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(22.2.6) 鬼は退治される   朝青龍切腹

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 やはり堺屋太一氏が言った言葉は正しい。
日本では鬼は退治される。織田信長も井伊直弼も大久保利通も鬼として退治された
日本は和の国で際立ったキャラクターを持った独裁者やスポーツマンは退治される。
朝青龍は際立った個性を持ったスポーツマンだった。

 横綱朝青龍4日日本相撲協会に引退届けを出し、現役を引退した。
29歳優勝回数25回という歴代3位の偉業を打ちたて、初場所でも優勝したばかりの横綱の引退に世間は驚いた。
新聞は号外を出して、このニュースを伝えていたほどだ。

 朝青龍は「自分にとってのけじめ」として引退を決意したと言っているが、実際は横綱審議委員会の引退勧告を受けた日本相撲協会理事会が、親方と横綱に引導を渡したと言うのが実態だ。
朝青龍は今回もわびを入れれば許されると思っていたようだが、仏の顔も3度までだった。

大横綱が打ち首ではかわいそうだ。切腹しなさい」自主的な引退届けにさせたのは理事会の温情だ。

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 朝青龍は気力と実力を兼ね備えた横綱だった。
08年、朝青龍は引退の瀬戸際まで追い込まれたものの、その後奇跡の復活を遂げている。09年初場所を14勝1敗で優勝し、さらに09年秋場所、10年初場所と優勝したのだからその実力は確かだ。

注)私は20.10.3に「朝青龍の引退が近づいた」という記事を書いたが、このときは朝青龍の気力に私の記事が負けた。

 しかし朝青龍は問題横綱だった。病気療養中にサッカーをして二場所出場停止になったり、親方を無視する態度は目に余ったが、今回知人男性を泥酔して暴行を加え鼻の骨を折る1ヶ月の重症を負わせたことが致命傷になった。
なにしろこの事件は初場所が開かれていた間の出来事であり、朝4時ごろまで酒を飲んで泥酔したためだと報道されている。

 これでは「畏敬されるべき横綱の品格を著しく損なうものであり・・・・・横綱に対する国民の期待に背いた責任を免れるものでない」横綱審議委員会が言うのももっともだろう。

 しかし私が朝青龍の相撲で一番問題だと思っていたことは、勝負が決まってからの不要なダメ押しである。相撲は非常に怪我の多いスポーツだが、その最大の原因は土俵が一段と高い場所にあり、そこから転げ落ちてしまうからだ。

 そのため力士同士の暗黙の了解事項として勝負が決まり負けたほうが力を抜いた後は無用なダメ押しはしないことになっている。
実際朝青龍以外の力士は無用なダメ押しはしないが、朝青龍はさらに一押しして土俵の外に対戦相手を追い落とすのが常だった。

 もっとも最近はそうしたしぐさが少なくなって、「朝青龍も大人になったのか」と思っていたが、土俵でしなくなった分、酒の席で不要なダメ押しを行っていたことになる。

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 朝青龍は「土俵では鬼になる」と言っており、たしかにそうでなければ大横綱にはなれないが、一方相撲そのものは神事から出発しており、今も昔も土俵入りを神社に奉納するのはそのためだ。
神事としての相撲は形式美と神の前では正しい行いをするという態度が要求され、相撲道として結実されている。
不必要に相手を怪我させないのも、正しい行いの一つだ。

 やんちゃぼうずでモンゴル出身の朝青龍にそれを求めるのはいささか無理のあることは分かるが、それでも日本の国技を守っていくためには横綱に品格を求めざる得ない。
実際白鵬のように同じモンゴル出身でも品行方正な横綱もいるのだから、まったく無理な要求とも思われない。

 現在、相撲人気の凋落は目に余るほどで、地方場所では閑古鳥が鳴いてしまうほどさびしい。
日本人横綱がいないことが最大の理由だが、朝青龍が日本人とまったく異質な人間であったこともその理由だろう。
日本人横綱でなくとも、せめて日本人のような横綱になってくれ」相撲ファンの切なる願いだ。

 私なども朝青龍が負けると、なんとなくほっとしていた位だから、朝青龍が引退することで品格ある国技としての相撲が復活すれば、相撲界に対する打撃は少ないだろう。
ようやく「鬼が退治」されたのだと私は思っている。

画面はNHKニュース

 

 

 

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