁判においてはありえなかった判決であり、たとえばロス疑惑三浦和義被告は無罪になっている。
疑わしきは被告の利益に」というのが刑事裁判の原則で、この原則に従えば「直接的な証拠がない」以上林被告は無罪になってもおかしくなかった。

 しかし判決では以下の状況証拠があれば林被告が犯人であることが明確だと断定したのである。

① カレーに混入されたものと成分の特徴が同じヒ素が被告の自宅などから見つかった。
② 被告の毛髪からヒ素が検出され、ヒ素を取り扱っていたと推認できる。
③ カレー鍋に混入する機会があったのは被告だけで、鍋のふたを開けた姿が目撃されている。

 そして「これらの状況証拠を総合すれば、被告が犯人であることは、合理的な疑いを挟む余地が無い程度に証明された」と言う。

 問題はもしこの裁判が裁判員制度のもとに行なわれたとしたら、果たして林被告は有罪になったかどうかである。
各人が自分が裁判員になったと仮定して、シミュレーションをして見て欲しい。

 おそらくかなりの人が、状況証拠だけでは有罪を確定できず、「疑わしきは被告の利益に」というのが刑事裁判の原則だから、林被告は無罪と言うのではなかろうか。

 裁判員には大きく分けて二つのタイプが存在する。
① 原則派
  従来の原則や判例のとおりに判断する。この場合は林被告は無罪。
② 庶民感覚派
  法律や原則は無視して、自分が得た感度で判断する。この場合は林被告は有罪。

 なお、私の判断は上記の庶民感覚派林被告は有罪である。
その最大の理由が、林被告が常習的なヒ素を使用した保険金詐欺者だったことにある。

 明確な事件では夫の健治と共謀し、保険金詐欺目的で知り合いの男性をヒ素をもちいて殺害しようとしたこと健治は既に刑が確定し服役中)。

 また夫の健治をヒ素を用いて殺害しようとしていたと推定されること(日頃から「健治が死ねば、保険金もぎょうさん入ってくるし、そしたら子どもと一緒に自由気ままに暮らんや」と言っていたとマスコミで報道されていた

 今回の事件では動機は解明されていないと言うことになったが、これは検察が言うように「事件当日、他のお母さん方から非難されて激高した」と言うのが実情だろう。

 しかし激高したとしても、カレーにヒ素を入れると言うようなとっさの判断は、日常的にそうしたことをしている人でないととてもできるはずがない。
殺人方法はその人が最も熟知している方法を使用する

 普通の主婦が見たことも無いヒ素を見つけてきてそれをカレーに入れるはずがないから、林被告はやはり有罪と言うのが、私が裁判員であった場合の判断だ


 

 

 


  

 

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(21.3.21) 会議について

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 正直な話をすると私は会議ほど嫌いなものはない。現役の頃にはしばしば長時間の会議が開催されることがあったが、まじめに参加できるのは最初の1時間ぐらいで、あとは仕方がないので頭のシミュレーションをして遊んでいた。

 頭のシミュレーションとは過去の経験を思い出して回想をするのだが、最もよくやったのは登山シュミレーションで、過去の厳しい山登りのときの岸壁なんかを思い出すのである。そしてその岸壁の新しいルートを見つけたりして遊ぶのだ。

 最も完全にその境地に入ってしまうと、急に質問が飛んできたりするとピンチになるので、眠りであれば完全に寝込むのではなくウトウトしているような状態に保っておく。

 こうして長い会議を我慢してきたのだが、定年退職してこの会議から解放されたときは本当にほっとしたものだ。
やれやれ、これで会議の苦痛から逃れられる

 ところが信じられないことに最近頻繁に地域の会議に参加させられることが多くなった。こうした会議はビジネスの会議とは違って、参加者全員が納得いくまで時間を気にせず了解を得ようという種類の会議が多い。
地域の会議は参加者は基本平等なのでそうした取り組み方をするのだろう。

 私などは大抵の課題に対しすぐに了解してしまうのだが、中にはなかなか了解せず、かといって反対しているわけでもなく、何か自分を納得させるために十分時間を使う人がいる。

 こうなるとしばしば会議が長引き何時終わるか分からなくなってくる。
早く終えてくれ。JOGもできないし、ブログも書けないじゃないか
だんだんとイライラしてきて、目の前にお菓子などあろうものなら、精神安定剤の代わりに無茶食いするので、長時間の会議が終わるたびに胃がおかしくなって下痢模様になる。

 最近はないが、現役の頃の会議だとその後に宴会になることが良くあった。そうなると完全にピンチで、私自身酒がまったく飲めないのと、その席が非常に危険だからだ。
会議ではほとんど発言しなかったような人が急に饒舌になって、「山崎さん、あんたの言うことは分かるが、それは違うよ」なんて長々としゃべり始める。

 相手は酒が十分入ってご機嫌でしゃべっているのだが、こちらはしらふなので腹立たしいことこの上ない。
そんなことは会議の席で言ってくれ」と思うが大人気ないので黙っていると、再び胃が痛んでくる。

 さすがに地域の会議ではこうした酒の席がないのでやれやれと思っていたら、場所によりけりだということが分かった。

 私の娘の嫁ぎ先は農村地帯なのだが、そこの義父から実に興味深い会議の話を聞いた。
ここでは会議は何時終わるか分からないんだ。みんなで朝から酒を飲んでいて、その間は世間話なんかしている。そもそも全員がなかなか集まらない。
全員集まるまでそうして時間を潰しているんだ。
夕方近くになってようやくみんなが集まった頃には、みんなヘベレケになっている。

頃合を見計らって責任者のような人が『こうすべい』というんだ。そうすると全員が『うんだ』といって会議は終わるんだ

 なるほど、会議と酒には深い関係が有ったんだと、民俗学的な深淵を見た思いになった。

本文とは関係有りませんが、四季の道に花が美しく咲き始めましたので、写真に撮っておきました。
http://picasaweb.google.co.jp/yamazakijirou/21318?authkey=Gv1sRgCN_evcWij63SWg#

 

 

 

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(21.3.10) 岩波新書について

S11401  最近特異な経験をした。岩波新書が見つからないのだ。正確に言うと近所の本屋で岩波新書を置いてある本屋が非常に少ないのと、たとえ置いてあっても他の新書に比較して極端に置いてある本の数が少ない。

 実は私は河村義人さんが主催している読書会に参加しているのだが、今回の課題図書岩波新書の「戦争絶滅へ、人間復活へ」という題名で、「むのたけじ」さんのインタビューをルポライターの黒岩比佐子さんが書き下ろした新書本だった。

 第1刷が08年7月だから最近出版された本なのだが、なかなか見つけることができない。仕方なしに読書会のメンバーですでにこの本を入手していたTさんから借りて読むことにした。

 Tさんは常時東京に出ているので、おそらく丸善紀伊国屋のような大きな本屋で入手したのだと思うが、私のようにおゆみ野周辺をテリトリーにしているものにとって岩波新書を入手するのが極端に困難になっている。

 私自身の目の前にある新書を見ても、文春新書、生活人新書、PHP新書、宝島社新書、カッパブックス、中公新書と実に色取り取りで、岩波新書はその中の一つにすぎないことが分かる。

 しかし私が学生時代を過ごした60年代後半は新書といえば岩波新書中公新書しかなかった(他にあったのかもしれないが記憶にない)。
その中で岩波新書は特別な位置を占めており、どの本屋に行っても岩波新書が置いてないような本屋はなかった。

 地方の片田舎と言えるような本屋でも岩波新書は必ず置いてあり、そうした本屋の新書は薄汚れて黄ばんでいた。
理由は「波書店の本は返本がきかず、一方岩波新書が置いてない本屋は本屋とはいえない」と当時は思われていたからだと言う(これはたまたま本屋さんに聞いたらそう言われた)。

 しかし現在では岩波書店の本を見つけるのがとても難しくなってしまった。かつては岩波の本に対する評価は「良心的」「革新的」「進歩的」等非常に好意的評価が多かったが、最近は「時代に取り残されている」という評価が多い。
そのためか読む人が極端に減り、また競合する新書との競争に負けているらしい。

 私自身の個人的経験でも、社会科学系の本で、いわゆる唯物史観唯物弁証法マルクス経済学関連の本はまったく購入しなくなった。
特に1990年前後の社会主義国の崩壊以降は、書かれている内容と実態が極端に乖離してしまい、読んでも何の役にもたたなくなったことがその理由だ。
この本に書かれている社会は一体どこに有るのだろうか

 なかでも岩波書店(岩波新書)はそうした社会科学系の本の宝庫だったから、必然的に読者が離れていったのだと思う。
私のようにかつてはそうした岩波新書をむさぼるように読み、そして社会主義国の崩壊でそれが壮大な虚構であったことを知った人間にとっては、「岩波にだまされた」という気持ちが特に強い。

 実際は岩波新書も左翼系の本だけでなくバラエティーに富んでいるのだが、記憶に残っているのは日本の歴史 上・中・下」井上清氏や「昭和史」遠山茂樹氏他、「社会科学の方法」大塚久雄氏、「資本論の世界」内田義彦氏等であり、当時の左派陣営の論客の本ばかりだ。

 今回読む「むのたけじ」氏の本のキャッチフレーズは「戦争の世紀を生きて希望はいまどこに? 従軍記者体験、社会主義観、憲法9条、新しい日本人」と書いてある。

 一度岩波書店(岩波新書)にだまされた人間は疑い深い。
やはり岩波の体質は変らないな。まただまされるのはいやだな」という気持ちでこの読書会のテーマ本を読んでいる。

 

 

 

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(21.1.10) 中東戦争の終わり   ガザ紛争を見て

画像を最大化 今回のイスラエルとガザ地区を実行支配しているイスラム原理主義組織ハマスの戦闘を見て、この地区では「二度と中東戦争は発生しないな」という観を強くした。
紛争は起こっても、国家間の紛争は起こらず、イスラエルとテロ組織との紛争と言う構図になることが分かった。

 かつてイスラエルアラブの間では4回に渡って国家間で中東戦争を繰り返してきたが、一方の当事者だったエジプトが今回は仲裁に乗り出す等様変わりの様相を見せている。

 一方他のアラブ諸国の動きは、国連の安保理での停戦決議案の採択を求めるだけだこれはあくまでも国内の民衆の不満を和らげるためであり、ハマスを支援してイスラエルとの戦争に乗り出す気持ちはさらさらない。

 すでにアラブは穏健派のサウジアラビア・エジプト強硬派のシリア・イランに分裂しており一枚岩とはとても言えない。強硬派の中でもイランガザ地区から遠く離れているため、とても直接介入は出来ない。
ミサイルを撃ち込むとの脅かしは出来るが、イスラエルのミサイル反撃にあったらとても勝ち目はないだろう。

 現時点でイスラエルと直接交戦する可能性があるのはシリアだけだが、シリア第4次中東戦争イスラエルにこっぴどくやられて、一時ゴラン高原を失っている。
イスラエルと戦っても何も得るところはない。国が滅んでしまう」各国首脳の共通認識だ。

 この結果、イスラエルとの闘いを本気で信じて行なっているのはガザ地区を実効支配しているハマスだけになってしまった。
だからハマスをいくらたたいてもアラブは反撃してこないというイスラエルの読みは完全にあたった。
12月27日からの空爆、1月3日からの地上戦で800人近いガザ地区住民が死亡したが、アラブに出来ることは国連に泣きつくことだけだ。

 現在イスラエルにとっての最大の脅威は主としてエジプト国境の地下トンネルを通って運び込まれているロッケット砲その他の武器である。
武器さえなければハマスはどこにでもいる単なる小うるさい集団に過ぎない。

 ガザ地区でなぜハマスが優勢なのは、豊富な資金で食糧と武器を調達できるからである。ハマスは湾岸諸国やイランから多額の資金援助を受けている。
アラブの正義のために戦っている我々を支援するのは神の意思だ
本当は金を出さないとテロの対象になるので、金持ちはハマスに多額の資金援助をしており、これがガザ地区の住民の生活費と武器の調達に向けられている。

 イスラエルにとってはとても我慢が出来ない状況だ。時間が経つにつれてますますハマスの軍事力は強化されるので、その前にたたいて潰してしまおうとしたのが、今回のガザ紛争の発端だ。

 イスラエルは十分ハマスをたたいた。その間の時間的余裕はアメリカが国連決議の採択を邪魔して作ってくれた。
あとは現在エジプトから出されている調停案の中に、エジプトの国境からの武器持込禁止が入れられ、それが確実に保証されればイスラエルとしては満足だ。

 一方アラブ穏健派としてはハマスの力が弱くなることは大歓迎だ。オイルダラーで世界最高級の生活を享受しているのに、戦争に巻き込まれては元も子もない。

 ハマスとしては踏んだりけったりだが、これ以上イスラエルと地上戦を繰り返して消滅するのは本望でないだろう。
結局両者ともエジプトの和平案を呑んで戦闘は終了しそうになってきた。

 

 

 

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(21.1.9) 私の ウェッジウッド

2118_008 1月5日、あのイギリスの誇るウェッジウッドが倒産した。私などはイギリスと言うとロンドンのシティウェストミンスター寺院より、もっと身近に感じるイギリスがウェッジウッドだ。

 リーマン・ブラザーズが倒産してもなんとも思わなかった私だが、今回のウェッジウッドの倒産はショックだった。
世界の最高級陶磁器として自他共に認めてきたウェッジウッドがなぜ倒産したのだろうか。

 定年退職する前は、よくデパートの陶磁器売り場を見て歩いたものだ。理由はウェッジウッドを一目見たいためだったが、どこのデパートでも最高級品としての取り扱いを受けており、鍵のかかった立派な家具の中にしまわれていた。

 その中でもさらに最高級品になるとカップとソーサーの1客の組み合わせで10万円もするものもあり、ため息が出だ。
この10万円もするカップでコーヒーが飲めたらどんなに幸せだろうか

2118_007  私が清水の舞台を飛び降りる気持ちで購入したのは1セット2万5千ほどのユーランダーと呼ばれているらしい赤色と水色の2セットで、今でもこのカップで飲むコーヒーはなぜか美味しい。
やはり陶磁器はウェッジウッドだ」いつも思っている。

 しかしこうしたブランド名とは裏腹に、ウェッジウッドの経営は近年とても苦しかったらしい。1986年といえば日本のバブル真っ盛りの頃だが、この年にアイルランドのクリスタルメーカー、ウォーターフォード・クリスタル会社と合併している。

 表面的には合併だが、実質は吸収合併されたようだった。この合併で洋食器とクリスタルの両部門で世界のトップメーカーになろうとしたが、この頃から安くそれでいて高級感がある洋食器が続々登場して、ウェッジウッドの経営をじりじりと追い詰めて行った様だ。

 それまでデパート回りをしてもウェッジウッドで1万円以下のコーヒーカップなど見つけるのが難しかったのに、バブルが崩壊したある時期からジャスコで6000円前後の製品が出たのには驚いた。
夢じゃなかろか」飛びついて購入したものだ。

 高級洋食器として差別化をはかり、それゆえ高収益を得ていたのに、他の一般メーカーと競争して値段を下げなくてはならない状況下に置かれたらしい。
私にとっては幸運だったが、ウェッジウッドとしては苦渋の選択だったはずだ。

 しかもウェッジウッドの最高級品を扱ってきたデパートの売上は、日本ではここ12年に渡って低下している。
バブルがはじけ、売れるのは5000円前後の大衆向けになっていたようだ。
デパートの衰退と歩調を合わせるようにウェッジウッドの高級品は売れなくなってきたらしい。

 今回の倒産の理由を新聞では「金融危機をきっかけにした世界的な景気悪化で販売不振に陥ったこと」だと言う。
しかし販売不振はそれ以前から続いていた。金融危機は最後の一押しに過ぎないと言うのが実情だろう。
負債総額は500億円だと言う。

 私はウェッジウッドが心から好きだ。私がもしサウジアラビアあたりの資産家だったら、間違いなくこの250年の歴史ある世界でもまれな美しい陶磁器を生産する会社を購入するだろう。
ヤマザキ・ウェッジウッドなんて名前にしたいが、しかし現実はしがない年金生活者であるのが残念だ。

 

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(21.1.4) 人口減少下の日本の将来

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(国連人口基金 世界人口推移グラフ

 最近出された厚生労働省の「人口動態統計の年間推計」によると08年度中に日本の人口は約5万1千人減少し、これは過去最大の自然減だと言う。
すでに日本の人口は21世紀に入りほぼ12,700万人で停滞していたが、ここに来て本格的な減少が始まったことになる。

 この人口減少に対して世の中は悲観論一色になっている。65歳以上の高齢者が現在は4.5人に一人だが、今世紀後半には2.5人に一人になって「少ない生産年齢人口でどうやって医療・福祉の増大に対応できるのだろうか」と厚生労働省は大騒ぎだ。

 実際人口減少のスピードは今後とも速まることは確実で、その結果高齢者の割合が増えるのもそのとおりだが、しかしだからと言って日本の将来が暗黒と言う訳ではない。

 物事には必ず2面性があって、ある事象が発生したときに全てが悪かったり、良かったりすることはない。コインには両面がある。
人口が減少すると良いことはいくらでもある。

① 新規に住宅を取得する必要が少なくなる。

 通常子供が一人か二人なので、子供は親の住宅を引継ぐことが可能になる。このため住宅を購入するための資金を生活費に当てられる。

 これは大きい。私は自分の住宅確保のために会社から借金をして、それを毎月15万~20万約20年間にわたり返済してきた。その費用を生活費に当てられたらどんなに生活に余裕があったかとしみじみ思う。

② 大学・大学院等への入学がたやすくなる。

 すでに大学は数値的には全員入学が可能で、今後は大学側が学生を集めなければ倒産してしまう。いままで好き勝手に上げてきた授業料は傾向的に低下するし、大学は始めて学生にまじめに授業をするようになる(実際は奨学金の拡充と言う形で、すでに授業料の低下が始まっている)。

③ GDPを増加させる必要がなくなる。

 現在はGDPが増加しないと社会が崩壊するような騒ぎをしている。たとえば中国は「新規に1000万人分の雇用を創出するために年8%の経済成長が必要」と言っている。
これは逆も成り立って「新規に○○人退職するために、年○○%経済縮小が必要」と言うことになる。

 GDP信仰は人口増加社会で成り立つ神話に過ぎない。

 実際は老人人口が増えると衣食住にかける費用が少なくても生きていけるので、GDPが減少しても苦にならない。

④ 道路や公共施設を作る必要がなくなる。

 道路が必要なのは人口が増加し、かつ自動車が増加するとの予測の元に作るのだが、実際は交通量は都市の一部を除いて減少する。従って道路は自民党道路族の利権のためにのみ必要ということになる。

 発電所、通信網、上下水道、飛行場、新幹線等のインフラもこれ以上拡充する必要はなくなり、メンテナンスだけで済む。
古代ローマの遺産で生活した中世のようなものだ。

⑤ 自然環境が改善される。

 工場や家庭からの汚染物質の排出が少なくなり、河川が浄化される。また農村部や山村部は人が大幅に減少するので自然がそのまま残される。二酸化炭素排出問題も自然に解決する。

⑥ 世界に先駆けて高齢化社会のモデルが作れる。

 現在人口が減少に転じた国は日本のほか主としてロシアを中心とした旧社会主義国だが、いづれ全ての国で人口は減少に転じる
今世紀は資源や食糧や環境がネックとなり、人口減少の世紀となる。その時に人口減少下の日本モデルを世界に提案することが出来る。

 これだけ人口が少なくなると好ましいことがあるのだから、医療・年金で灰色の未来を描くのは間違いで、ばら色ではないがせいぜい中性色というのが妥当な線だ。   

 

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