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(22.6.15) 日本の宇宙航空技術が世界のトップに並んだ  「はやぶさ」の帰還

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 日本の宇宙航空技術が世界のトップ水準であることを、今回の「はやぶさ」の帰還が証明してくれた。
はやぶさ」は地球と火星との間の楕円軌道を回っている「イトカワ」と命名された小惑星に到達し、そこの岩石を採集して地球に戻ってくるミッションを与えられた探査機である。

 03年5月7日に打ち上げられ、当初は4年で帰還する予定だったが、いくたびかの故障に見舞われ7年の歳月をかけてようやく地球に戻ってきた。
何か山で遭難して行方不明になった人が、みんなが死亡していると思っていた頃に、無事下山したような感覚だ。

 私は宇宙科学の分野はまったく知識がなく、本音を言えば「はやぶさ」が打ち上げられたことも忘れてしまっていたが、その間このプロジェクトのリーダーの川口淳一郎教授やその他の技術者は心血を注いで帰還のための努力をし続けていたのだと知った。

250pxhayabusa_hover1_2  先日NHKのクローズアップ現代でこの「はやぶさ」の帰還を取り上げていたが、何度もこのミッションは致命的ともいえるトラブルに見舞われたのだと言う。

 05年12月にイトカワに着陸後、姿勢制御をつかさどる燃料が漏れて機体の姿勢が崩れ、通信が途絶して行方不明になってしまった。
はやぶさ」は太陽電池で通信を行っていたので、パネルが太陽に向かわないと通信ができない。

 テレビでは約1ヶ月間に渡って技術者が「はやぶさ」からの通信を追っている姿が映し出されていた。パネルは回転しているのでいつかはパネルが太陽に向かい、通信が再開できる時があるはずだとの執念からである。

 ようやく通信が可能になり、地球からの指示ができるようになった後の決断がすごかった。姿勢制御を図るため、地球に戻るための燃料ガスを噴出して姿勢を立て直した。

6月16日追加)このため燃料ガスが不足し推進力が低下して、地球に戻るのに4年ではなく7年かかったと私は推測したが、そうでないとの読者の方からのコメントをいただきました。是非コメントを読んでください。
 
 もう一つのトラブルは09年11月4つあるイオンエンジンのすべてが寿命が尽きて停止してしまった時である。もう少しで地球に生還できる直前でエンジンがストップしてしまっては元も子もない。

注)4年で帰還する予定が7年かかったため、耐用年数が経過してしまった。

 私はこの日本独自のイオンエンジンというものがどういうものかよく分からなかったが、プラスとマイナスのイオンを別々に放出して、それを結合することで推進力を得るエンジンだと言う。

 このときの対応もすごかった。壊れたエンジンのまだ生き残っている部品同士を組み合わせて、そこからプラスとマイナスのイオンを噴出してエンジンを再稼動させたのだ。
こんなことが可能なのだろうか」驚いてしまった。

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 「はやぶさ」は米国でさえ挑戦しなかった小惑星の探査を終えて帰還したものだ。幸運に恵まれれば小惑星イトカワの粉塵を採取していると言う。
6月13日は、日本の惑星探査技術がアメリカやロシアや中国と並んで、世界の最先端にあることを証明した日だ。

注)イトカワに到着して岩石を採取する予定だったがこの試みは失敗している。しかし到着時の粉塵を吸い込んでいる可能性があるという

 それにしても川口氏をはじめ日本の技術者は何と粘り強いのだろうか。
どんな困難な状況になっても諦めずに努力をしている。
思えば日本と言う国はこうした技術者集団によって支えられた国であった。

注)私が学生時代は理科系の学部を卒業して、日立や東芝やNECのようなメーカーに入るのが優秀な学生の証明になっており、私のように金融機関に就職するものは二流の人物と見られていた。

やはり、日本は技術者の国なの
日本は今暗闇のなかにいるようなものだが、日本と言う国の世界の中の位置づけは技術だと、今回の「はやぶさ」の帰還を見てしみじみと感じてしまった。

 

 

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評論 日本の科学技術」カテゴリの記事

コメント

どうも、こんばんは。

帰還に長い年月を要したのは一つに地球との位置関係に問題がありました。
公転周期の向こう側に隠れているようなら帰還を急いでも仕方がなかったわけです。

満身創痍ではあったのですが、実はコントロールを完全に取り戻したあと、2007年暮から2009年初旬の500日弱を冬眠するように機能オフして能動的に寝てもらっていたこともありました。

はやぶさが遭難してる間に良好な位置関係の瞬間を逃してしまった為に両者が再びグッドポジションに着くまで頃合を計っていたという事があらかたの理由だったわけです。

(山崎)丁寧な説明をしてくださり、ありがとうございました。

投稿: 読者 | 2010年6月15日 (火) 22時50分

はやぶさの後継機が着手されるといいのですが、

JAXAの事業仕分けやら何やらで厳しそうですね。

(山崎)日本でも世界トップクラスというものがないと、日本人が元気が出なくなります。このような立派な成果を挙げたJAXAにはそれ相当の見返りを与えるべきだと思います。

投稿: A | 2010年6月15日 (火) 07時40分

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