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(22.5.15) 口蹄疫について

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 私は酪農や畜産についての知識がほとんどない。そのせいもあって現在宮崎県を中心に蔓延している口蹄疫について、その問題の所在が分からなかった。

 そもそも口蹄疫という病気がどんなものかも知らなかったのでWikipediaで調べてみた。専門用語が多く、やや読みにくいが内容は分かる。

① 偶蹄類(牛、豚等)がかかるウィルス性の法定伝染病で、感染すると発熱、元気消失、多量のよだれなどがみられ、舌や口中、蹄(ひづめ)の付け根などの皮膚の軟らかい部位に水泡が形成され、それが破裂して傷口になる。

② 幼畜の場合、致死率が50パーセントに達する場合もあるが、成畜では数パーセントである。しかし、上の症状に伴い乳収量や産肉量が減少するため、畜産業に対しては大きな打撃となる。

③ 家畜の伝染病の中では最も伝染力の強い疾病でもあり、感染動物からの体液、分泌物、糞便との接触だけでなく病原体が付着した塵により空気感染もする。
空気感染では、水疱が破裂した際に出たウイルスや糞便中のウイルスが塵と共に風に乗るなどして、陸上では 65km、海上では250Km以上移動することもある。

④ 本疾病に対して治療が選択されることは基本的に無い。

 致命的な病気ではないが、前記のとおり偶蹄類が感染する伝染病の中でも最も伝染力が強く、蔓延すれば畜産業界に経済的な大打撃を与えかねない疾病でもあるため、患畜として確認され次第、家畜伝染病予防法に基づいて全て速やかに殺処分される。


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 新聞報道では宮崎県川南町一帯で発生している口蹄疫により、すでに8万頭弱の牛や豚が殺処分されており、この殺処分された牛や豚を埋める場所がなく、困惑しているという。

 赤松農林水産相がこの殺処分に対する補償については「農家に負担させない」と述べたが、1頭でも口蹄疫にかかっていることが判明すれば、その農場すべての家畜が殺処分されるのだから、当然の措置だろう。

 実はこの殺処分の方法について私はいつも不思議に思っていた。
致命的な病気ではなく、成畜の場合はほとんど死ぬことはないのに、なぜ感染した家畜だけでなく、農場すべての家畜を殺してしまうのか?」
しばらく前の鳥インフルエンザの時も同様だったが、その農場のすべての家畜が殺処分されて埋められる。

注)口蹄疫の場合は鳥インフルエンザと異なり、人間には基本的に感染しない。

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 これを恐れて農家はしばしば秘密裏に感染した家畜を処分していた事例があった。
また中国では鳥インフルエンザの時はワクチンを投与して拡大を防いでいた。

 このすべての殺処分とワクチン投与と本当はどちらが正しい対応なのだろうか
人間で有ればインフルエンザにかかったといって殺処分しては人権問題になるのだが、牛や豚の場合は基本的に殺処分される。

 ワクチンの完全性が保証されていないので殺処分するのだということになっているのだが、畜産関係者はそれを正しい処理として了解しているのだろうか。
直る病気なら治したほうがいいのではないか? 何とも不思議な気がする。
一度専門家の見解を聞きたいものだと思う。

バイオマスおやじの日々是天職のyokuyaさん、教えていただけるとありがたいのですが・・・・・)

コメント欄にyokuyaさん、走友会Y会長、横田さん、TADAさんからのコメントが掲載されています。とても参考になりますので一読ください

またyokuyaさんが5月18日のブログにとても印象的な記事を書いています
http://biomass.exblog.jp/13745036/

(以下はWikipediaから転写

 

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評論 日本 口蹄疫」カテゴリの記事

コメント

リンク有難うございます。
山崎さんのブログは、いつもの通りよく調べられ客観的に書かれた記事で、その編集姿勢には敬服しています。
若輩者の私が言うのも失礼ながら、大人の常識を持った方の手になるもので、いつも安心して信頼して読ませていただいています。

しかし、ネットでは、無記名の気安さから、ろくに調べもせず、よく知りもせず、攻撃的な言葉を吐き散らかして、またこれに酔う輩が多いのが残念ながら事実であります。他人の不幸を読み取る感受性もない、滑稽なことです。

私が恐れ、TADA氏が喝破したとおり、とうとう政府はワクチンの使用を決断したようです。
淘汰を前提としたワクチン接種です。今まで自分の家畜達を守り通した生産者の心は、これで挫けてしまいました。
止むを得ないとの判断ですが、とても悲しい出来事です。

まさに厄災、渦中の生産者も、いままで身を投げうって努力した関係者も、憤怒と屈辱と、茫然自失であるでしょう。
業界人である私も涙を禁じえません。残念です。

投稿: yokuya | 2010年5月19日 (水) 23時32分

yokuyaさんからバトンを受け取ります。
「殺処分」での封じ込みは失敗したと見ています。これから一気に感染が拡大する可能性が高くなりました。
ワクチンの使用、封鎖区域の指定と区域内の全偶蹄類の殺処分など最悪の事態を想定した準備が必要です。
一般車両の消毒義務化、首相をトップとした対策本部、農林水産副大臣がトップの現地対策本部、宮崎県知事の非常事態宣言、いずれも遅すぎます。
先週の金曜日までは農水省は封じ込みに効果を出していると主張し、私の訴えは聞いてもらえませんでした。
治療法のない疾病、ウィルスは無くならない、とてつもなく厄介な存在です.
とにかく、あらゆる手段を実行して感染拡大を阻止して欲しい。
今は野生動物に感染していないことを祈るばかりです。

投稿: TADA | 2010年5月18日 (火) 23時58分

(横田さんからのコメント)
twitterでかいつまんで見るところ、ウイルスの生命力が強いために、成牛は肉の質が劣化するだけに留まったとしても、ウイルスを持ち続け、新しく生まれる子牛が感染し、生育せずにすぐに死んでしまう、というのが大きいようです。

また、遺体を埋めるにしても、地下水が流れるような所だと地下水を通して生命力が強いウイルスが拡散する恐れがあるとされます。
他にも野生の猪への感染も警戒しなければならないです。

ハエの生態に詳しい人は、牛の口や傷口にたかるハエを通して伝染してしまう可能性も危惧されてるようです。(「懸念」の但し書き付き)

投稿: 横田 | 2010年5月16日 (日) 00時55分

(走友会Y会長からのコメント)

現地の声です。悲惨です。
************
東国原宮崎知事の一番弟子・早川信吾さんが知人から受け取ったメールより
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1484686933&owner_id=26577551

---以下転載---
消毒剤が圧倒的に足りません。
消毒剤の事は昨日書きましたが、
人手も圧倒的に足りません。
政府は“現場スタッフを国としても確保している”と発表してますが、一昨日までの現場スタッフ350人のほとんどは県のスタッフ。
九州農政局から3人の獣医師と20人のスタッフ、追加で30人の自衛隊。
農政局の獣医師はペーパー獣医師で現場しゃまともに牛に触ることも出来ない、追加で来た自衛隊は4日出たら2日休み実質2/3の労力。
昨日から宮崎による確保と九州各県の応援により倍の700人体勢に。
それでも殺処分対称の1割しか処分出来てません。
県も、保健所も、獣医師も、JAも、市町村も、休みなしで必死になって頑張ってます。
保健所の友人はGWどころか、発生からずっと休み無し、6~21時の重労働。爪は割れ、消毒剤で手の皮膚が爛れ…、
それでも必死になって戦ってます。
旦那さんも新婚、子供が産まれて初めてのGWも休み無しで頑張ってくれてます。
ホントに感謝しています。

それでも全然処分が追い付かないんです。
今、処分対称の10万頭のうち、20日間で処分が終わったのは1万頭にも届きません。
今1日の処分頭数が千頭。毎日発症する頭数の方が圧倒的に多いんです。
感染した牛は毎日10億個、豚は5兆個のウイルスを撒き散らします。感染拡大が止まりません。

4月末に発症した友人の農場では、今のペースでは5月内に処分出来るかどうかと言った所です。
全て殺されてしまう。それでも弱れば排出するウイルスが増える。だから、殺されるのがわかってても、毎日餌をやり、ビタミンをやり、あらゆる手を尽くして少しでも牛を健康に保とうとしてます。
でも、農場全ての牛に広がり、弱い子牛から次々に弱り、死んでいきます。
死んでも処理業者も出入りできないため、死体の上に大量の石灰を乗せても、腐敗し異臭を放ち始め、
それでも親牛は自分の子を一生懸命舐め、石灰を落とそうとします。
消毒剤の不足から、本来は牛に使わないような強い薬を大量に毎日浴びせられ、牛は毛が抜けぼろぼろになっていきます。
そんな中で、自分の家族同然の牛を殺す事も出来ず、飼い続けなければならないんです。

また、保健所や獣医師が殺処分現場に集中せざるを得ず、発症が疑われる農場の検査も出来ず、
テレビや報道では50件80000頭となっていますが、
俺が把握してるだけで発症の疑いがあり検査待ちの所があと40農場あります。
とにかく人手が足りないんです。

もう殺処分が追い付かないんです。首相が激甚災害に認定し、自衛隊を出さない限り、拡大は収まりません。
「その必要があるかどうかを関係閣僚と話し合い、必要とあれば検討する」とか言ってる場合じゃないんです!!

ワクチンと言う手も有りますが、現行の法律では使えず、
しかも大臣は「参院選後の国会で立案立法を…」
とか言ってますが、
その頃には国内の牛・豚・山羊・羊・鹿・猪…等の偶蹄類はいなくなってるでしょう。

皆さんにお願いです。
とにかく、今、宮崎で大変な事が起こってると言うことを、多くの人に伝えて下さい。もう世論で政府を動かすしか方法がないんです。

資材機材も、人手も、予算も…
もう国に頼るしかないんです。
よろしくお願いします。
---転載終わり---

投稿: 走友会Y | 2010年5月15日 (土) 14時18分

(yokuyaさんからのコメント。私がyokuyaさんに解説を依頼したものの返事)

ご指名ですので、知ったかぶりして書きますと、

国内に口蹄疫の発生がない国は、「口蹄疫清浄国」という金ピカのラベルを貼って家畜や畜産物を輸出できます。
一方で、清浄国以外からの家畜や畜産物については、これを理由に輸入を制限できますから、国産畜産物の安全安心が確保でき、また国内畜産業も利益を享受できる面があります。

国内に口蹄疫の発生があると、その国は「口蹄疫発生国」というレッテルを貼られてしまいます。
農水省のサイトに、発生国の地図が置いてありますが、この度の発生で我が国も真っ赤に塗られてしまいました。
http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/katiku_yobo/k_fmd/pdf/fmdmap.pdf

海外の例では、口蹄疫が蔓延を見た場合は、ワクチンを使わざるを得ない場面もあります。
ワクチンで全国的な防疫活動を推進するのは、長い長い道程です。
具体的には、発生していない地域を死守しつつ、発生地域はワクチンで抑え込んで徐々にワクチン非接種地域に塗り替えながら、ワクチン非接種で口蹄疫が発生しない事(国全体の清浄化)を目指す事になります。
この国単位の防疫プログラムの維持推進には、膨大な人・物・金、そして時間がかかります。

10年前の我が国の口蹄疫発生の例では、関係者の真摯な努力とウィルスの伝播力が強くなかった事もあって、ワクチンを使わない「殺処分方式」で北海道での終息宣言に漕ぎ着け、3か月を経過しても国内で新たな発生がなかった事で、口蹄疫清浄化復帰を成し遂げました。

「殺処分」と「ワクチン接種」による清浄化、どちらを選ぶのかは、その国の畜産物の需要と供給、畜産物の海外戦略などで決まってくるのでしょう。
一番大きな判断要素は「現状の発生規模が、殺処分で抑え込めるかどうか?」ではないでしょうか。

TADAさん、修正・補足を宜しくお願いします。

投稿: | 2010年5月15日 (土) 09時02分

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