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(22.9.24) 世界経済の氷河期 グローバルスタンダードの終焉とブロック化

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 今世界経済が急速に氷河期に突入しようとしている。日本においてはすでに20年前から氷河期に入っていたが、アメリカ、西欧がこれに続き、今又新興国と言われている中国がこれに続こうとしている。

 日本に典型的に現れている氷河期の特色は経済成長が止まることで、これを無理やり成長させようと公共事業を拡大すれば、一方で国の国債発行額が増大し、財政支出に限界が発生する。

 仕方なしに金融政策に頼ってゼロ金利政策や無担保融資の拡大を図っても、国内には資金を使用する場所がなく、ヘッジファンドを通して金や石油や希少資源や新興国の不動産投資に流れてしまい、国内では金融政策もまったく効かない。

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 アメリカや西欧に現れている氷河期はこの日本の氷河期の修正版というようなもので、アメリカの場合は金融バブルを演出して海外から資金を集め、それで国内の不動産投資をあおってきたが、リーマン・ブラザーズの倒産で化けの皮が剥がれてしまった。

 今は日本と同様に財政赤字を無視して財政の拡大をしたり、ゼロ金利でジャブジャブの資金供給をしているが、国内に資金は留まらず、金や石油といったコモディティに対する投資や、新興国の不動産投資に資金が流れている。

 アメリカはドルを印刷して世界バブルをあおっているものの、景気がいいのは新興国だけで国内の景気は散々だ。
失業率が高止まりし、アメリカも日本と同様に経済成長が止まった世界になってしまった。

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 西欧はアメリカがイカサマで作った金融派生商品をしこたま購入して、金融機関が不良債権の山になってしまった。これを救済しようとして政府が財政支出を増やしたためギリシャ、スペイン、ポルトガル、アイルランド、アイスランドといった国の信用ががた落ちになってしまった。

我慢ならない。アメリカン・グローバルスタンダードとは決別して、ヨーロッパはヨーロッパの基準で生きよう
財政赤字をGNPの3%以内に抑える決心を再びして、赤字財政からの脱却を狙い経済成長を諦めた。

 こうした中で、新興国経済の花形だった中国にも激変が起ころうとしている。
中国は政治リスクが大きくそれが表面化し始めた。

 まず日本と中国との間で尖閣諸島をめぐりガチンコの対立が発生している。
領土問題は国家の帰趨を制する問題だから、どちらも一歩も後に引けない。
引いたほうが負けで、その時を分水嶺として支配・被支配の関係が確定する。

 経済的には両国の結びつきは非常に深くなっており、中国は日本の技術を盗むことで経済発展を加速しようとしてきた。
日本も市場としての魅力にひきつけられ中国に企業誘致を積極的に行ってきたが、領土問題の決着は最終的には戦争以外にないのだから、この問題は長引く。

注 追加)24日、日本政府は中国人船長を処分保留で釈放した。この措置は日本外交が敗北したことを意味し、尖閣諸島は中国領土だと認めとことに等しい。

 その間日本企業は中国市場から締め出しを食うので、仕方なしにインドやベトナムやブラジルといった政治リスクの小さな国に企業や営業の中心を移していくので、日本と中国の関係は完全に氷河期に入ったと言える。

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 また中国はアメリカから、中国元を政策的に安く操作していることの指摘を受けており、オバマ政権が産業資本の保護と輸出振興政策に乗り出したため、この中国の元安政策と真正面から衝突し始めた。
ここでも中国とアメリカがガチンコ勝負を始めた。

 こうして中国が世界市場に向かって好きなように輸出ができた時代が終わり、仕方なしに国内投資を拡大する時代に入ったが、これは20年前の日本と同じで、無駄な国内投資をし続けて消耗していくパターンだ。
中国経済もその政治リスクゆえ氷河期の入り口に差し掛かったといえる。

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 こうして世界経済はアメリカが指導した経済発展のグローバルスタンダードの時代が終わり、西欧は西欧で、アメリカはアメリカ大陸で、そして中国は中国グループで閉じこもり、低成長を甘受する時代になってきた。
経済成長が終われば(レアアースと言った資源確保のために)特に外国と積極的に接触する必要はなくなる。

 大恐慌以降の誰も世界を救えなかった時代と同じだが、幸いなことにヒットラームッソリーニの時代ではないから、戦争が起こる訳でない。

注)ブロック化はハンチントンが唱えた文明単位にまとまる傾向が強い。互いに同じ文化を持ち行動パターンが同じだからだ。
そうした意味で日本は単独の文明社会だから、どこの国とブロック化せず、単独な社会に閉じこもりそうだ。

 ただ経済成長は終わり、各国はそれぞれの経済ブロックに閉じこもって、平穏だが変化の乏しい静かな世界に安住することになる。
これを新しい中世と言ったり、江戸化といったりしているが、時代はそうした方向に急速に進もうとしている。

注)中国との関係を見ても分かるように世界は弱肉強食の世界で、やさしい日本人にはとても耐えられない。これからの日本は中国やアメリカとの関係を最小限にとどめ、この日本の国土の中で気持ちの分かり合った人々とだけ暮らそうとしていくはずだ。

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