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(22.10.14) 名古屋市の楽市・楽座 河村市長の奮戦 市長革命は成功するか

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 現在際立って個性豊かな二人の市長が、地方政治のあり方に異議を唱えて地方議会と対決している。
一人は名古屋市市長河村たかし氏、もう一人が鹿児島県阿久根市市長竹原信一氏である。

 地方政治は国政と異なり、二元代表制という形式を取っており、市長も議員も住民から直接選挙で選出される。
したがって市長と議会は制度的には同等の立場とみなされており対立関係にあるが、実際は議会多数派の党派の支持を得た人物が首長になることが多く、市長と議会の対立はあまりない。

 しかし名古屋市の場合は、本来出身母体だった民主党議員までが反河村市長派となって、議会で河村氏を支持する議員はほとんどいないと言う。

 なぜ議員が反対するかと言えば、議員の定数(75名)を半減し、給与(約1600万円)を半減し、さらに住民税を10%減税するのが市長の公約となっているからだ。
古屋を全国一税金の安い街にして、市民の力で経済危機から立ち直ろう。織田信長の楽市楽座だ

注)市長は自らの報酬をすでに2700万円から800万円に引き下げた。

 減税に見合う財源の一部に議員数の削減と報酬を半額にする案が含まれている。
とんでもない。議員の定数と報酬は聖域でこれに手をつけることなど許せない」議員が一斉に反発した。

注)議会は妥協案として議員の報酬を年額で140万円引下げ、市民税を1年間だけ10%引下げに応じた。

 地方自治体はどこも財政危機にあり、従来は市債の発行や金融機関からの借入でつじつまを合わせてきた。
しかし北海道の夕張市の倒産を契機に財政健全化法が平成19年から施行され、今までのような野放図な財政運営ができなくなっている。名古屋市も景気悪化に伴い市の税収入は減少しており、10年度は地方交付税の交付団体に転落しようとしている。

注)国は相変わらず無制限に国債を発行しているが、地方自治体には縛りがある。

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 河村市長も一歩も後に引く気持ちがなく、議会がどうしても言うことを聞かないのならば、住民請求による市議会解散をして、市長を支持する「減税日本」の議員を大幅に議会に送り込むことにした。
既存の政党の議員はみんな抵抗勢力だ。比叡山の坊主と同じだ、焼き討ちしろ

 実際に住民による市議会解散請求を実施して(河村市長が主導している)、有効署名数約37万人を大きく凌駕した約47万人の署名を集めることに成功した。

 当初議会側は「どうせ有効署名数を集めることなどできはしない」と高をくくっていたが、この数に驚愕した。
まずい、このまま行くと河村市長の思惑通り、来年2月の知事選にあわせて議会選挙を実施されてしまう。投票率が上がって浮動票が市長支持団体の減税日本に流れて、既成政党は大敗北だ
小泉郵政選挙や鳩山民主党選挙のような地すべり的な激震が走りそうになってきた。

 市民の所得が伸びず、税収入が落ち、予算編成に苦慮するようになれば、倒産前の会社と同じで金食い虫の議員を半減したくなるのはどこも同じだ。
しかし議員としたら、失職したらただの人だから、簡単に市長の要望に応ずるわけに行かない。
俺たちだって、生きる権利はある

 会社で言えば利益を出せなくなった部門のリストラをどの様に行うかと言うことだが、議員ほどリストラが難しいものはない

 第一自分たちをリストラするか否かの議決権を持っているのだから「自分たちは立派な公僕で、必要な人材だ」と評価するのは当然だ。
一方河村市長は「公僕がもっとも豊かな生活をしている現状はおかしい」と言って後に引かない。

 こうして貧しくなっていく地方自治体として、どの程度まで議員定数と給与を認めることができるか今問われている。
だから名古屋市の戦いは今後の日本の地方政治のあり方を決定する主戦場といえる。
はたして河村市長は平成の織田信長になれるだろうか。

 

 

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