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(22.8.29) 金総書記の断末魔 正銀を守ってくだされ!!

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 北朝鮮の金正日総書記が突然中国の東北部吉林省吉林市を訪問したことに世界が注目している。

 金総書記の中国訪問は5月に続いて今年2回目だが、通常独裁権力者が祖国を離れることはよほどの理由がない限り行なわない。
一番の理由はその間にクーデタを起こされて権力の座から追い落とされることが多いからで、最近ではタイのタクシン元首相がニューヨーク滞在中にクーデタが起きている。

 自分の国を離れないもう一つの理由は、国にいれば最高権力者だが海外に出れば貧しい国家の元首に過ぎず、「また物乞いに来たのか」と中国の接待係にさえ馬鹿にされるからである。
馬鹿にされても相手を銃殺刑にもできず、イライラが昂じて精神状態が不安定になる。

 だからなぜこの時期にわざわざ中国の北京ではない吉林市に出向いたのか世界のメディアが注目した。
吉林市には故金日成総書記が抗日闘争を始めるきっかけとなった中学校がありそこを訪問したというのだが、独裁者が単に観光旅行として中学校を見に行くはずがない。

 しかもこの時期にアメリカのカーター元大統領がオバマ大統領の特使として北朝鮮を訪問している。
北朝鮮に捉えられていたアメリカ人の釈放を求めて訪朝しているのだが、カーター元大統領の面接をすっぽかしても中国に行かなくてはならない事情があったわけだ。

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 この中国訪問の理由はただひとつ、後継者として三男、金正銀氏を中国に後継者として認めてもらい、あわせてその物心両面の支援を要請しに行ったということだろう。
そうでなければわざわざ故金日成総書記ゆかりの吉林市に行く必要はなく、北京でよかったはずだからである。
中国側はどうやら胡錦濤主席が対応したようだ。

胡錦濤殿、どうかこの正銀を助けて、人民共和国の行く末を守ってくだされ、これこのとおりじゃ
金正日総書記は健康問題を抱えており、ちょうど豊臣秀吉の晩年のような状態になっている。
いつ心筋梗塞が再発するか分からず、余命は2年以内と見られており今度再発したら命がなくなりそうだ。

 一方正銀氏はまだ20代の若者で、国内に実質的な権力基盤を持っていない。金正日総書記が健在である限り「わが将軍(金総書記のこと)の胆力と気性がそのまま受け継がれたパルコルム(足音」だが、金総書記が死去すれば、実質的なNO2の張成沢国防副委員長がその地位を脅かす可能性が強い。

注)張成沢国防副委員長は03年に一時失脚したが06年に復権し、その後北朝鮮のNO2となっている。中国との関係が深く経済にも明るいといわれており疲弊した北朝鮮経済を立て直すのは張成沢氏しかいない。

一部では「将軍様と張成沢の力関係は紙一重」と評価されており、本来ならば金正日氏からパージされる立場にいるが、あまりに北朝鮮の経済が疲弊してしまい、その建て直しを張成沢氏に頼らざるえない状況でパージもできない。


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 金正日総書記が豊臣秀吉で正銀氏が秀頼、張成沢国防副委員長が徳川家康という構図で、このまま行けば確実に金王朝は終わってしまう。
金正日も人の子だ。子供のために中国もうでをして涙ながらに訴えたのだろう。

私が死んでもなんとかして、正銀を後継者といたしたい。それには胡錦濤殿が後ろ盾になってもらう以外に選択の余地はありません

中国の言うことは何でも聞ききます。核開発も凍結いたしましょう。だから正銀のことはお頼み申します
そんなところだろう。

 しかし中国の本音は中国の開放改革路線にならって経済再建に取り組もうとしている張成沢支持で、6カ国協議をすっぽかし、核開発に邁進してきた金正日総書記にうんざりしている。

 どうやら私が生きている間に金王朝の最後を見ることができそうで、正銀氏はラストエンペラーになりそうだ。

 

 

 

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コメント

ふむふむ。なんとわかりやすい説明でしょう。
むずかしい新聞や評論家記事よりよっぽどすんなりと読めます。
豊臣・徳川やラストエンペラーも、見事なたとえだと思います。
ありがとうございました。
北朝鮮もその張成沢国防副委員長なる人になると変わってくれるんでしょうね。

投稿: 走友会Y | 2010年8月29日 (日) 09時54分

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