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(22.4.28) オバマ政権から見捨てられた国 イギリスと日本

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 洋の東西でオバマ政権から見捨てられた国がある。イギリス日本である。
どちらとも長年アメリカとの特別な関係を標榜し、イギリスは政治と軍事で、日本は経済でどちらがアメリカの寵児であるかを競っていたが、結果はどちらも捨て子になってしまった。

 オバマ政権はヨーロッパではイギリスを無視してEUの盟主であるドイツフランスに接近し、東アジアではもっぱら中国だけが同盟国のようだ。
先日行われた核サミットでは鳩山総理は10分間のランチ対話を許されただけだったが、イギリスも同様に二国間会談は開催されなかった。

注)オバマ政権は中国とドイツとは親密な交渉をした。

 オバマ政権のイギリス無視はかなり前から続いており、昨年9月の東欧へのミサイル防衛配備計画の見直しではイギリスに事前相談もしなかった。
ヨーロッパの安全保障の問題で軍事面で特別な関係を誇る米英関係が「張子の虎」だったわけである。

イラク戦争に同盟軍として参加し、アフガンの戦役でもがんばっているイギリスに対するこれが仕打ちか」イギリスの歯ぎしりが聞こえる。

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 日本のトヨタを血祭りに挙げてGMクライスラーを何とかして自立させようとしたり、核軍縮を提唱して軍事面での負担の軽減を図ろうとしている。
イギリスがいくら軍事同盟の重要性を強調してもオバマ政権からは無視されたままだ。

 イギリスと日本の立場は実に良く似ている。地理的条件もアメリカとの関係も経済状況もそっくりだ。
いずれも大陸の横にある島国で、アメリカとの同盟が唯一の安全保障だったがアメリカから無視される一方で、両国とも経済は長期低迷に陥っている。

 イギリス経済は金融不動産のウェイトが高くGDPのほぼ30%を稼ぎ出してきたが、金融危機後金融機関に対しGDPとほぼ同額の直接支援や債務保証をしたのに、回復ははかばかしくない。
不動産価格は低迷したままで、おかげでGDPに対する財政赤字は10%を越えて日本といい勝負になっている。

注)イギリスの金融機関のレバレッジはほぼアメリカの金融機関の倍で不動産価格の上昇率はアメリカの1.5倍だった。
あまりにバブルの影響が大きく、日本と同様イギリス経済は回復できなくなってしまった。


 S&Pムーディーズといった格付機関から国債の格付けを引き下げると脅されているのはイギリスも日本も同じだが、イギリスにとってつらいのは国債の格付が下がると世界からの資金導入に支障をきたすからだ。
外国人のイギリス国債保有率の割合が約30%で日本の約5%とは大幅に違う。経常収支が赤字のため海外から資金導入を図らなければ経済が回らない。

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 おりしもこの5月に総選挙が実施されるが、政権与党の労働党はすっかり人気がなくなり、保守党が優位といわれているがどちらも過半数を取ることはできそうもない。

 第3政党の自由民主党の躍進が予想されるので、まるで中国の3国史の世界になってきて、連立政権が組まれるだろう。
労働党は財政拡大路線で,一方保守党は緊縮路線を主張し自由民主党はその中間といった位置づけだが、日本と同様に連立内部のきしみは当然出てくる。

 選挙予想で保守党が有利になると国債は値上がりし、一方労働党が巻き返すと国債は値下がりする。
市場はとても神経質だ。

注)保守党は財政再建のために約60億ポンド(約8000億円)の緊縮財政を組むと主張している。

 オバマ政権は完全な内向き政権で、イギリスとの軍事同盟も日本との経済同盟にも関心がなく、ただ国内経済の建て直しのために、中国とEUの市場と資金をあてにしている。
黄昏のイギリスと日本を相手にするな
アメリカに見捨てられイギリスと日本は世界の孤児のようだ。


 

 

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