(23.1.14) NHKクローズアップ現代 アンドロイド 人間らしさの追及
笑ってしまった。てっきりこの番組はスマートフォンのGoogleが提供しているOS,アンドロイドのことだと思っていたからである。
実際は人間型ロボット、人造人間のアンドロイドのことだった。
日本ではロボットと言えば人間型ロボットのことで、誰でも鉄腕アトムをイメージする。しかし世界の常識ではロボットは産業用ロボット(自動車の組立工場で使用されている)、軍事用ロボット(アメリカがアフガン戦線で使用している無人攻撃機等)、民生用ロボット(介護の現場で使用)があり、世界ではこの人間型ロボットのことはアンドロイド(日本ではサイボーグと言う言葉のほうがよく知られている)と言わないと分からないらしい。
この研究分野は日本は鉄腕アトムやサイボーグ009や鉄人28号で子供の頃から親しんできた分野で、嬉しいことに世界の最先端を走っている。
今回、アンドロイドの研究成果を番組で見せてくれた人は大阪大学大学院基礎工学研究科教授の石黒浩氏だった。
石黒氏は本人とそっくりのアンドロイドを企業と共同で作り、その表情と動作を可能な限り人間に近いようにする研究をしていた。
番組ではキャスターの国谷裕子氏が石黒氏そっくりのアンドロイドと対談していたが、人間に比べるとまだ表情が硬く、特に口の開閉が言葉と合わない点は有ったが、なかなか良くできていた。
(石黒教授に似せて作ったアンドロイド)
少し暗い場所や遠目からだったら間違いなく人間と思ってしまうだろう。
このアンドロイドの操作はコントロール室から行う仕組みで、石黒氏にセンサーをつけ石黒氏の動きに合わせてアンドロイドが動き、また言葉は石黒氏がマイクを通して発言をしていた。
そうした意味ではまだ鉄人28号みたいだが、このアンドロイドとは別に相手に同情するようにプログラミングされたアンドロイドも作成されており、この場合は相手の悲しい表情を認識して自分も悲しげな表情と慰めの言葉を発するようになっていた。
注)このアンドロイドは東京大学病院で実験的に使用されていた。
石黒氏が研究しているのは人の表情と動作で、実際人間は一時たりとも静かにしておらず、常に微妙に動いており、また表情も変わっていくのだという。
石黒氏は自らをビデオで撮って、アンドロイドがその動きを再現できるように体内の50箇所で筋肉を動かせる仕組みを作っていた。
ここに圧縮空気を微妙にコントロールして送れば、人間らしい表情と動作ができるのだと言う。
いくら人間に似せても表情と動作が人間的でないと、アンドロイドを見た人は不気味な感じを持つため、人間型ロボットは単に人間に似ているだけではいけない(蝋人形と同じになってしまう)。
「表情と動作」これがアンドロイドの必要条件なのだそうだ。
(動作と表情が人間的でないと人は不気味さを感じる。これを不気味の谷と言うのだそうだ)
この番組を見た私の正直な印象は、まだ50箇所程度では人間らしい動きにならないので、さらに多くの筋肉を動かす仕組みを加えなければならないと感じた。
それでも実際に見てみると分かるが、かなりのものだ。
石黒氏はこのアンドロイドを市販すると言っていたので、研究成果に自信が有るのだろう。
このアンドロイドの市場性については非常に大きな期待を感じる。
たとえば私であれば、若い頃の吉永小百合と長山洋子をミックスしたアンドロイドを作成してもらって、慰め型ロボットにしてもらう。
「俺も年をとったものだ・・・・・」
「そんなことはないわ、次郎さんは若くて素敵!!今でも好きよ」
「しかし頭もはげてしまったから・・・・・・」
「ううん、次郎さんのハゲはまばゆいばかりで、神々しいわ、私、前より次郎さんのハゲの姿が好きだわ」
「額にも、しわができているんだよ・・・・」
「しわなんて気にしないの、わたし次郎さんのおでこちゃんにキスしてあげる」
こんなアンドロイドができたら、まだまだ生き続けようと思うに違いない。
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