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(22.11.5) インフレの足音が聞こえてきた アメリカの超金融緩和策

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 私が恐れていたインフレの足音が聞こえてきた。私のような年金生活者は年金がほぼ固定なのでデフレ時には生活が豊かになり、インフレ時になると困窮する。
その恐れていたインフレがアメリカの金融政策(またそれに連動する日本の金融政策)によって今始まろうとしている。

 原因はアメリカのオバマ大統領が中間選挙で敗北し、大きな政府からの撤退を余儀なくされることが明らかになってきたからだ。

 失意のオバマ大統領は中間選挙の敗北の原因が自身にあることを認め、共和党に対し「共和党と一致点を探りたい」と申し入れをした。
今回の共和党躍進の原動力はティー・パーティーと言う保守運動だが、その基本政策は小さな政府である。

 本来は小さな政府であれば緊縮財政になってインフレとは縁遠いのだが、アメリカの場合は違う。
さっそくFRBが追加的金融緩和策を打ち出し、6000億ドル48兆円)規模の国債を購入をするといいだした。

 政府の財政政策は共和党の反対で拡大できないので、金融政策で金をばら撒こうということで財政政策が発動できない分、超金融緩和になりそうだ。
アメリカのドルは基軸通貨だからいくらでも印刷することが可能で金融緩和には限度がない。。
すでに第一次金融緩和策としてFRBは1兆7000億ドル136兆円)規模の資金をディリバティブ商品や国債を担保に放出したが、今回はさらに6000億ドル48兆円)追加するのだと言う。

注)正確には世界経済(貿易拡大量)にあわせて必要通貨を供給している分にはインフレは起こらないが、それを超えるとバブルになる。

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 通常ならばこうした資金は企業が設備投資にまわしたり、不動産購入に当てたりして景気がよくなるのだが、実態はいくら資金を放出しても企業は設備投資をせず、住宅価格は低迷し、失業率は高止まりしたままだ

 日本の失われた20年とまったく同じ構図だが、では放出された資金はどこに行ったかというと、ゴールドマン・サックスのような投資銀行や、ヘッジファンドを通して、希少資源金、銅、鉄鉱石、石油等)や新興国の株式不動産投資に向けられ、アメリカ国内への投資はほとんど行われていない。

 したがって景気がいいのはそうした投資銀行やヘッジファンドだけで、アメリカ国民は相変わらず高失業率にあえいでいる。
オバマ政権に対する怨嗟の声は満ち満ちているが、これ以上財政規模を拡大することはできず、「一部金融機関が、儲かっているだけでもいいじゃないか」と金融緩和だけが唯一の経済政策になってしまった。

注)もうひとつの金融緩和の目的は資金をばら撒き、ドル安にして輸出産業を支援しようということだが、これは日本を始め各国が同じように資金をばら撒くため、実質的な効果はない。
そして各国からばら撒かれた資金は希少資源等に向かうため更なるインフレ要因になる。

 こうして金を始めとする希少資源の高騰を招き、輸入価格を徐々に押し上げ始めている。
日本ではながくデフレが続いていたため、インフレと聞いても実感がわかないが、日本以外の国では確実に希少資源のコスト・プレッシャー型インフレが経済を直撃し始めた。

注)新興国は相次いで指標金利の引き上げを行っている。物価上昇が限界を超えているとみなしているため。

 なにしろアメリカがほぼ無制限にドル札を刷り、それを投資銀行がその資金で世界中の希少物質を買い占めるものだから、そのうちリーマン・ショック以前のような石油や食料の異常な高騰が再現しそうだ。
あの石油価格が150ドル近くになり、穀物価格が3倍程度値上がりしたあの時の超インフレ状態の再来である。

 そうなると日本も輸入価格が高騰して、確実にインフレ経済に突入するだろう。政府はようやくインフレが到来し、企業マインドが上向くと喜ぶかもしれないが、消費者は散々だ。

 さてどうしたらいいだろうか。私のような年金生活者やサラリーマンは年金や給与が物価にスライドするのが大幅に遅れるので困窮生活を余儀なくされるだろう。
ほんの少ししかない貯金も瞬く間に目減りしそうだから、貯金からインフレに強い資産へのシフトをしておかないと、すぐに資金が枯渇しそうだ。

 日本経済は失われた20年の間、基本的にはデフレ経済だったので現金を持っているのがもっとも正しい選択だったが、物へのシフトが必要な時代に急速に移行しつつある。
年金生活者には住みづらい時代になりそうだ。

 

 

 

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