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(22.12.2) ウィキリークス情報漏洩の波紋

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 情報漏洩は日本の専売特許かと思っていたらその上を行く情報漏洩事件が発生した。
内部告発サイト、ウィキリークス米国の外交文書約25万通をネット上で公開するという。

注)ウィキリークスはジュリアン・アサンジ氏が運営する内部告発サイト

 この外交文書は米国大使館・領事館と米国国務省間でやり取りされた公文書で、1966年12月から2010年2月までの約25万通だそうだ。
情報提供者はマニング上等兵というイラク戦線に従軍していた兵士で情報処理が担当だといわれている。

 クリントン国務長官はこの大失態にひどいショックを受け、各国にこの情報のリークをまともに信じないように要請した。
最終決定はワシントンで行い、大使館等からの報告をそのまま信じているわけでない」という弁解だ。

 各国は一応にアメリカの要請を受けて平静を装っているが本心は複雑だ。
特に各国の首相や大統領の評価については、された側は敏感になるだろう。

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 イタリアのベルルーニ首相は「無能で空っぽ」と評価されており、「あの大使のやろう、今度あったら大衆の面前で恥をかかせてやる」とてぐすねを引いていることだろう。

 アフガニスタンのカルザイ大統領は「極度に弱い男で、事実に耳を傾けようとせず、とっぴな話に動揺し、すぐに陰謀説を信じる」といわれているのだから「アメリカのやろう、俺を信頼するなって言ってながらすでに俺の後釜を用意しているな」とさらに陰謀説を信じるのは確かだ。

 まだ日本関連の情報は麻生首相の「温家宝首相は非常に疲れている様子だった」という話しと、「日米で共同開発しているミサイル防衛システムを将来ヨーロッパに配備したい(武器輸出3原則の修正」という話しかウィキリークスには掲載されていない。
しかし今後掲載されるだろう普天間基地問題での鳩山首相に対する評価は散々であることが予想される。
決断力が皆無で、大衆に迎合する傾向が強く無能」なんてところだろうか。

 今回の情報流失問題については世界が驚愕しているが、もっとも驚くべきことは、イラク駐留の上等兵という本来はこうしたトップシークレットを知るはずもない兵士が25万通の情報を知り得たことにある。

 アメリカは01年の同時多発テロ事件に懲りて情報共有化をはかり、それを機密IPルータネットワークで一元管理を始めた。
ここに大使館や領事館の公電が集積され、このネットワークにアクセス可能な人の人数は50万~60万人だという。

 その一人にマニング上等兵がいたわけだが、マニング上等兵は自分の権限を越えて上官だけが見られる範囲までアクセスしていたという。
一般にこうしたシステムでは情報の階層化がされており、検索できる範囲に制限が加えられている。
たとえば最高機密は国務省の高官だけ、機密は現地軍の指揮官クラス、秘密は将校クラス、その他は下士官クラス(マニング上等兵の場合)等に分けられ特有のパスワードが配布されている。

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 今回マニング上等兵は現地軍の指揮官クラスが使用するパスワードを使用して機密情報にまでアクセスしていたらしい。
なぜマニング上等兵がこのパスワードを知ったかは明らかでないが、私のシステム経験からすると、軍であろうが民間であろうがトップ層はまったくシステムに弱い。

 まともに検索ができないから、情報担当者に「これが俺のパスワードだから、これを使ってカルザイの評価を検索してくれ」なんて依頼していたのではないかと想像される。
特に昨今は情報流失にナーバスになっているのでセキュリティーシステムが厳格な上にも厳格に設定されているので、情報担当者以外はまともにシステムを操作できなくなっているのだろう。

 こうして信じられないことに上等兵という下級兵士が全世界の大使館等が報告した公電を入手してしまった。
公表された公電はその一部で、これから日本関連の公電が暴露されると上を下への大騒ぎになることは確実で、尖閣諸島での漁船当て逃げ事件並みの騒ぎになるはずだ。

 日本の外交がどのように評価されているかの実態が分かるので、私なんかは興味深々だが、当事者にとって見れば針の筵に座ることになる。

 

 

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