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(22.9.28) 希土類(レアアース)戦争が始まった  中国の宣戦布告

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 日本がせっかく船長を解放したのに、効果はまったく上がっていない。
それどころか中国は日本が弱気なことを見透かして全面戦争を仕掛けてきた。
そのうちの一つが希土類(レアアース)の対日輸出禁止措置である。希土類は現在日本経済のアキレス腱になっている。
 
 希土類と言っても私を含め普通の人には何のことだか分からない。
生産・流通量が少ないレアメタル(希少金属)のうち性質が似た17元素総称だそうだが、そういわれてもさっぱり見当がつかない。

 ハイブリッド車やパソコンやデジカメの生産で使用しており、他の金属に混ぜると磁力が高まったり、耐熱性が高まる金属で、世界の産出量の約90%が中国で、その輸出先の約半分が日本だという。

 もともと中国で希土類の生産が始まったのは日本のメーカーが希土類の分離技術を指導して、それを輸入してきたからなのだが、希土類の生産地が中国一国に偏っていたため、中国はこれを対日制裁の道具に使うことにした。

 表立っての対日輸出禁止措置WTO違反だから、希土類の生産会社(ほとんどが国営企業)に日本に販売しないように圧力をかけ、関税手続きをわざと遅らせてサボタージュすることにしている。

 昔フランスが行った禁輸措置と同じで、フランスは日本製品の通関手続きを田舎の通関事務所だけにして、実質的に輸入禁止措置を行ったが、それにならったのだろう。

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 希土類の具体的な使用方法は、たとえば電気自動車ネオジム磁石がそれで、鉄75%と希土類のネオジム25%を加えたものだと言う。
しかしこのネオジム磁石は温度が120度を越えると磁力が減少するため、これにさらにディプロシウムという希土類を5%加えると、120度以上でも磁力が減少しない。

注)希土類のネオジムは世界各地に埋蔵されているが、ディプロシウムは現在のところ中国だけでしかみつかっていない

 こうした希土類の対日輸出制裁をやめないのは「船長を解放しても、この機会に日本の電気自動車の生産をストップさせ、中国電気自動車産業を立ち上げよう」と言うことのようだ。

 対日制裁があっても当然在庫がありすぐに生産ストップということにはならないが、トヨタや日産やホンダは頭が痛いだろう。
中国がほぼ独占しているため希土類の価格上昇ははなはだしく、たとえばネオジムが1年ほど前はトン当たり20ドルだったものが、今は70ドル3倍以上の値上がりになっている。

 日本としては価格が高騰しても希土類を使わざる得ないが、幸いに日本でも希土類が有ることが分かってきた
今までは中国から安価に輸入できたので国内開発など考えたこともなかったが追い込まれれば知恵がわく。
実は日本のマンガン鉱床にも多量の希土類が含まれており、中国が輸出を制限するならば日本で自力で開発すればいい。

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 だから、中長期的には日本で自力開発したり、他の資源を使用したりしていくらでも対抗することのできる措置なのであわてないことだ。

 かつて石油価格が高騰した時は、しばらくすると経済が縮小して価格が暴落したし、電池用のリチウムが投機で暴騰したことがあったが、しばらくすると適正価格に戻っている。
経済とは最終的には需要と供給で決まり供給者が一方的に価格設定できるものではない。

 中国はプーチンの天然ガス供給削減方式を真似て日本に圧力をかけてきたが、日本は技術の国なので、中国の希土類に頼らない生産方式を確立してしまうだろう。

 こうした中国のヤクザな脅しには右往左往しないで、中国に泣きついたり、領土を割譲したり、大金をせしめられたりしないようにするのが、石油ショック以降の需要者側の知恵だ。

 

 

 

 

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