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(22.7.8) SIMロック解除 ドコモとソフトバンクの熱き闘い

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 私のように日頃携帯電話をまったく使用しない者にとっては、携帯電話のSIMロックを解除しようがしまいがまったく関係がない。
しかし日本を代表する企業のNTTドコモソフトバンクモバイルが解除をめぐって死闘をくりひろげているのだから、経済的な視点からはとても興味がある。
はたしてこの勝負、どちらが勝つのだろうか?

 問題の発端は総務省が利用者の利便性と料金の引下げを目指して、この6月にSIMロック解除のガイドラインを出したことに始まっている。
海外においては実質的にどの携帯端末でも、自由に通信会社を選択できるようになっており、端末と通信会社が分離され利用者の利便性が高い

 一方日本においては端末と通信会社が一体となっており、それぞれの会社の専用端末でないと使用できない。
これは顧客の囲い込みのためにそのようにソフト的にロックをかけていているので、それをSIMロックと言う。
システム的には通信方式と周波数帯が共通ならば、端末と通信会社は自由に選べるようになっている。

 最も日本では現状ドコモソフトバンクだけが、共通の通信方式と周波数帯を使用しているので、SIMロックが解除されてもauなどは相変わらず専用端末でないと利用できない。

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 従来ドコモをはじめ通信会社はこのSIMロック解除に消極的だった。
ところが一転してNTTドコモ11年4月以降販売される端末SIMロックをはずすと言い始めた。
このドコモの心変わりはひとへにアップル社が販売したスマートフォンiPhoneに衝撃を受けたからである。

 iPhoneソフトバンクが独占的に日本で販売しているスマートファンだが、若者を中心に利用者が急増しており、端末がiPhoneだとそれだけで注目される。
やあ、君のはiPhoneなんだね、いいね、ぼくもそうしようか」なんて感じだ。
私のように携帯電話を持っていないものでも、iPhoneをみると触ってみたくなり、他の携帯がいかにも古臭く見える。

 国内のiPhoneの販売台数は明確な数字は分からないのだが、推定で約300万台と言われており、特にこの6月に発売されたiPhone4は爆発的に販売が伸びそうだ。
実際ソフトバンクのシェアがじりじりと上昇しており、それに合わせてドコモのシェアが低下している。

 NTTドコモはこの現実に驚愕した。
まずい、このままではドコモの端末を若者が使用しなくなる
ドコモとしたら端末で遅れをとるとせっかくの日本全国に張り巡らした基地局の優位性も回線の品質のよさも役に立たない。
何としてもSIMロック解除を日本に根付かせよう。それにはまず隗より始めよだ
こうしてドコモ11年4月よりSIMロックをはずすと言い始めた。

 ドコモとしては総務省をたきつけ、最終的には法的にSIMロックをはずさせることにある。
そしてiPhoneをドコモでも使用できれば、ソフトバンクよりネット網が充実しているので顧客がソフトバンクから流れてくるはずだとの読みがある。

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 しかし一方でソフトバンクとしてはSIMロック解除に応ぜずiPhoneを独占販売したい理由がある。それは06年にボーダーファンを買収するに当たって非常な無理な資金調達をし財務が苦しいからだ。
現状有利子負債が売上高にほぼ近い金額になっており、何としてもこの有利子負債を削減しないと十分な投資もおこなえない。
それには売り上げを伸ばすより手はない。
シェアを拡大し、ドコモにとって代わろう。そうでなければボーダーフォンを買収した意味がない

注1)ボーダーファン買収資金は1兆7500億円。ソフトバンクモバイルの09年度の売上高1兆7040億円。長期借入金1兆1570億円。

注2)10年5月現在のシェア、ドコモ48%、au27%、ソフトバンク19%

 現在絶対的に優位にあるiPhoneを手放してはソフトバンクの携帯電話に未来はない。
一方ドコモとしてはソフトバンクiPhoneを握られていてはジリ貧になり、いつか首位の地位を失う。

 だからこのSIMロック解除の闘いは熱い熱い闘いになりそうだ。

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コメント

この争いは、もう一方で、OS携帯戦争を考える必要が有ると思います。
PCでのOS(オペレーティングシステムのシェア争いが、クラウドコンピューティングの拡大で、携帯OS戦争へと発展しています。
勢力関係は、現時点で以下の通りです。

Apple=iPhone=ソフトバンク Google=Android(アンドロイド)=Docomo、Au Microsoft=Windows Mobile=Au、Docomo
場外で、ブラックベリー=Docomo

まさに、昔懐かしい、ブラウザ戦争の再来の様ですね!


友人のIT会社社長のK氏によると、現在、iphoneをメインに使用しているが、未だにDocomoの携帯電話は、解約出来ない
なぜならば、Iphoneは、以下の欠点が有り基本的な携帯電話の機能を果さないとの事。
1、エリアが狭すぎて、移動中(歩いていても)すぐに通話が切れてしまう
2、地方では、繋がらないエリアがおおすぎ
3、Suicaやフェリカに対応していないので、JR等の移動時に不便(定期券機能、コンビニ支払い)。
4、マルチタスク(メール受信中に電話が受けられない
見た目にとらわれて、基本的な携帯電話の機能を果さない為、現在彼は、11inchのNote PC、Docomo、とIphoneと言う様に、電子端末のオンパレード
になっている。

ここで、Docomoが、1から4まで対応済みのスマートフォン((Google=Android(アンドロイド)=Docomo))を、発売すれば、勝負は、
決まった様なものと思いますね。
どう見ても、ソフトバンクは来年までに、通信網の整備は不可能ですし、総務省から見ても、今後の電気通信事業の高速化にインフラへの
投資が出来ない企業は、次世代通信網移行への足かせになりますので、ここで、大手2社体制に持ち込む様に思います。
孫さんも今が売り時と考えていると思いますが、、、

昔、sonyがウオークマンを発売し、勢いがある時に、松下幸之助が、インタビューに答えていた事を、思い出されます。
「当社は、優秀なSony研究所があるからね!」 その後、製造力に物を言わせ、あっという間に、市場シエアは、松下・東芝が席捲した。
今が、過渡期ですね。

私は今いろいろな方々から質問されますが、みなさんにはこう回答しています。「スマートフォンは、今買いではありませんよ! 電子マネー機能が乗ってからが、本当の購入時期です。
その前に購入すると、契約2年縛りで、新機種に乗り換えたくても、違約金(契約にもよりますが約6万円)で、身動きできまくなりますよ!」 ご参考まで、


投稿: T | 2010年7月 9日 (金) 12時04分

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