(23.2.22) 木の移植は大変だ おゆみ野の森
(最初は台車で運んだが壊れてしまったのでバンで運ぶことに変更した)
こんなに木の移植作業が大変だとは思わなかった。先日の日曜日(20日)に、おゆみ野の森にマテバシイを移植することにした。
きっかけはUR都市機構の担当者から、「京成学園前駅のURの事務所を閉鎖して、新しい建物を建設するので、そこにある植栽で気に入ったものがあれば、おゆみ野の森に移植してもいい」といわれたからである。
相談した結果「おゆみ野の森にはドングリの木が少ないので、マテバシイを移植しよう」と言うことになった。前もって園芸のコンサルタントSさんと私で、丈夫そうな移植対象のマテバシイを8本選択しておいたが、UR都市機構がそれを重機で掘り出してUR都市機構の事務所の中庭においておいてくれた。
「掘り出しはUR都市機構でしますが、移動はそっちでやってください」との約束だ。
日曜日、このマテバシイをおゆみ野の森まで運ぶだんになって頭を抱えた。
高さはせいぜい3M程度で、たいしたことがないと思ったが、木は上部に伸びた枝と、下に伸びた根がほとんど同じくらいあることを忘れていた。
しかも土がたっぷりとついていて、重さは小錦並だ。
「本当にこんな重たいものを持って行けるのだろうか・・・・」事務所からおゆみ野の森までは約200m、しかも坂道が有る。
森のクラフトマンのOさん、草刈隊の仲間Tさん、明徳短大の男子学生、それと私の4名で運ぶことにしたのだが、うんともすんとも言わないほどの重さだ。
用意したスーパーなどで荷物を運んでいる台車に乗せては見たものの、動き出すまでに4人で気合を入れなければならなかった。
「かんばれ、死んでも運べ!!」
4人で坂道をかろうじて運び上げたが、台車の車がすべてパンクしてしまい、磨り減って車そのものがなくなってしまった。
「台車の車が摩擦でなくなってしまった!!!」驚きだ。
サラリーマンになってからパソコンより重いものを持ったことがなかったのがたたって、へとへとになって座り込んでしまった。見ると他の3人もグロッキーだ。
「いくらなんでも、台車じゃ無理だ。1本運ぶのにエネルギーをすべて消耗してしまう」
Oさんが自身のバンに乗せて運ぶことを提案した。
「後ろを空けて根の部分をバンに載せ、枝の部分は人が持って移動しよう」
この案は正解で、徹底的に根の土を落とし軽くし、バンに載せるまでは苦労したが何とか運べるめどがついた。
ところが3本運んで4本目になったとき思わぬ事態が持ち上がった。
目の前に10階建て程度のアパートがあるのだが、そこの住民からクレームをつけられた。
「あんたら、一体何をしているんだ」カメラで証拠写真を撮っている。
どうやら日曜日に変な男が4人来て、木を盗んでいるのではないかと疑われたらしい。
「UR都市機構から許可を得ている」と言うと、今度は「それなら日曜日に作業することは住民との協定で禁止されているはずだ」とさらに怖い顔で睨まれててしまった。
「こりゃ、だめだ。今日は3本の移植だけで止めよう」
5本を余して撤退したが、実はそれが正解だった。
今度はマテバシイを植える穴を掘るのに悪戦苦闘することになったからだ。地面をシャベルで掘ってみるとわかるが山の土といえどもなかなか掘れない。
上部は草の根がはびこっており、土の部分になると木の根が縦横に走っている。
ほぼ直系1m、深さ70cm程度の穴を3つ掘るだけで、1日のすべてのエネルギーを放出してしまったようだ。
「よく映画で死体を穴に埋めるシーンがあるが、実際は人を埋めるほどの穴を掘るのは大変なことなのだ」と認識した。
この移植でほぼ2時間半程度かかったが、これほど木を植えなおす作業が大変なことだとは知らなかった。
作業が終わるとその日は一日中寝ていた。
さらに今日(21日)は足の裏に奇妙な痛さが残っている。台車に乗せて木を引っ張った時に足の裏側で踏ん張ったせいだが、いつもとは異なる筋肉痛に戸惑っている。
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