(23.1.10) 暗雲がたちこめている 国家破産の危機に何ができるのか

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 早晩日本の国家財政地方財政を含む)は破綻し、IMF等の管理下に置かれる時代が迫ってきており、気が気でなくなってきた。

 少し前までは老人になれば年金生活をして、孫の相手をし、ロッキングチェアでのんびり昼寝をするものだとばかり思っていたら、そうは問屋が卸さないようだ。
何か大変な時代に突入しようとしている。

 老人がのんびりと老後の生活をむさぼれなくなったのは、国や地方の財政が完全に破綻しつつあるからである。
国家予算は2年連続で税収より国債発行額の方が多く、借金ができる間だけの自転車操業になっている。
生活費の約半分を借金でまかなっているのだから、通常のセンスの持ち主ならば家計が破産していると思うだろう。

 それでも政府は消費税の増税も、不要不急の無駄な経費の削減もできずただ手をこまねいているだけだ。
日本はタイタニック号とほとんど同じなのに、船長は「この船は世界一安全で、絶対に沈没しません」と乗客に言い聞かせている。

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 しかし経済の論理は厳しい。確かに現状では日本人の個人預金が1400兆円規模にあり、そのうち1000兆円を国債や地方債の購入に当てている。
単純計算で余力は400兆円で、毎年の国債発行額44兆円で割れば、約9年の命だ。

 しかし1400兆円がすべて国債や地方債の購入に向かうと考えるのはあまりに非現実的で、いつ預金を取り崩して投資信託や海外の株式や不動産に資金が向かわないとも限らない。

注)現在金融機関に集められた資金の主要な運用先は国債と海外資産の投資。

 なぜ金融機関が国債のような1%前後の金利で我慢しているかと言うと、日銀が低金利政策をとって、預金金利がほぼ0%なので、1%程度の利ざやを確実に稼げるからである。
まったく安全確実でリスクなしで1%の利ざやだ」ゆうちょ銀行やかんぽ生命は国債以外の運用を知らない。

 だが、この低金利政策がそろそろ限界に近づいた。その理由は猛烈なインフレが海外から襲ってきそうだからだ。すでに資源価格(金・銀・鉄鉱石・レアメタル・石油)は急激な値上がりをしているし、穀物価格も上昇し始めた。
アメリカ・西欧・日本が垂れ流した資金が資源や新興国の株式・不動産に向かっており、リーマン・ショック前のバブルと同じ状態になっている。

 新興国は相次いで利上げでこのインフレを抑えようとしており、次は日本やアメリカがインフレ退治に低金利政策を放棄せざる得なくなる。
そうすると今まで1%だった国債の利回りが急上昇を始める。

 これがどんなに恐ろしいことかすこし計算してみれば分かる。1000兆円の利息は1%の場合10兆円だが、これが5%になれば50兆円になる。
現在の年間の国債発行額44兆円(半分は借り換えより、利息の支払いが多くなってしまい、日本国は完全に破綻する。

注)自治体も国からの地方交付税等で運営されているため、同時に倒産する。親会社が倒産した場合の子会社と同じ。

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 一体どうしたらいいのだろうか。
私のできることは少ない。私ができることと言ったらせめてこの千葉市が破綻した場合に備えて、住民サービスができる組織作りぐらいだ

 私は今までも四季の道約6kmの清掃を毎日するほか、四季の道とそれに隣接する公園のベンチのペンキ塗り、夏の道のケヤキの防腐剤の添付をボランティアでやってきたが、そうした活動の組織化が必要だろう。
国家が破綻すれば後はボランティア活動無料奉仕)だけがこの国家と自治体を救う活動になるはずだ。

注)かつてイタリアのボローニャと言う都市でその例がある。国からの支援がなくなったために、すべて住民の自発的な活動で市政を運営していた。これをボローニャ方式と言うと井上ひさし氏が紹介していた。

 現代的なイメージとしてはNPO法人による組織化であり、幸いにひたち海浜公園をNPO法人で運営している齋藤さんのような知り合いもいるのだから、知識を教えてもらおう。

 おそらく日本がインフレモードに突入するのはここ1年のはずだから、時間はあまりない。




 

 

 

 
 

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(22.12.16) なぜ今、中小企業の為替デリバティブ倒産か?

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 12月14日の毎日新聞の記事を見てびっくりしてしまった。
円高による中小企業の為替デリバティブ倒産が急増しているのだという。
記事を見たときは輸出業者が無理なデリバティブ契約をして、損失が膨らんだのだと思っていたが、どうやら輸出業者ではなく輸入業者のようだ。
うそだろう、円高になれば輸入業者はホクホクのはずだのに・・・・・・

 この記事と朝日新聞の記事をあわせて読んで始めて実態が見えてきた。
朝日新聞の例では、2003年、ある食品輸入販売会社に金融機関が融資とセットで為替デリバティブの購入を勧めたのだという。
2003年というから日銀が円安誘導をしていた頃で、当時の円相場は120円前後だった。

 このときこの会社と金融機関が結んだ為替デリバティブ契約は、1ドル110円でドルを購入する契約だったという。
120円のものが110円で購入できるから、絶対お得です」というのが勧誘のせりふだった。

注) 金融機関から見ると融資ではほとんど利ざやを稼げないため、契約金のほぼ5%程度の手数料が稼げるデリバティブ商品の販売をしたのだと思う。なおこの金融機関は他の金融機関に1ドル110円で購入できるようにヘッジをして損失を出さないようにする。

 確かに日銀が超緩和を継続し、リーマンショックも起こらなければこの輸入商社はいつも10円程度安くドルの調達ができ、その分収益に貢献していたことになる(実際8年までは10円安くドルを調達していた)。

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 しかしリーマンショックですべてが暗転してしまった。直後に90円台になり、さらに最近は80円を少し上回る円高になって、現在なら83円で購入できるドルを110円で購入し続けなくてはならなくなった
輸入商社が円高のメリットをまったく享受できず、これではこうした契約をしていなかった同業他社との競争に勝てない。

注)この為替デリバティブは、この金融機関を経由する為替決済の時に必要なドルの調達だけが対象だと思われる。しかし、この金融機関との取引をやめない限り1ドル110円でのドル調達が続く。
なお、中小企業の場合は不動産等の担保をおさえられている場合が多く、金融機関を簡単に変えられない。


 この会社の事例では毎月数千万円単位の支払いを銀行から求められ、一方為替デリバティブ契約を解消しようとすれば年間売上高に相当する違約金の支払いが必要になりとうとう倒産してしまった(売上高140億円、違約金120億円)。

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 一体この商社はどんな為替デリバティブの契約を銀行としていたのだろうか。
違約金120億円と毎月数千万円単位で支払いを求められているということから推定すると大体以下のような内容ではなかったろか。

① 2003年に年間仕入額1億ドルのほぼ10年分の金額約10億ドル相当を1ドル110円で購入する契約を締結。
② 2008年までは常に市場より10円程度安くドルを調達できていたため収益に貢献。
③ 08年のリーマンショックで急激なドル高になり、今度は反対に損失が増大。
④ 現段階で解約を行うとおよそ以下のような損失が発生。

*10億ドルのうちすでに6億ドルは利用済みで残は4億ドルとする。
*この4億ドルを現時点で110円ですべて買い取って契約を解消し、同時にドルを83円で市場で売却する。
*この結果1ドル当たり27円の損失が出るので、その金額は
 4億ドル×27円=108億円(
これが違約金120億円に相当

⑤ 毎月の金融機関に対する支払いは、毎月の輸入額約1000万ドル×27円=2700万円(
これが毎月の金融機関に対する支払い


 上記はあくまで推定数字だが、大体こんな状態なのだろう。

 こうして信じられないことに中小規模の輸入業者に今倒産が多発しているという。本来ならこの円高で莫大な利益が計上できるときに、為替デリバティブに失敗して倒産しているのだから悲劇だ。
しかもその契約が2003年という、超円安時代を反映した契約なのだから、リーマンショックの影響がタイムラグを持って今具体的に出てきたということになる。

 金融庁もあわてて実態調査を始めたが、このような契約がいたるところにあると日本経済の浮揚も並大抵のことではなさそうだ。

 
 
 

 

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(22.11.6) 情報漏洩天国日本 警視庁国際テロ関連情報と中国漁船追突事件映像

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 これほどまでにトップシークレットの情報が簡単に流失していいものだろうか。何か日本と言う国は世界の物笑いになるほど情報について機密性がないらしい。

 一つは警視庁公安部外事三課を中心とする国際テロ組織に関する情報114件であり、もう一つは中国漁船の追突事件の映像である。
警視庁の資料流失にびっくりしていたら、今朝(5日)のニュースを見ていて目が点になってしまった。

 国会であれほどすったもんだして最後は衆参の予算委員会のメンバーだけに極秘で、それもたった7分間の映像に短縮して見せたという衝突現場の映像が、ユー・チューブ44分間に渡って流されていると言う。
うそだろう・・・・」思わず声が出てしまったが、この映像は本物だと関係者が証言していた。

 警視庁と言い海上保安庁・検察庁といい、本来はこうした情報漏洩事件で取締りの側に立たなければならない組織が、実際はユルフンで何でも見せてしまうというのだから組織としてのタガが外れている。

 前者の警視庁公安部外事三課の漏洩資料114ファイルあり以下のような内容だそうだ。

① 国際テロ組織周辺の捜査対象者(これでは捜査対象者として名前が上がった人はすぐさま外国に逃げてしまう
② 国内・海外の警視庁への情報提供者の名前や住所(
情報提供者は今後命の危険性がある
③ FBIのテロ対策研修内容(
FBIの手の内が丸見えだ
④ 国際テロ発生時の初動捜査手順(
警視庁の動きが丸見えだ


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 こんな第一級の捜査関連資料がいとも簡単に盗まれ、外国のサーバー経由でウィニー利用者に公開されているという。
システムの世界ではいとも簡単にコピーできるから、一旦流出したファイルは消し去ることができず、時間が経過してその情報の価値がなくなるまで世界中で流通することになる。

 警視庁としては前代未聞の不祥事であり、特に警視庁への捜査協力者のリストが流失したことが痛い
これではアルカイダ等にこの捜査協力者を殺してくれと言っているようなもので、実際に殺人事件が起こる可能性がある。

 こうした情報は警視庁の特定のパソコンから管理者パスワードを使用しなければ抜き取ることができない情報で、かつUSBメモリー等でダウンロードすると警告音が出るのだそうだ。

 犯人像は現在特定できていないようだが、システム関連の職員で上司や警視庁に不満の持った人物の単独犯か、そうした人を買収して情報を入手した日本政府に敵対している国のエージェントの犯行が想定される。

 私は長い間システム関連の仕事をしていたから知っているのだが、表向きはがっちりしたセキュリティーを構築していても、裏はがらがらに空いている場合が多い。
具体的に言うとこうしたセキュリティーシステムを構築したり、運用したりしているシステムマンはほとんどオールマイティーのパスワードを持っていて、簡単に極秘情報にアクセスできる。

 しかもシステムマンの仕事は平日や休みが少なく、トラブルが発生すると回復するまで寝ることもできない。
そしてこれがもっとも重要なことだが、システムマンに対する組織の評価は低く、平安時代の貴族に対する武士のような立場不満が鬱積しやすい。

 単独犯であればこうしたシステム関連の担当者で「頭っまにきた」人の犯行の可能性が高い。
もう一つの可能性は外国のエージェントがこうしたシステムマンを金銭や女性で篭絡して情報を盗ませ、日本政府の評判を落とし、かつ内部かく乱を図ろうとしたと言う可能性だ。

 私は現在までのところ組織に恨みを持つシステム関連職員が情報を流したと思っているが、そのうちに犯人が特定されるだろう。
システムでは操作の痕跡が残っている場合が多く、それを解析すると犯人を特定することができる。

注)今回の情報漏洩では、国際テロ関連以外に情報が漏れていないかどうかの問題がある。もし大量の未公開情報が有る場合は犯人逮捕を急がないと、次々に極秘情報を流されてしまう。

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 警視庁関連の情報漏洩に驚いていたら、今度は中国漁船の衝突映像44分間に渡ってユー・チューブに流されたのにはさらに驚いた。
国会であれほどすったもんだした映像で、国会議員のそれも予算委員会のメンバーだけに極秘でさわりだけを見せた映像が、今では世界各地で自由に見れるのだから驚きだ。

 こちらは明らかに政治的意図があり、政府の弱腰外交に対する意図的な挑発行為と言える。
こんなに日本の巡視船が当て逃げされているのに、それでも無罪か?」と言っているようだ。

 私も見たが(国会議員でなくても見れるのだ)、明らかに中国漁船は保安庁の船に体当たりをしている。しばらく前に見たシー・シェパードが鯨の調査船に体当たりした時の映像にそっくりだった。

注)このときはシー・シェパードの船長が裁判にかけられた。

 情報漏洩先は海上保安庁検察庁以外にはありえず、漏洩者は義憤で極秘情報を公開したようだが、それにしても海上保安庁等の情報管理の甘さには呆れる。

 菅政権としては中国との関係改善を最優先事項として、腫れ物に触るような気持ちで情報管理してきたつもりが、これも完全に裏目に出てしまった。
現在菅政権は世界的に恥をさらしている。

 警視庁といい海上保安庁(あるいは検察庁)といい、こうまでたるんでいると文句を言う前に口があいて唖然としてしまう。
なにか日本という組織が根底から瓦解しているのではないかと思われ、文明史的な反省が必要なのではなかろうか。


注)私の見た海上保安庁の映像は以下の通り(ただし映像が抹消されるかもしれない)
http://www.youtube.com/watch?v=1Di8406Z474 

 

 

 

 

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(22.8.31) 円高・株安は止まらない 若者は荒野を目指せ

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 このところの円高・株安菅政権は悲鳴を上げ、「急激な為替相場の変動に対しては断固たる措置を取る」と為替介入を実施するポーズを見せているが、アメリカがドル安政策をとる限り、それは無駄というものだ。

 アメリカは民主党政権になってから産業資本擁護に急激に傾斜しており、輸出拡大こそがアメリカの利益だとばかりドル安政策をとっているので、アメリカと協調してドル相場の維持を図ることもできない。

注)共和党政権は強いドル政策を推進し、金融資本を擁護してサブプライムローンといういかがわしい商品で海外から資金を調達してきた。
今はそのバブルがはじけ海外からの資金調達ができず、FRBがドルを印刷しては金融機関にゼロ金利で貸し与えている。

 日本では急激な円高によって輸出産業に多大の損失が発生すると例によってマスコミは大騒ぎをしている。
しかし一方で輸入産業はボーナスのような利益が発生しているのだから、輸出産業の苦境のみ捕らえるのは片手落ちだ

 それに日本の大企業はすでに世界各地に工場を展開しており、国内生産と国外生産のバランスの上に利益を上げる体制を整えている。
円高になれば国外生産を増やすだけだから、すでに為替相場の変動をヘッジしており、今大騒ぎをしているような経営者は辞表を提出したほうがいい。

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 問題なのは国内にだけ基盤を置く中小企業で、輸出ウェイトの高い企業はこの円高で苦境に陥っている。
しかし目先の聞く中小企業はすでに中国等に生産拠点を移しており、大企業と同じような体制を構築している。
日本から一歩も出ないような輸出企業はいづれは淘汰されるのだから、それが早いか遅いかの時間の問題にすぎない。

 一方消費者としては円高はいいことづくめだ。スーパーは円高還元セールをしてくれるし、海外旅行をしても強い円のおかげで急に金持ちになったような錯覚にとらわれる。
小金持ちの人は海外に別荘を構えることもできるし、そこで暮らせばハイクラスの生活ができる。

 一方で企業も外国企業の買収が容易になり、自社ですべてのノウハウを開発する必要はないし、世界企業になるチャンスでもある。
だから円高だと大騒ぎするのは、円高対応に乗り遅れた弱小企業だけだ。

 株価については円高になると輸出産業を中心に株安になるが、すでに日本株の半分は外国人が保有している以上、円高になって利益が確保できれば日本株を売るのは当然だ。

注)たとえば5%円高になれば、海外から見れば日本株は5%値上がりしたことになる。したがって利益確保のために日本株を従来より5%安くなるまで売るのがディーラーの戦略になる。

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アメリカがドル安を容認している以上円高は傾向的に進むと思わなければならないし、それにつれて株安も進行するのは止む終えない。

 円高になって困る唯一の問題は、輸出産業が海外にシフトして国内に仕事をする場所がなくなり失業問題が発生することだろう。
短期的には失業手当の支給で乗り切るものの、長期的には日本の若者が海外で働くことを奨励しなければならない

 国内に仕事がなければ海外で働くのはどこの国の国民でも実施してきたことで、新興国の中国やインドやブラジルといった国や、資源国のオーストラリアといった国に職場を求める労働の大移動時代になっている。

 日本に残される職場は国内産業やサービス業(公務員・教員・自衛隊員・医者等)、消費者相手のスーパーやコンビニのような職場、高齢者向けの介護サービス等で、現在の地方の中小都市の現状を見ればどんなものか想像がつくはずだ

 上記のようなサービス業以外に確保できる職場は、研究開発事業のような高度に知的な職場だけで、かつての日本の工場を支えたような工場労働者は日本以外の国に移転されると思ったほうがいい。

 だから若者にははっきり言うべきだ。

国内の職場は限られて、しかも段々と少なくなっていく。君たちは海外に出て外国の若者と競争しながら仕事を開拓しなければならない。
そのためには十分な学力をつけ、外国語も自由に操る必要がある。
大学で遊んでいれば時間給のパート以外の職業には就けないだろう


注)日本企業の国外展開のスピードにあわせて、若者の職場も国外に展開せざるえない。今大学生や高校生が卒業後就職できなくて大問題になっているが、国内で就職活動をしていても問題は解決できない。

 

 

 

 

 

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(22.8.5) こりゃ大変だ。 最高齢者はどこに消えたのか? 年金不正受給者の怪

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 東京都
男女最高齢者男性は既に死亡しており、女性は失踪して行方知れずになっていることが判明した。

 男性は加藤宗現さん111歳で、加藤さんは約30年前に死亡しており白骨死体で発見された。
一方女性は古谷ふささん113歳で、長女79歳と杉並区で暮らしていることになっていたが住民登録のある杉並区には住んでおらず、他の兄弟とも暮らしていないことが判明した。

 毎日新聞の調査によると、100歳を超えて、所在確認ができない高齢者は18名おり、より詳細な調査をすればさらに不明者は増加しそうだと言う。
どうやら長寿大国日本は上げ底数字があり、すでに死亡している長寿者がかなりいそうだ。

注)09年現在100歳以上の高齢者は4万399人(男5447人、女3万4952人)。なおNHKの調査では100歳以上の所在不明者は30名になっている。

 すでに死亡したにも関わらず生存していることにするのには経済的な理由がある。
加藤宗現さんの場合が典型的にそれで、年金の不正受給をするためである。

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 家族の収入のうち年金部分が大きい場合は、本人の死亡は子供にとっては大問題になる(夫婦の場合は遺族年金が受けられるので問題がない)。
なんとか本人を生存させていることにしたいが、病院等に入って病死が確認された場合は「死亡診断書」を医師が記載するので、死亡を隠すのはかなり難しい。

 一方自宅でひっそりと死亡した場合は、今回の加藤さんの例のように、そのままミイラ化させておけば、書類上は生存しているので、年金が支払われ子供や孫の生活費として利用できる。

注)なぜ加藤さんを火葬できなかったかの理由は、火葬するためには死亡届がいるため。死亡診断書を添付して市町村に死亡届を出すと、戸籍を抹消して火埋葬許可書を出してくれる。この許可書がないと火葬できない。

 さすがに厚生労働省もこうした事例を放って置くわけには行かないので、長妻厚労相が「110歳以上の年金受給者全員に本人に面接して所在を確認するよう」指示をだした。
それでなくても年金財政は厳しいのだから当然の措置だろう。

 現在、地方自治体が本人が生存している確認に使用するのは、介護保険の利用状況と医療機関の受診記録である。
この両者か一方があれば、本人の生存は確認できる。

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 一方、介護保険も利用せず、医療機関の受診記録もないのに年金だけ受領しているのはかなり怪しい。
100歳を越える高齢者で、老人介護も必要とせず、医者にもかからないような老人は通常はいない。

 この年金の不正受給の他に、本人確認ができない例として古谷さんのように何らかの理由で本人が失踪してしまった場合がある。
こうした人は地下鉄やJRの通路や河原等で寝泊りしながら、最後は住所不定・無職のまま行き倒れてしまうから、家族が死亡届を出すことができない。

注)その後の調査で古谷さんの場合も扶助料(遺族年金に当たる)が数千万円支払われていることが分かった。この場合も年金の不正需給の可能性が高まった。

 人間は最高120歳程度まで生きられるといわれるが、どうやら110歳を越えて生きることは不可能で、生きているとしたら年金需給か失踪のために生き続けているようだ。

 当初は例外的な問題だと思っていたが、調査が進むにつれて次々と年金の不正受給や本人の所在が不明な案件が増えており、年金制度そのものと、日本の人口統計に対する不審が発生している。

注)韓国の公共テレビは日本の人口統計はイカサマだと放送していた。

 どうやらこれは厚生労働省あげての政治問題に発展しそうだ。

 

 

 

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(22.7.23) 日本が中国になる日

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 日本の不動産が中国人富裕層によって買い占められる時代が来たようだ。

 毎日新聞の記事によると台湾の大手不動産会社、信義房屋が日本のオリックス大京と提携し、オリックスや大京が建設するマンションを、中国の富裕層向けに販売するのだという。

 かつて日本の不動産バブル真っ最中の頃、三菱地所がマンハッタンのオフィスビルを買い占めていたことがある。

 特にアメリカの象徴でもあったロックフェラー・センタービルを買い占めた時は大騒ぎになって、「日本がアメリカの不動産をすべて買い占めてしまう」と主要な米メディアが危機感を募らせていた。
当時は日本が購入者側だったから特に何とも思わず、「ついに日本はアメリカを凌駕したのか」と私は思っていた。

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 あれからほぼ20年経ち、ニューヨークで買い占めたビルは購入金額をはるかに下回る金額で、アメリカのファンド等に転売されたと聞く。
時代が変わって、今度は東京の不動産を中国人の富裕層が投資目的に購入し始めた。

 中国では不動産価格の高騰でかつての日本と同じような状態になり、当局が売買を規制し始めたので、国内での不動産投資を諦め海外に目を向けたらしい。
日本は長期停滞にはいり、そもそも人口が減少しているからミニバブル期を除けば傾向的に不動産価格が低下し、上海や台北より安くなってきた。
日本の不動産は買い時だ。東京は世界で最もインフラが整備された安全な街だ」中国人が触手を伸ばす理由がある。

注)不動産価格はバブル崩壊後、06年、07年、08年にかけて東京でミニバブルが発生した時を除いて、一貫して低下している。なおミニバブルはリーマンショック前の金余り現象で、相対的に安かった東京の不動産がファンドに物色されたもの。

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 さて、現状の中国人の不動産購入はまったく投資目的だが、これを日本の成長戦略に転換する方法がある。
投資目的の場合は仮需で、バブルになるかバブルにならないかだが、もし中国の富裕層が東京を気に入り定住してくれれば、それは実需になる
そうなれば富裕な人々が多くなって、地価の長期低落傾向に歯止めがかかる。

 現在民主党政権はさかんに成長戦略を検討しているが、人口が減少し、老人が増えて社会保障費が増大している社会が成長するはずがない。
こうした社会を活性化する有効な手段は、海外の金持ちに日本に住んでもらうことである

注)金持ちは犯罪を犯さない。また消費活動やレジャー等に多くのお金を使用してくれて消費拡大に役立つ。

 日本のインフラは世界屈指だ。なにしろ自民党政府が日本国中に道路や鉄道、それに公共施設を作りまくった。こんなに便利な社会はないのだがそれを使用する人は毎年減少し、特に地方はがらがらだ。

 だから日本を中国の富裕層に開放し、定住してもらうことが最も有効な成長戦略になるのだが、一方で日本が中国になることは我慢しなければならない
成長を望むならば、そうしたことに耐えなければならない時代になったようだ。

注)もっとも経済成長に拘泥しなければ、外国人の居住権を制限して、静かな日本という選択も可能だ。日下公人氏の言う江戸化である。

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(22.7.22) JRは変わっていた 塩尻駅にて

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 JR塩尻駅若い改札係にはほとほと感心してしまった。実に顧客対応が親切なのだ。

 先日「おんたけウルトラトレイル100km」を走ってきた記事を書いたが、実は事後談がある。
当日のゴールが夕方の7時頃で、私はそのまま会場にセットしたテントで寝たのだが、翌日テントをたたんで帰宅することにしたものの、肉体的にも精神的にもまったく回復していなかった。

 肉体的には当然で、右足の打撲でまともに歩けなかったが、実は頭も朦朧としていたらしい。一日寝ないで走ると翌日少々寝たぐらいでは回復しない。

 行きは高速バスを利用して2時間遅れになったので、帰りはJRの普通電車で帰ることにした。
塩尻駅で待機中の普通電車に乗り込み、急に尿意を催したのでトイレを探したが、あいにくその普通列車にはトイレがない。

 案内板を見ると反対側のホームの端にトイレがあると書いてある。
出発時間を確認するとまだ10分余裕があることが分かった。
いくら身体が動かないといっても10分あれば帰ってこれるだろう

 荷物を車内に置いて、階段の手すりにつかまりながらトイレに入り、さて外に出てみると信じられないことに列車がない。
あれ、何、それはないよ・・・・・・なぜ・・・・
さんざん確認したのに、発車時間を見間違えたらしい。頭が朦朧となると時間も間違える。

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 リックにテント、寝袋にトレイルラン用の靴、そうした登山兼マラソン用具一式が私を残して列車とともに消えている。
すべて使い古してはいるものの、私にとっては最も大事な財産だ。

 慌てふためいて塩尻駅の改札の窓口に飛び込み、「あのー、トイレに行っている間に電車がでて、時間があると思って、私の登山用具がなくなって、あのー、何処かで荷物を回収していただけないでしょうか・・・」しどろもどろだ。

 改札には新人らしい改札係と、その指導者係と思える若い職員がいたが、すぐに時刻表を確認し、鉄道電話で確認をしてくれたのだが、電車がトンネルに入ると通信ができないらしい。
私が普通電車で帰ることを聞いて、どの駅で回収するのが一番便利か二人で相談し対応策を検討している。

 私はひどく恐縮して「お手数をかけて本当に申し訳ありません」といったのだが、二人の職員は私ために何とか手間隙かけずに荷物を回収する方法で、悪戦苦闘だ。

 いろいろ連絡をしているのだが、どうもうまく通じない。
先輩の駅員が時間がかかっていることを気にして「申し訳ありませんが、すぐに連絡がつかないのであちらの待合室でお待ちください」という。

 やや不安な気持ちで待っていたら先輩の職員がやってきて、
時間がかかって申し訳ありませんでした。諏訪駅で回収できたので、そちらの改札係で保管しています」と対応が遅れたことにわびにきた。

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 もとはといえば私が朦朧として出発時間を間違えたせいなのだが、落ち着いてみると、そうしたことに対し文句を言わず懸命に対応してくれ、対応に時間がかかったことに詫びまでする姿勢に感動してしまった。

 実を言うと私はかつての国鉄のイメージを心の底で引きずっていて、きっとおこられるのでないかと思っていたからだ。
お客さん、出発時間をちゃんと見なかったの。荷物を探すと時間がかかって定時運行に支障が出るんだよ。そこ、考えてくれた」なんていわれると思っていた。

 私が学生の頃の40年以上も前、国鉄は毎年のようにストを決行していたが、その中にスト権ストというものもあり、公務員のスト権を確立するためにストを起こすという政治的なものがあった。

 郷里の八王子の機関区ではこの時期、手に腕章をした組合員と管理職と思しき人が、プラットフォームで罵声をだして殴り合いの状態になっていた。
当然改札には職員がおらず、勝手に駅に入って間引き運転の電車を静かに待っていたものだ。
国鉄は階級闘争に熱心で、顧客のことはそっちのけだ」これが国鉄に対する私に原風景になった。

 87年のJRの民営化後も私はそうしたイメージを引きずっていたようだ。
しかし実態はまったく異なり、朦朧とした私のような顧客にたいしても若い職員が精一杯の対応をしてくれる。
そういえば上諏訪駅の改札で荷物を引き渡してくれた女性の職員もとても感じが良かった。

 JRが変わったといわれて既に久しいが、それを間違いなく実感したのが今回の若いJR職員の対応だ。
塩尻駅の若い職員さん、お世話になりました。とても親切な対応をしていただき感謝の言葉もありません
すっかり感激し、JRのファンになってしまった。

 



 

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(22.6.18) 人の金は俺の金 SFCG大島元会長の錬金術

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ネコババが俺の人生だ

 本日(16日)SFCG大島元会長を含む4名が警視庁に逮捕された。
商工ローン大手のSFCGは90年代に都銀各行が不良債権処理で融資が縮小していた時に、即決融資、高金利、連帯保証人への厳しい取立てを特色としながら業容を急拡大した中小企業向け貸金業者である。

 しかしSFCGは資金調達を主として外資に仰ぎ、リーマン・ブラザーズから多額の融資を得ていたが、リーマンショックで頓挫し、SFCGそのものも09年2月に民事再生法を申請して倒産した。

 ところがその時、大島元会長SFCGの資産を関連会社にたくみに移し、再度事業を立ち上げるための隠し資金としてネコババを決め込んだ。
債権者に残された債権はクズだけだったのである

注)SFCGはリーマン・ブラザーズから700億円規模の融資を受けていたが、08年8月頃からリーマン・ブラザーズ自身が経営が危うくなり、SFCGから資金回収を進め、08年9月には50億円にまで圧縮されていた
このため、SFCGは急激な資金繰りの悪化に見舞われた。

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悪いやつほどよく眠るのだ

 SFCGの融資は手形貸付という形式をとり、延滞が発生すると主として連帯保証人に対し裁判所の支払い命令をとって取り立てるもので、「裁判所を取り立て機関として利用」するなど、知能犯的な特色を持っていた。

注)大島元会長は手形訴訟では裁判所から債務名義(強制執行に必要となるもの)をすぐに取得できることを利用して、裁判所の命令と言う形で債権の取立てをおこなった。

 管財人が調査した大島元会長の資産隠匿は以下の通りで、金になるものはすべてSFCGから持ち出して、後にはクズ債権だけを残したもので、実に用意周到で悪知恵が働く人らしい。

 (Wikipediaのよると資産強奪方法は以下の通り

・2008年10月以降、貸付債権約1420億円分を、関連会社や大島元社長の親族会社などに無償譲渡か、安値売却した。

・2009年2月に行った民事再生手続開始の申立て直前に、子会社株式など約1238億円分の財産を、関係会社等に譲渡した。

・東京都渋谷区松濤にある大島元会長の自宅を、親族会社(
代表取締役は大島の妻)の所有とし、SFCGが家賃として月1525万円を支払っていたが、2008年10月からは月3150万円に引き上げた(家賃としてSFCGの資産を大島元会長に移した)。

・2008年8月に、役員報酬を、他の役員は全員月額30万円だったにもかかわらず、大島元会長の報酬のみ月額2000万円から月額9700万円に増額した(
役員報酬としてSFCGの資産を大島元会長に移した)。

 このようにして資産のすべてを関連会社に移し、倒産したSFCGには何も残さないようにしたのだから、倒れてもタダでは起きないというのはこのことだ。
まさに今昔物語に出てくる受領(ずりょうそのものといえる。

注)受領とは平安時代後期のあくどい国司のことで、地方に赴任するとそこの富を強奪することだけを考えていた。ころんでもただでは起きないといわれ、今昔物語に詳しい。

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逮捕されてもタダでは起きないぞ

 管財人によるとSFCGの負債総額は2900億円金融機関、および過払い利息債権)だから、この隠し財産を取り戻さない限り配当などは夢のまた夢なので、警視庁に被害届を出して司直の手で回収を図ることにした。

 本日(16日)、警視庁は大島元会長を含め関係者4名を民事再生法違反(再生手続き前後の資産隠しの禁止)で逮捕した。
直接の容疑は420億円の不動産担保ローンをペーパーカンパニーの白虎に流失したうたがいだが、流失したSFCGの総資産額は2670億円規模になっている。

 大島元会長は当然のことながら無罪を主張しているものの、現在の受領とも言うべき大島元会長の事跡を追えば、平成今昔物語が書けそうだ。

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(22.6.14) 中小企業融資の失敗 日本振興銀行

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 日本で無担保・無保証中小企業融資が成り立たないことを日本振興銀行が再び証明してくれた。
これで平成16年に登場した2つの中小企業専門の融資機関(新銀行東京、日本振興銀行)が実質的に倒産して、日本の無担保・無保証の中小企業融資に幕が下りた。

 なぜこの2つの中小企業専門銀行が設立されたかの理由は、当時の竹中平蔵金融相が都銀各行に早期の不良債権処理を命じたからである。
都銀各行は仕方なく不良債権と想定される多くの中小企業向け融資の回収に走ったが、そのとき「貸し渋り、貸しはがし」現象が発生した。

 日本振興銀行木村剛氏新銀行東京石原都知事はこの現象をみて、大銀行の横暴と認識し中小企業専門の金融機関の設立の必要性を訴えた。
しかし実際は都市銀行は仕方なく不良債権処理をしていただけで、それが済めば再び中小企業融資を復活するのは当然の成り行きだった。

 この時この2行は設立に当たり、都銀との差別化を図るため無担保・無保証を売り物にしたが、実際は中小企業融資で無担保・無保証は成り立たない
この条件が成り立つためには日本経済が右肩上がりで企業業績が増収・増益が続き、収益で借入金の返済ができるときだけである
一方日本経済が縮小し減収・減益に陥ると、中小企業融資は返済財源を担保以外に求めるのは不可能になる。

 都銀各行は当然のこととして、有担保・有保証主義で債権保全を図ってきたが、それ以外の融資方法がないからである。

注)一見無担保・無保証に見える融資があるが、その場合は本人または家族の預金が実質的に担保になっていることが多く、本当の意味での無担保・無保証などはない。

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 木村氏
日本振興銀行は当初無担保・無保証でも新銀行東京とは異なり、かなり堅実な融資方針を採っていたようで、その結果最初の3年間はほとんど融資が伸びていない04年119億、06年でも300億程度)。

 しかし07年ごろから急激に融資が伸びだし、10年3月末には4200億円の残高になった。
中小企業向け融資を諦め、商工ローン大手商工ファンド等)にたいする融資に切り替えたからである。

 形式は債権買取がほとんどだったが、不良債権になった場合は買い戻す条件がついていた。
買戻し条件があると言うことは、実質的には買取ではなく融資であるが、なぜ商工ローンがそうした融資を必要としたかの理由はグレーゾーン金利が廃止されたからである。

注)グレーゾーン金利とは利息制限法(15%~20%)と出資法(29.2%)の間の金利。商工ローンや消費者金融はこのグレーゾーンの金利で貸出しを行っていたが、最高裁の判決で違法とされ、貸金法改正により廃止された。
これに伴い過払い利息の返済(貸出金利マイナス利息制限法との間の金利)に追われ、一気に業績が悪化した。


 このため商工ローン会社は資金繰りに行き詰まり、過払い利息の返済資金の手当ての必要に迫られ、日本振興銀行からの資金調達でかろうじて経営を維持できる状態になってしまった。

 09年2月に経営破綻した商工ローン大手SFCG旧商工ファンド)に対し、1250億円の融資が存在していたが、これはそうした実質赤字見合い資金である。

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 今回日本振興銀行に対し、警視庁の捜査の手が入った理由は、このSFCGに対する融資の中で、09年1月に実施した融資100億の貸出金利が45.7%と出資法の上限金利を大幅にうわまっわた違法な金利だったからである。
しかも日本振興銀行はその事実を隠蔽するため、関連するメールを削除していた。

注)倒産直前のSFCGから日本振興銀行は100億円の債権を買取、全額1ヵ月後に買戻しと言う条件で手数料を受け取ったが、この手数料を金利換算すると45.7%となった。
全額買戻しとは返済のことで、これは実質的な融資。


 繰り返すが日本では無担保・無保証の融資はビジネスモデルとして成り立たない。これが成り立つ条件は高度成長期の日本や、現在の中国やインドのように、経営が拡大再生産されて、増収・増益が当たり前の環境にあるときだけで、この場合は収益で借入金の返済が可能になる。

 一方経済が減収・減益となり縮小再生産されている日本のような場合は、返済財源は存在しないので、結局は担保処分以外での返済はありえない(ただし過去の収益で積み立てた預金があればそれで返済できる)。

 木村氏石原都知事も存在できないビジネスモデルを引っさげて自爆してしまったが、日本経済を見る目が間違っていたのだからいたし方ないといえる。

 

 

 

 

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(22.6.3) 鳩山藩 お家騒動始末記  由紀丞様押込め

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 「主君押込め」と言う言葉をご存知だろうか。Wikipediaによると「特に江戸時代の幕藩体制において、行跡が悪いとされる藩主を、家老らの合議による決定により、強制的に監禁する行為を指す」言葉だと言う。

 手順は決まっていてこれもWikipedia によれば以下のような推移をたどる。

① 藩主の行跡が悪い場合、家老らによって行いを改めるよう、諫言が行われる。

②諫言が何度か行われ、それでも藩主の行いが改まらない場合、家老ら重臣が集まって協議が行われる。そこで押込もやむを得ずとの結論に至った場合、押込めが実行される。

③ 家老一同が藩主の前に並び「
お身持ち良ろしからず、暫くお慎みあるべし」と藩主に告げ、家臣が藩主の刀を取り上げ座敷牢のような所へ強制的に監禁してしまう。

④藩主は数ヶ月に渡り監禁され、その間、家老ら重臣と面談を繰り返す。家老ら重臣により、藩主が十分に改心して今後の行いも改まるであろうと判断された場合、藩主は「
誓約書」を書いて、元の地位に復帰する。

⑤監禁の後も、藩主に改悛の情が見えず、再び悪行や暴政を行う可能性が高いと判断された場合は、藩主は強制的に隠居させられ、藩主隠居の旨幕府に届け出嫡子や
兄弟の妥当な人物が藩主となる。


 今回の鳩山総理の辞任劇はまさにこの押込めだった。

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鳩山藩 お家騒動始末記

 鳩山藩藩主、鳩山由紀丞(ゆきのじょう)民主(たみも様が、座敷牢に押込められましたのは、6月としては珍しく一点の雲なく晴れ渡った2日のことでございました。

 由紀丞様のご評判と言えば、それはそれはご立派なご政道をなされ、民百姓のために「わらべ手当て」なるものを振舞われたほか、郵貯と称する悪徳商人からその実権をめしあげられ、亀井勘定奉行様ご配下で、熊や狐のために道路普請をおこなう等、ご立派な仁政と褒め称えられておりました。

 また、由紀丞様は民百姓から年貢をとることを潔しとせず、もっぱらご母堂のタイヤ院様から多額の埋蔵金を受け取られ、これをご政道に使用するなど、歴代藩主としては敬母の情一番と噂されておりました。

 しかし由紀丞様が志半ばで無念の押込めを余儀なくされた直接のきっかけは、日本国の地図を勝手に変えたとの咎(とが)でございます。
辺野古と称される辺鄙な場所は、琉球王国名護にあるのでございますが、由紀丞様は、この地は「国外・県外」にあると言い出したのでございます。

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 ご承知のとおり、日本国の地図の命名の大権は将軍様じきじきのご沙汰であり、藩主と言えども勝手にこの掟を破ることはできません。
将軍オバマ様は辺野古はグアムの近くではないと、再三にわたり由紀丞様を諭されたのでございますが、なぜか由紀丞様はその言葉に耳を貸さず、最後は辺野古は徳之島にあると言い出したのでございます。

Plc1006021901028s41_2    なぜに由紀丞様がこれほどまでに辺野古の地図の位置にこだわったかの理由は、ご幼少のみぎり、昌平坂学問所において、林大学頭様から「辺野古はいづれにありや」と問われたときに「グアム」とお答えあそばされたからでございます。
大学頭様はあきれて「お前は児戯にも劣る」と申されましたので、さらに「徳之島に近し」お答えあそばされました。
再び大学頭様が「猿に等し」と申され、満座において恥をおかき遊ばされたのでございます。

 この日より由紀丞様は藩主になった折は「辺野古を何とかグアムか徳之島に作ってしまわなければ、生き恥をかいたまま生き延びることになる」と強く強く決心なされました。

 しかし、地図の命名の大権は何度も申しますように将軍様直轄のご沙汰でございます。
さすがに国家老小沢様がこれを聞きとがめ、「将軍家をないがしろにし、また熊や狐のための仁政はいかがなものか。このままでは将軍家よりきついご沙汰が出るのは、必定。どうか辺野古は琉球王国に所在すると言明していただきたい」とお諫さめいたしました。

 しかし由紀丞様はその凛々しい大きな目をさらに大きくし、エレベタールと称される昇降機に乗りながら親指をたて、「将軍家何するものぞ、熊と狐が我を支持している」と言い放ったのでございます。

 この言葉は運悪く将軍家にも聞こえてしまい、ご老中間でご評議にかけられ、お家断絶は必定との噂が江戸表より伝わってまいりました。
ことここにいたっては「由紀丞様、押込め已む無し」とご家老はじめ、主だった重臣が評議いたし、決定いたしたのでございます。

 しかし当初、由紀丞様は「謹慎蟄居する理由がわからぬ、今後とも藩政を担っていく」と頑として首を縦に振らなかったのでございますが、国家老小沢様が「私も隠居するので殿もご隠居あそばされるように」と強くお諌め申しあげたため、しぶしぶご隠居の沙汰をご了承なされたのでございます。

 由紀丞様は琉球王国の民百姓からは「二枚舌」などと、言われなき誹謗を受けておりましたが熊や狐からは自分たちのために道路を作ろうとした名君とあがめられておりました。
若くしてご無念の押込めを受け入れられ、ご隠居して作られた辞世の句が残っております。

にごり世に わがさきがけと 正せども 辺野古の海に 鳩はちるらん


 

 

 

 

 

 

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