(22.2.4) 作家になるのは大変だ
昨日(2日)、「企画のたまご屋さん」のYさんと一緒に日本でも有数な出版社といわれているK社を訪れた。
私の書いた企画書「ロドリゴ巡礼日誌」の企画についてK社の担当者から説明してほしいと言われたからである。
K社は護国寺にあって通りに面して近代的な高層ビルと、昔ながらの古いビルをつなぎ合わせて建っていた。
K社の担当者は生活文化局に所属していたが、ここの部局はいわゆるハウツウ物と呼ばれる「君にもできる○○」というような本を出版している部局だった。
会ってくれたTさんは大変柔らかな感じのする女性で好感が持てたが、指摘を受けた内容はシビアで、やはりこの世界も一筋縄ではいかないことがよく分かった。
当然のことだがまず本として出版する以上は相応の需要者がいることが前提で、「売れる本と売れない本」を業界の人は良く知っている。
「山崎さん、サンチャゴの道はスペイン道についてはかなりの日本人が歩いていて、そうした人が本を求めていますが、フランス道はマイナーでほとんどの日本人が行かないでしょう。
今回はそのフランス道なので、まず顧客層を捕まえるのが大変そうですね」
「サンチャゴまで歩いて、それを誰でも歩けるのだというような案内書にしてもらえればかなりの層の購買者は出てくるのではないでしょうか」
「それととても大事なのはオリジナリティーで、内容がどこにもないことがインパクトに成ります。たとえばリヤカーで世界を歩き回っている、とかそうしたことですね。今回は何がオリジナリティーでしょうか」
うぅーん、言われてみれば最もだ。今回私はル・ピュイからスペインとの国境の町までの半分しか歩いていないのだから、経験としても不足している。もともと本にするつもりがなかったので資料の収集も不十分だ。
どうやら本を書くには、たとえばフランスの古道をほとんど走破して第一人者となり「フランス古道の歩き方」というような案内書を書くか、フランスからスペインまで1500kmを歩きとおして「誰でも歩けるサンチャゴへの道」というような本にするかどちらかのようだ。
「うぅーん、またフランスやスペインを歩き回らなくてはいけないのか・・・・」うなってしまった。
とりあえず今までの経験は経験として整理し、足らないところは再び現地に足を運んで情報を仕入れるしか手はなさそうだ。
第一人者になるのも楽でない。
最もそれだけでは気力が継続しそうもないから「ココログ小説」(ココログが提供しているジャンルの一つ)に出来上がった内容はアップして読んでもらうのが良さそうだ。
なにしろこの世界はいつ何がフィーバーするか分からないのだから色々と手を打っておこう。
注)最近私のブログ記事が急にフィーバーして多くの読者がアクセスすることがある。大抵の場合は他のブログで紹介されたか、掲示板で紹介されたかのどちらかだが、そうした時は本当に不思議な感覚に襲われる。
「何でこんなに多くの人が見るのだろ・・・・・」
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