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(22.6.25) ユニクロの世界戦略 英語の公用化

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 やはりと言おうか当然と言おうか、ユニクロが世界戦略の一環として社内で英語の公用化(会議や文書はすべて英語12年3月より実施すると言う。
店長クラスの条件はTOEICの点数が700点以上と言うことだから、本格的な導入と言える。

注)私のTOEICの点数は600点台だったからユニクロの店長にはなれない。

 新卒採用にあたっても外国人優先で、11年度は半数、12年度は3分の2、13年度は4分の3を外国人にし、給与も同一条件にするのだそうだ。
その最大の理由は国内市場が飽和状態になって、今後は海外に進出する以外にユニクロの生き残る道がないからである。

 毎回同じことを言って恐縮だが、人口が減少し高齢化が進む日本においては国内消費は漸減していかざる得ない。
人口が減ればそれだけで消費削減要因だし、老人はそもそも物を買わない。
デパートやスーパーの衣料部門を侵食して拡大してきたユニクロだが、その侵食も限界だ。

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 ユニクロのビジネスモデルは相対的に高品質で低価格の衣料品の提供だが、今までの日本になかったモデルだったので、日本中を席巻してしまった。
今後はこのビジネスモデルで成長著しい中国やインド等に営業拡大し、20年度までに全売上高の70%を海外が占めるようにするのだと言う。

注)現在の国内店舗数は809店、海外の店舗数は136店

 20年度の目標売上高は現在の7倍の5兆円だというから、達成できればパナソニック並みの堂々たる世界企業になる。
世界企業としての条件の一つは公用語を英語とすることで、今日本で社内の公用語が英語なのは日産楽天と少数だが、今後はこうした企業が激増する。

 なにしろ国内での商売はほとんど限界なのだから、企業が生き残るためには世界企業に脱皮せざるえない。
そうなれば従業員は日本人以外が多くなるのだから、英語を公用語にしなければコミュニケーションがはかれない。

 思えば私などは実に幸運な人生をたどったと言える。日本の国内市場が十分にあった成長期にサラリーマンだったため公用語は日本語ですんだし、企業としてもそれで成り立っていた。
海外支店があったが、スタッフのほとんどが日本人だったから、会議も社内文書も日本語だった。

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 そうした日本人にとって実に恵まれた条件が今徐々に失われつつある。
今後は日本の若者は英語を話せなければ職業に就くことができないし、さらに海外のガッツのある若者と対等に渡り合わなければならない。
競争に敗れれば、後は自給1000円程度のパートしか仕事は残っていない。

 グローバル化とは日本の若者にとって、世界の若者と張り合わなければならないと言うことで、日本人であることが特別有利な条件にはならない。
日本の大学生は必ずしも学力が高くなく、勉強しなくても卒業できるが、そうした学生はまともな職業にはつけなくなる。
少なくともユニクロには就職できない。

 日本では民主党政権が成長戦略を発表したが、成長するのは海外に市場を求めて積極的に打って出る企業だけで、国内市場を相手にする企業は漸減し職場は限られる。
したがって新規参入する若者は、ユニクロのような企業しか受けいれてくれないが、その受け入れ条件は世界の若者と同一条件だ。

 今、閉ざされた労働市場の時代は終わりを告げ、世界的な就職競争時代になったことをユニクロの英語の公用化戦略が明確に教えてくれた。

 

 

 


 

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評論 日本 ユニクロ」カテゴリの記事

コメント

yutakarlson様

ブログ拝見させて頂きました。 私も同じ意見ですね! 20数年前に英語圏に留学した時、各国のクラスメートから日本について(天皇や寺院等)いろいろ聞かれ説明出来ず、それから日本について学ぶ様になりました。

又、外資系では、英語力のレベルの低さ故語学力の高い他国のライバルに仕事を取られた経験もあります。 日本企業が世界の強豪と肩えを並べて成長するには、必須ですね!


 

投稿: T | 2010年6月25日 (金) 18時23分

たぶん、諸外国にも口下手な若者は大勢いるでしょうから、そうやってグローバル企業に入ってくる人々はその国のエリートたちということになります。それは日本においても同様と思います。
いかに「競争できる奴」の総数を増やせるかが、今後のグローバル企業の鍵になるでしょう。

そうして、大企業が「いらない」と扱いそうな人材(僕のような(笑))でものほほんと労働できる環境を作らなければ、単にニートとひきこもりと自殺と犯罪が蔓延するだけになるでしょう。
グローバル企業の成長と日本国内の社会が幸福であるかはイコールではないです。
英語ぺらぺらのアッパークラスの物差しで全若人が測られるのは危険と思います。
※ところで、Tさんのおっしゃる通り、自衛隊の訓練は(上意下達を学ぶということじゃなくて、肉体を酷使することを知るという意味において)有効だと思います。

ユニクロのトピックについて、思想家でフランス文学者の内田樹氏が興味深い論説を書いています。
http://blog.tatsuru.com/2010/05/12_1857.php
ちなみに、英語に関してはこちらも関連します↓
http://blog.tatsuru.com/2010/06/24_1311.php

英語できる人=仕事できる人と定義した時点で、ユニクロは負けの道を歩むことになるでしょう。
でも、またぞろ英語の幼児教育早期教育が過熱して行くんでしょうね。

投稿: ささき | 2010年6月25日 (金) 12時08分

■ユニクロ:新世界戦略 英語公用化…12年3月から―思ったほど難しいことではない?
yutakarlson
yamada.yutaka@gmail.com
ブログ名:Funny Restaurant 犬とレストランとイタリア料理
こんにちは。ユニクロが新世界戦略としては社内の英語公用化を実施するそうです。日本は、多くのマスコミがいうように、輸出大国ではありません(GDPに占める輸出の割合は、日本16%、中国ドイツなどは40%以上)が、海外からモノやサービスを購入する際にも、英語は必須なので、この動きは当然といえば当然です。
私自身は、この動きが加速されれば、もっと日本語に対する関心や、日本文化に対する関心が深まるのではないかと期待しています。そうして、海外にもっと日本の真価を伝えられるようになるのではと期待しています。詳細は、是非私のブログを御覧になってください。

(山崎)とても参考になりました。ありがとうございます。

投稿: yutakarlson | 2010年6月25日 (金) 10時33分

ついに、日本の人口ターニングポイントが顕著に市場に出てきましたね!
ですが、英語が出来ても、私の今までの経験では、日本人の若者は、ほとんどの人がディベートができません。 自己主張が下手で、ほとんどこのディベートで、アジアやその他の国の若者に勝てません!
同時に、徴兵制度の有る韓国の若者には、精神的な強さも勝てません、今後日本の若者は、語学もさるものながら、精神力と交渉能力等Businessに関しても、もっと鍛える必要があるのでは。自分は、自衛隊の基礎訓練を受けた者としては、若い時のあの訓練は、今後の若者には必要ではと思いますね

(山崎)タフなTさんから見るとまだまだということですね。サッカーの岡田ジャパンの選手のようにがんばってもらいたいところです。


投稿: T | 2010年6月25日 (金) 06時23分

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