(22.4.22) 韓国経済の光と影  その2

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 しばらく前までは韓国経済の影の部分の記事が大勢を占めていたが、最近は韓国経済を礼賛する記事が多くなっている。
特に週間エコノミスト4月13日号は韓国特集で、表題が「最強・韓国」で副題が「原発、電気、自動車・・・・日本敗北の理由」となっている。

 具体的な内容を見てみると以下のようだ。
① DRAM、液晶で世界トップのサムスンの猛烈経営
② 冷蔵庫と洗濯機を売りまくる総合家電の覇者LG
③ 米国で着実にシェアを伸ばす、ホンダを抜いた現代


 確かにこの記事を見る限り韓国の躍進はすさまじい。ここにきてあらゆる指標も好転している。

① 昨年度のGDP伸び率は0.2%だったが、今年は韓国銀行の予測では5.2%になると言う(日本は09年は▲5.2%、今年は+1%程度)。
② 通貨は一時1ドル1500ウォン程度まで急落していたが、最近は1100ウォンまで回復し安定している。
③ 株価はリーマンショック時直前のレベルまで回復してきており、日本がまだ7割程度の回復に留まっているのと大違いだ。
④ 輸出も順調に回復しており、特に中国とアセアン等に対する輸出が伸び、一方北米、欧州、日本に対する輸出のシェアは縮小し、輸出先のグローバル化が進んでいる

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 こうした指標の好転を受けて、格付機関ムーディーズが韓国国債の評価を1段階あげて、上から5番目のA1に変更した(日本は上から3番目)。
ようやく世界が韓国経済の実力を正当に評価し始めた」韓国のマスコミは大騒ぎだ。

 元々韓国経済の問題点は国内に資本が少ないため多くの資金を海外から導入し、しかも短期資金のウェイトが高いことにあった。
このためリーマンショクアジア危機のような金融危機が起こると資金が韓国から一斉に引き上げられ、その調達のためになけなしの外貨準備を崩さなくてはならないことだった。

 今回のリーマンショック時にもこれが現れて一時は外貨準備が激減したので、市場は韓国が再びIMFからの支援が必要になるのではないかと固唾を飲んでいたものである。

 しかし09年度に入り、韓国は急速に輸出が回復した。一番大きな原因は中国経済が大躍進したことで、中国に対する輸出が伸びさらに新興国に対する輸出によって韓国経済はV字回復を遂げた。
日本がもたもたしているのに比較すると好対照だ。

「見ろ、もはや日本に学ぶべきものは何もない。韓国の企業は世界トップだ。日本が韓国を学ぶ番だ」韓国の鼻息は荒い。

 韓国の企業はオーナー企業が多い。こうした危機の時期はすばやい決断が要請される。韓国は市場特性を「低価格と適当な品質」を維持しながらいわゆる新興国の市場開拓に成功した。

注)私もDELLのディスプレイをサムスン製にしたが、非常に安くまた半年で壊れた。保証期間内であったのですぐに交換してくれたが、この経験で韓国製品は安いが壊れやすいことを実感してしまった。

 だが、しかしこの状態がいつまで続くのかは疑問がある。一番の問題は失業者が多く日本と同様に国内市場が拡大しないことだ。
投資はほとんどが国外でなされており、国内には投資機会がほとんどない。
サムスン・現代・LGといった大企業はGDPで日本の5分の1しかない市場をとうに諦め国外ばかりに投資をおこなった。そのため国際収支の構造がかわり、08年以降所得収支が激増している。

注)2000年までは所得収支は常に大幅な赤字だった。その後とんとんの状態が続いていたが、08年より急激に所得収支が増大した(08年 約5400億円、09年 約4500億円)。なお韓国企業は証券投資より直接投資に熱心だ。

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 韓国政府も景気対策として、2%という低金利と金融緩和策を実施したが、この資金はほぼ国外投資に向かい、国内はデフレ状態になっている。
日本との違いは大手企業が海外でしたたかに収益を上げていることだが、この快進撃がいつまでも続くとは限らない。

 アメリカでの躍進目覚しい現代自動車がいつアメリカでトヨタと同じようにイケニエになるか分からないし、中国の追い上げもきつい。

 そして何より北朝鮮との緊張関係があり、哨戒艦天安が北朝鮮からの攻撃で撃沈されたとなると一気に緊張感が高まってしまう。
良くも悪しくも韓国の経済は国際情勢を敏感に反映して、急速に好転したり悪化したりする。
そして国家も企業も多くの資金を外国に頼っているため、業況が悪化すればすぐに資金が逃げ出す。

 今は中国経済の恩恵と、新興国投資が効を奏して韓国経済は絶好調だが、やはり注意深く推移を見守っていくことが必要だ。

 

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(21.8.25) 韓国経済の光と影

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 韓国経済に対する見方が大きく分かれている。超楽観論と超悲観論といっていいような分かれ方だ。

 超楽観論は主として韓国政府から出されているもので、最近発表された第2四半期GDP対前期比+2.3%OECD加盟国の中で最高の伸び率になったことからきている。
それまでの推移は08年第4四半期▲5.1%09年第1四半期+0.1%だったので、ここにきて韓国経済は完全に底をうちV字型回復が可能になったというものだ。

 内訳を見ても民間消費、設備投資がいずれもプラスに転じており輸出も好調だったことから、この回復は本物で、韓国経済は不況を克服したという判断である。

 一方超悲観論英エコノミストや韓国経済に詳しい経済評論家の三橋貴明氏の分析によるもので、韓国の08年度ファンダメンタル最悪の数値を示したことにより以下のように説明される。

 09年3月英エコノミストによると、「新興市場のなかで最悪が南アフリカ共和国、ついでハンガリー、3番目がポーランドと韓国」でその理由は
韓国の外貨準備高に占める短期債務の割合は102%(だから期日が来て借り換えができなければ外貨準備はすぐに底をつく)で、かつ銀行預貸率も130%と高い(銀行は30%相当額を市場からの資金調達でまかなっており、市場がタイトになると貸し出しを圧縮しなければならない)」からと説明した。
これに対し韓国政府は猛然と英エコノミストに噛み付いた

 一方三橋貴明氏は最近発売された「完全にヤバイ韓国経済」(表題は週刊誌のようだが、分析は的確)の中で以下の3つのグラフを基に次のように説明している。

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① 韓国経済は08年劇的な変化がおこった。それまで常に黒字であった経常収支と資本収支が一気に赤字になり、それまで延々と積み上げてきた外貨準備を取り崩すことで対応せざる得なかった(07年外貨準備2576億ドルー08年外貨準備2012億ドル=566億ドルの減少 約5.4兆円)。

注)資本収支とは韓国の場合海外からの短期借入金であり、07年までは金融機関が盛んに資金調達をおこない、その資金が株式や不動産を購入するために投資されていた。

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① 図1-8の経常収支をブレイクダウンすると、なぜ経常収支が08年に大幅に減少したか分かる。貿易収支が大幅に落ち込み、サービス収支(観光や輸送等)込みで見ると、大幅な赤字になっている(貿易・サービス収支が純輸出となる)。
この結果08年韓国の貿易は貿易立国であるにもかかわらず赤字に陥った。

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① 図1-8の資本収支が08年、なぜ赤字になったのかの原因はその他投資(海外からの短期資金)が06年、07年と大量に入っていたのが、08年になり引き上げられたからである。

この06年、07年がまさにバブルの時期に相当し、韓国の金融機関が短期金融市場で自由に資金調達していたのが、リーマン・ショック以降、資金調達ができなくなったことを示している。

② さらに言えば、直接投資や証券投資のような外資が06年、07年、08年と継続して流出しており、この頃から外資は逃げ出していたことが分かる。
それを韓国の金融機関が短期資金を調達して補っていた。


 このように三橋貴明氏は韓国経済を分析した後、この傾向は09年も継続し、最終的には韓国経済は破綻のカウントダウンが始まったと結論付けた。

 以上のように韓国経済については韓国政府のような超楽観論と、英エコノミスト三橋貴明氏のような超悲観論が拮抗しているのであるが、果たしてどのように判断したらよいのだろうか。

 結論を言えばどちらが正しいかはすべて中国経済の動向如何といえる。中国政府は財政と金融で世界に例を見ない規模で超緩和政策をとっており、この結果あまった資金が株式と不動産に流れてサブプライムローンに沸いたアメリカのようなバブルが発生している。

注)中国経済のバブルについては「世界経済の底入れと中国経済のバブル」で分析してあるので、その記事を参照してください。

 バブルで金周りがよくなった中国人が自動車や耐久消費財の購入に走り、中国のGDPは10%前後の超拡大が始まっており、その結果韓国や日本の対中国貿易が持ち直してきた。
09年第2四半期の韓国と日本の経済回復はこの対中貿易の輸出増によってもたらされた

 さて問題はこの中国のバブルがいつまで持つかにかかっている。アメリカのサブプライムローンの例を見るまでもなくバブルは必ずはじけるのだが、いつはじけるかについてははじけるまではわからない。

 三橋貴明氏は近い将来にはじけると想定しているが、私の予想はかなりバブルは持つのではないかと思っている。

 中国政府が金融引き締めに入ればその段階でバブルは収束するのだが、8%GDP信仰の中国政府が株や不動産の値上がり程度で引き締めに入るとは思われない。
成長しているのだから、今のまま超緩和策を継続しよう

 グリーンスパンでさえ防げなかったバブルを中国政府が軟着陸させれるとは思われないので、膨れるだけ膨れた後で、リーマン・ブラザーズの倒産のような形でこの中国バブルも収束するのだろう。

 それまでは韓国経済はファンダメンタルに時限爆弾を抱えながら、中国向け輸出主導でGDPの拡大を図っていくというのが私の予想だ。

注) 韓国経済の基本問題は貿易立国の立場を中国等に追い上げられ、貿易収支が傾向的に悪化してきたことによる。
これを海外からの短期借入金によってファイナンスしてきたが、短期借入金は経済状況によってたちどころに引き上げられるので、金融は常に不安定な状況下にある。

 こうした基本問題が08年に集中的に表れたが、現在は中国貿易の持ち直しによって一時的に小康状態を保っている。

 





 

 

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(21.5.26) 恨(ハン)の国の大統領

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 ノムヒョン前韓国大統領
の自殺が世界に衝撃を与えている。韓国大統領といえば晩節を全うできない大統領というイメージが強く、やはりと言う気もするが、伝統のようにノムヒョン氏もその一員に加わってしまった。

 なにしろ独立後の歴代大統領の運命はいづれも悲惨なものだ。
李承晩氏はハワイに亡命してそこで死去し、朴正熙氏は部下に暗殺され、ゼントカン氏は収賄罪で死刑宣告を受け(特赦で釈放)、ノテウ氏も収賄容疑で2年間服役し、キムヨンサム氏はあっせん収罪で逮捕され、今度はノムヒョン氏が不正資金事件を苦にして自殺してしまった。

 今回の収賄容疑は夫人や、長男、長女が大統領の権威を傘にきて約6億円の金品を集めたとの疑惑だが、その事実をノムヒョン前大統領が在任中知っていたかどうかが、本人が逮捕されるか否かの分かれ目になっていた。

 当然、ノムヒョン氏は「在任中は知らなかった」と言っていたが、検察当局にネチネチ責められれば、前大統領としてのプライドが大いに傷つき、思い余って自殺をしたのだろう。
韓国世論は「国策捜査」だといきまいている。

 なぜ歴代大統領がこうも死亡(暗殺、自殺)したり、収賄罪で逮捕されるのかの説明で「大統領に権限が集中し、それを親族が利用するからだ」との説明がされていたが、どうもそれだけではなさそうだ。

 大統領権限が強いのは韓国だけでなく、アメリカやフランスでも同様だが、一部例外を除いて韓国のような状況にはなっていない。

 韓国で大統領が晩節を全うできない理由は二つあると思う。

① 一つは儒教国家で家族の絆が強いこと。反対に言えば一族で出世頭がでれば、その権威を一族中で利用すること。
② 二つ目は恨(ハン)が国民的性格で、冷や飯を食わされた現政権が、前政権に対する恨みを復讐として徹底的に晴らそうとすること。


 特に恨(ハン)については、韓国には長い伝統がある。
たとえば李舜臣といえば、亀甲舟豊臣秀吉の朝鮮出兵を打ち破った英雄と目されているが、一時、内部の政争に巻き込まれて反対派から死刑の判決を受けて殺されそうになった(救国の英雄でも反対派閥が政権をとると、死刑にされる例)。

 また日韓併合についても李氏朝鮮内部の改革派と保守派の骨肉の争いが激しく、改革派は保守派に対する恨みで日本という外国勢力と手を結び、(保守派はロシアと結んでいた)結果的に日本に植民地化されてしまった(骨肉の争いが激化すると国をも売ってしまうという例。一方日本の例では幕末、外国勢力の進出を勝海舟等の努力で回避している)。

 ハンの国、韓国では「日本」という言葉に対しいまだに「怨念」を抱いていて、竹島問題歴史認識で燃え上がるが、それは外国人に対してだけでなく同国人に対しても同じで、常に反対派を弾劾してやまない(韓国では地域主義の伝統が残っており、互いに反発しあっている)。

 こうした恨(ハン)の伝統がある限り、韓国大統領は晩節を全うできないのはいたし方がないことで、政争が激化しこれからも大統領の逮捕が繰り返されると思っておくのが妥当だろう。

 

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(21.1.26) 韓国の経済政策とパク氏の予言

125pxflag_of_south_koreasvg1  信じられないような記事が1月23日のロイターに掲載された。
それによると韓国のブロガーパク氏が「ネットに虚偽の情報を掲載して韓国通貨を下落させた罪」により検察当局がパク氏を起訴したというのだ。
なんとも不思議な気がしていたら、毎日新聞の1月26日の夕刊に、より詳細な記事が載った。

 それによるとパク氏が12月28日のブログで記載した「韓国政府が主要金融機関と企業にドル買い禁止令を文書で出した」という内容が「虚偽の情報」に当たるのだと言う。

 理由は「韓国政府は文書でなく口頭で自制を呼びかけた」ので、パク氏の記載は「虚偽情報」に当たり、さらに「文書」と記載されたためドル買いが殺到し韓国政府は「20億ドル(1800億円)以上の資金投入を余儀なくされた」のだという。

 笑ってしまった。韓国の検察当局は「文書」か「口頭」かを問題にして、ドル買い禁止措置が「事実」か「虚偽」かはまったく問題にしていない。
どうやら検察当局は口頭」ならドル買いは発生せず文書」の場合のみドル買いが発生すると考えているようだが、信じられないような判断だ。

 実はパク氏は韓国では相当著名なブロガーで「ウォンと韓国株式の暴落、およびリーマン・ブラザーズの破綻」を予告して一躍著名人になった人だという。

 一方韓国の金融当局は最近の韓国経済の悪化で非常にナーバスになってしまい「悪意があると見られるうわさを取り締まる」と言っていた。
アナリストに対し、韓国経済について悲観的な観測を口にすることを禁止していた訳だ。

 しかしパク氏は当局の禁止を無視して、「口頭」を「文書」と悪意を持って記載したと検察当局は判断した。
ドル買い禁止令」を出したという内容が正しいかどうかでなく、「口頭」か「文書」かが問題になると言う。

 私は当初これは冗談ではないかと思っていたが、韓国政府は本気になって、「ついに景気悪化原因を突き止めた」と鼻高々だ。

すべてはパク氏の流言飛語による。リーマン・ブラザーズが倒産したのも、韓国株式の下落も、ウォンの下落もすべてパク氏のノストラダムスのような予言が原因だ」そうだ。

リーマン・ブラザーズの倒産がパク氏のブログに掲載されたとき、韓国語をほとんど理解しないアメリカ人はすぐさまこの予言に反応し、ポールソン財務長官はリーマン・ブラザーズに公的資金を投入するのを止めた」と検察当局は考えているらしい。

しかも韓国株式の外国人所有率が日本と同様高く、アメリカの株価低下に即座に連動していると言われているが、本当はパク氏の予言により低下していた」というのが韓国の最高国家秘密なのだそうだ。

 そして最も重要な罪は「ウォンの劇的低下は、韓国が純債務国になったり、サムスン電子が四半期ベースではじめて赤字になったからではなく、パク氏がブログで『口頭』を『文書』と書いたからであるという」CIAすら知らない秘密を公表したからだという。

 実に韓国政府は立派な政権だ。これだけ確実な証拠がそろえばパク氏が有罪なのは確かだ。さらに韓国政府の次なる経済政策は実に劇的で確実なものになるらしい。

 情報筋によると、今度は韓国政府はパク氏に依頼して「韓国経済のV字型回復」をブログに掲載させるらしい。
なにしろ経済悪化はパク氏の予言なのだから経済回復も予言によって行なうとは、実に韓国政府は頭がいい。

 韓国は実にすばらしい国だ。すべてはパク氏の予言によって決まる国だ。日本でも卑弥呼の時代がそうであったり、平安時代になっても陰陽師の安倍晴明が活躍したりしていたが、その時代にそっくりだ。

 こんなに素晴らしい国が隣国だと言うことは本当に日本は幸せだと思う。

ロイターの記事は以下のURLをクリックすると読むことができます。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0901/23/news049.html

 

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(20.11.19) 韓国経済は危険水域に入ったままだ 韓国経済の危機

Images6  韓国は実に不思議な国である。貿易収支97年の危機の後黒字が定着したが、一方で旅行を中心とするサービス収支が大幅な赤字で十分な外貨準備を蓄えてこなかった。
毎年約3兆円貿易収支の黒字約2兆円サービス収支が食いつぶしてきており、毎年の経常収支の黒字幅はほぼ1兆円だった日本はこの間毎年20兆円前後の経常収支を計上している)。

 せっかく稼いだお金を海外旅行に当てていたのだから、日本人と比較するとアリとキリギリスのようなものだ。
自慢の外貨準備は9月末現在で24兆円(日本は約100兆円だが、98年以降自分で稼いだ金は約15兆円程度で、後は海外からの借入だから底が浅い。

 しかも今年になって貿易収支は完全に変調をきたし、基本的に赤字基調になってしまった。その結果本年度の経常収支はほぼ1兆円の赤字が見込まれている。
どうしたらいいんだ。金がなくなる」韓国当局は頭が真っ白になって、法人や個人のドルに目をつけた。
国家存亡の危機だ。持っているドルを国家に供出しろ

 今年に入ってからあらゆる経済指標がアラームを鳴り続けている。

 貿易収支は過去毎年黒字を計上してきたが、本年度に入り急激に輸入が増えだした。原油を中心とする原材料費が高騰し、一方自慢の液晶や携帯もアメリカ経済の失速で売れなくなったからだ。
月別推移で貿易収支が黒字だったのは5月と10月だけで、通年では約1兆円の赤字になる見込みだ。
 
 株価はアメリカとの通貨スワップ協定3兆円で一時持ち直したが、再び低下のトレンドをとっており、KOSPI(日本の日経平均に相当)は1000の大台を切りそうだ。これは最高時の約半分の水準である。

 ウォンレート1400前後で推移しているが、これは韓国政府の懸命なウォン買い支えによって維持しているので、おかげで韓国の外貨準備は1ヶ月間でほぼ3兆円減少している。
虎の子の外貨準備は10月現在21兆円で、毎月3兆円ずつ減少すれば7ヶ月でゼロになる。
GMの会長だったら「来年の上半期には決済資金が底をついて韓国は倒産する」と言いそうだ。

 CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)と言うものをご存知だろうか。現在国別の倒産指標に使われている。

 JPモルガンが考案した金融商品で世界に50兆円の残高があると推定されているモンスターのような商品である。
国や金融機関が発行する債券の再保証のようなもので、再保証先はある国や金融機関が倒産したら、その債券相当額を支払わなければならない。

 韓国が倒産したら韓国政府発行の債券相当額を再保証先は払うことになる。
したがって危うい債券は、再保証利率が高くなり、現在韓国のCDSプレミアムは6.84%と極端に高い。ジャンク債並だ。
高いクラスにはウクライナ、ベネズエラ、ロシア、トルコ等があるが韓国はこの仲間入りをしてしまった。このうちウクライナとトルコはIMFの支援を要請している。

 私は10.23のブログ(金融危機と国家の破算 韓国が危ない)「リンクが張ってありますで、貿易収支、株価水準、ウォンレートの三つが改善しなければ韓国経済は危機に陥ると述べておいた。
それから約1ヶ月間立ったのだが、この3つの指標に改善の兆しは見られない。

やはり韓国経済は危険水域に入ったままだ。

 

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(20.10.23) 金融危機と国家の破算 韓国が危ない

Map1  金融危機の影響でヨーロッパの弱い輪が次々に崩れ始めた。ウクライナ、ハンガリー、アイスランド、そしてトルコである。いづれも外貨導入による国の発展を目指してきたが、金融危機の影響で外貨が一斉に逃げ始めた。入ってくる金がないのに、一方で外債の返済がせまってくる。
わが国の外貨は底をついた。返す金はない。後はIMFの支援に頼らざる得ない国家の破算である。

 信じられないかもしれないが同じことが隣国韓国で起ころうとしている。年率5%程度の経済成長が続き、昨年までは貿易収支が黒字で、24兆円の外貨準備を持つ韓国が破産するとはとても信じられないが、破産の兆候が随所に出てきた。

 株価は一時2000ポイントを越えていたのに、今は1200ポイント程度で、40%も低下した。貿易収支は今年に入って赤字に転じており、08年度は11年ぶりに赤字になる。景気も下方修正され、目標の5%はとても無理で、1~2%成長を心配しなければならなくなった(韓国政府の見込みは3%後半だが、見込みが甘いと思う)。

 最も問題なのは、ウォンの対ドルレートで、ウォン安が止まらないことだ。1ドル900ウォンだったレートが、一時1480ウォンまで値下がりした。60%強の値下がりでアジアでは最も急落している。

 考えても見てほしい。今世界では不況の元凶はアメリカ経済と思われているのにドル対比で大幅なウォン安になってしまった。
アメリカより韓国の方がヤバイ」市場の評価だ。
日本では110円程度だった円が100円程度まで円高になっており、経済状況がしっかりしていれば必ずそうなる。

 今、韓国から資金が急速に逃げ出した。なぜだろうか。
1997年に韓国がやはり倒産してIMFの管理下に置かれたが、その原因は短期の外資を導入して国の発展を図っていたからだ。
借り入れた外資が短期債務だったため次々と期日が到来し、一方新規借入が出来なかったため、資金繰り倒産したわけだ。

 それから10年以上も経過し、韓国の屋台骨がしっかりしてきたと誰でも思っていたが、相変わらず短期の借り入れが多い
全体で40兆円対外債務があるが、1年以内に返済しなければならない借入金は外貨準備とほぼ同額の24兆円規模にのぼっている。
これじゃ、1年で外貨がなくなるじゃないか。マズイぞ

 経済が安定していれば借り換えが常に可能なのだが、外資は韓国を危険とみなして誰も貸してくれない。
9月に発行しようとした長期借入債券300億円の買い手が現れなかった。
なにしろ信用格付け会社ムーディーズが「韓国の銀行は格付け見通しがアジアで最もネガティブだ」と言っており、イギリスのファイナンシャルタイムズが「韓国はアジアで金融危機が伝染する可能性が一番高い国だ」言っている時に韓国の長期債を購入したら物笑いの種だ。

 中国情報によると困りきった韓国は日本と中国に8兆円規模通貨互換方式を提案したが、日本も中国も韓国を単独で助けることに乗り気でなく「やはり国際的な枠組みで解決しましょう」とIMFによる管理を勧めているという(ただし日本側の情報では日中韓の首脳会議を12月に開催するとなっている)。

 韓国経済については非常に悪いうわさ流れている

この9月に外債の返済資金が滞り、倒産一歩手前まで行ったという。韓国政府は背に腹は代えられず、持っていたリーマンブラザーズの株式を大量に売った。
韓国産業銀行リーマンブラザーズを助けるとの憶測が流れていたが、内実を知った韓国政府が早めにリーマンブラザーズの株式を売り払って逃げたわけだ。

 おかげでリーマンブラザーズは倒産して世界金融恐慌の引き金となった。米国は韓国の支援を当てにし、外債の償還に手心を加えていたがとんだしっぺ返しにあい激怒したという。
ポールソン財務長官は「債権回収を待ってやったのに、その見返りがこれか」と歯軋りした
』と言ううわさだ。
うわさはさらに続き「これでアメリカは韓国を見限った」ということになっている。

 うわさの真偽はともかく、今後の韓国経済の推移は以下の3つの指標が同時に悪化すれば確実に破産に向かっていると見て間違いない

① 貿易収支(韓国は貿易だけで食べている国で、日本のように所得収支が黒字ではない。貿易収支が赤字であると言うことは韓国経済の基礎が崩れていると言うこと)

② 株価推移(韓国の株価が低下すると言うことは、企業業績が悪いと言うより外資が逃げていると言うこと)

③ ウォンのレート推移(これが一番大事な指標で、さらにウォンが下がれば明確に外貨が逃げ出しており、短期外債の返済が出来なくなり、いわば資金繰り倒産すると言うこと)

 まったく韓国経済から目が離せなくなった。

金融危機に関する記事は、カテゴリー「評論 アメリカ経済」に入っております。

 

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