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(22.10.11) ノルウェー人権外交の勝利 劉暁波氏へのノーベル平和賞授与

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 実にノルウェー政府は立派だとつくづく感心してしまった。民主主義とは何かを実地で教えてもらったようなものだ。
中国の反体制活動家劉暁波(りゅう ぎょうは)氏に対するノーベル平和賞の授与についてである。

 劉暁波氏89年の天安門事件で学生側を支援し投獄され、08年には「08憲章」を起草して中国共産党の一党独裁を批判したため身柄を拘束された。
そして10年2月に懲役11年の刑を言い渡されて、現在服役中の人物である。

 本年度のノーベル平和賞の候補に劉暁波氏がノミネートされていることを知った中国政府は陽に陰にノーベル委員会ノルウェー政府に圧力をかけ続けてきた。

中国の法律を犯して刑罰に処せられた人物にノーベル平和賞を授与するなど、ノーベル平和賞の趣旨に反する。
もしこの警告を無視してノーベル賞を劉暁波に与えれば、日本と同じように泣きを見る。それでいいのか

 しかしこうした脅しに対し、ノーベル委員会の回答は実に確固たるものだった。
中国の憲法35条は言論・出版・集会・結社・抗議活動の自由を認めていながら、実際はまったく憲法を守っていない。
劉暁波氏の逮捕は明確に憲法違反であり、かつ基本的人権に対する挑戦である


 さらにヤーグラン委員長は「中国がより民主的な国になるため、他の人が言わないことを我々は言わなければならない(そのために劉暁波氏にノーベル平和賞を授与した」と言い放った。

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 中国政府は完全に頭に来て、CNNやBBCやNHKの劉暁波氏に対するノーベル平和賞受賞のニュースを切断してしまった。
さらに劉暁波氏の妻に対する外国メディアのインタビューを阻止している。

ノルウェーのヤツ、日本のように中国の圧力に屈してひれ伏すと思っていたら、居直りやがった。
中国の覇権を認めないとはトンでもない国だ。
日本と同じように経済で締め上げられないだろうか。ノキアはレアアースを使用しているのだろう


主席、ノキアはフィンランドの会社でノルウェーの会社では有りません。この国は北海原油と漁業と林業の国ですのでわが国との関係は深いとはいえません

それではノルウェーへの旅行を差し止めたり、ノルウェー人が当局の制止を無視して万博会場に入りパンダを見たとして拘束したらどうか
テンヤワンヤの騒ぎになってしまった。

 今回のノルウェー政府の対応を見て、世界には恫喝に屈しない国と、易々と恫喝に屈して「早く船長を解放しろ」と首相が叫ぶ国とがあることが分かった。
民主主義の出来具合が違うのだろう。

 

 

 

 

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評論 中国問題」カテゴリの記事

コメント

久々にすかっとする記事ですね。ありがとうございました。
ノルウェーの毅然とした態度、ほんとに気持ちいいです。
地球を見渡しても、北欧の国々がもっとも人としての幸せな生活をしているんじゃないかと思います。

投稿: 走友会謙 | 2010年10月11日 (月) 10時28分

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