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(22.4.15) オバマ大統領の懸念と鳩山首相の懸念 核安全サミットと普天間

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 この12日から13日にかけて、アメリカのオバマ大統領主催で核安全サミットが47カ国の首脳を集めてアメリカで開催された。
オバマ大統領がわざわざこのようなサミットを開催したのは、核の脅威がかつての国家間の核戦争の脅威から、テロリストによるアメリカ等への攻撃に代わり、それへの対応が不十分と認識したからである。

 アメリカはすでに2001年にニューヨークのワールドトレードセンターに対し、民間航空機によるテロを仕掛けられ、3000名弱の死傷者をだす大惨事を経験している。
一方ロシアも地下鉄での無差別自爆テロの脅威におびえており、イギリスでも公共機関を狙ったテロが起きている。

こうしたテロリストが一旦核兵器を手にしたらどうなるか、その前に阻止をする仕組みを作ろう

 アメリカは次はアルカイダによる小型核兵器汚い爆弾低レベルの核物質を通常爆弾で爆発させる)での攻撃と想定している。
そのためには各国が核物質管理の厳密化を図ること、そしてもし自国で管理できない場合は核物質をアメリカ等へ移送して管理することについて同意を求めた。

注)本当の狙いはアメリカですべて核物質の管理をするということ。

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 核物質の管理は各国の水準に大きな差があり、特に大学や実験室で使用している小規模の施設では核物質管理はほとんどされていない。

 この会議での結論は「4年以内に核物質の国際管理」を図ろうと言うことになった。
原子力発電等でできた使用済み核燃料再処理して使用するのだが、管理の対象はその再処理過程でできる高濃縮ウランウラン235が20%を越えるウラン、これが90%を越えると核兵器に使用できる)や分離プルトニウムである。
それ以外には核兵器を解体した場合にもプルトニウムが発生するので、この管理も必要になる。

注)ウランに中性子が結合すると、何回かの崩壊を経てプルトニウムになる。高濃縮ウランもプルトニウムも核兵器の原料だが、プルトニウムの方が効率がいい。

 低濃度のウランは通常原子力発電で使用しているが、一方プルトニウムは厄介な物質で、核兵器以外で使用する方法は限られている。
すでにウクライナは保有するプルトニウムをロシアで、カナダ、チリはアメリカでの管理に同意した。

注)1990年代初めまでアメリカは各国に民生用原子炉燃料として高濃縮ウラン(ウラン235が20%以上のもの)の輸出を行っていた。
現在世界には約1600トンの高濃縮ウランと500トンの分離プルトニウムが存在していると推定されている。
原爆1個作るのには25kg~50kgの濃縮ウラン、5kgのプルトニウムがあれば可能と言われている。


 かつては気前よく高濃縮ウランを輸出していたが、気がつけばアルカイダがそれを入手して、通常爆弾で爆発させれば核攻撃されたのと同じ状況になってしまう。
これがオバマ大統領の危惧だった。

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 そこに普天間基地移設問題でピンチに立っている鳩山総理が出かけていった。
沖縄住民の負担軽減のための話し合いをしたいと申し出たが一蹴され、公式な会議は開催されず、歓迎晩餐会の席で10分ほど軽い話をすることになった。
晩餐会には各国の要人がいるので、当然込み入った話や秘密裏の話はできない。

 アメリカは本当は鳩山総理の話など聞きたくもなかったが、最も重要な2国間関係だとの建前もあり、聞くだけは聞いてやると言う態度だった。
結果は鳩山総理が泣き言を言っただけに終わり、成果はなかったがそれも当然だと思う。

 なにしろアメリカは直接的な核の脅威にさらされており、アメリカ国民の命に関わる問題で集まってもらっているのに、一方は負担軽減のレベルだ。
核攻撃されたらどうなるかお前は分かっているのか。沖縄問題は日本国内の問題なのだから自分で解決しろ。お前は総理大臣なのだろうオバマ大統領の本音だ。

 鳩山総理の最大の欠点は、国内問題にけりをつけてから外国と交渉することができないことだ。
オバマさん助けてください
こうした態度を植民地根性と言う。

 昨年の9月に民主党政権ができてから半年、日本の外交力は日を追って低下しており、アメリカからは幼児並の扱いを受けている。

 

 

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評論 日本の政治・経済 鳩山内閣」カテゴリの記事

コメント

読み終わりましたので、お貸ししますよ!ヽ(´▽`)/

(山崎)それは大変ありがたいです。明日(20日)の朝、清掃の途中で寄り道しますので、その時本を貸していただければ幸いです(7時過ぎごろですがいいでしょうか)。」

投稿: T | 2010年4月19日 (月) 16時59分

昨日 日高 義樹著の「アメリカの日本潰しが始まった」を読んで、いよいよ来たなとの感じです。
オバマ氏の戦略の一端が見えるようです。)

(山崎)私はまだ読んでいませんが、さっそく読んでみます。

投稿: T | 2010年4月19日 (月) 00時37分

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