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(22.2.11) 元厚労省局長 村木厚子氏は無罪か

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(おい、この裁判、何かおかしくないか!!!)

 昨年6月、障害者向け郵便割引制度を悪用した不正事件で、偽証明書の作成に関与されたとして逮捕起訴された元厚労省局長、村木厚子氏冤罪の可能性が高くなっている。

注)障害者向け郵便は通常120円のところ8円で郵送されるため、障害者向けを装って通常のダイレクトメールが8円で出された事件。この制度を悪用した広告会社は約130億円の不当利益を得た

 現在大阪地裁で初公判が開かれているが、検察側が主張した村木氏が関与したとされる4つの根拠のうち3つが、検察側がでっち上げた誘導尋問の結果だったことが徐々に裁判で明らかになってきた。

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(どこが、おかしいの?)

 その4つの根拠とは以下の通り。

① 当時の部長から村木氏(当時課長)に対し政治案件(民主党石井議員からの依頼)としての指示がされた

 当時の上司塩田幸雄氏(部長)は担当検事から「あなたから民主党の石井一参議院議員に(事の経緯を)電話をした記録がある」と言われ、それなら村木被告から「証明書を発行したという報告を受けて石井氏に電話したのだろう」と供述したが、担当検事のいう電話の記録は存在してなかった。

 塩出氏は担当検事の誘導尋問に乗って「石井氏に電話をした」と供述したが、「まったくそのような記憶がない」と裁判で証言している。

② 上村被告(係長)へ偽の証明書を出すよう村木氏の指示があった。

 村木氏から上村被告に対して、「決裁などいいから、すぐに証明書をつくって」と指示されたと供述したが、公判では「指示はされておらず、証明書は一人で作り村木被告には渡していない」と証言すると弁護士に伝えている(まだ公判で証言していない)。

 上村氏は担当検事から「別件で逮捕する(何だろう?)」とか利益誘導供述したら罪を軽くする?)されたため、上村氏から「指示を受けた」との供述をしたと弁護士に述べている。

注)ここがこの裁判のもっとも重要な争点で、上村氏が上記の証言を法廷で行えば、村木氏はまったく偽証明書作成に関与していないことになる


③ 偽の障害者団体、凛の会の倉沢被告と村木氏の接触が4回あった。

 倉沢被告(凛の会)からの依頼で、村木氏が郵政公社に対し「凛の会を障害者団体として承認した」と電話し、さらに偽証明書を村木氏倉沢被告に手渡したとされる件。
倉沢被告は裁判で「日本郵政公社に電話をしてもらったことはなく、証明書を受け取りに出向いたときに上村係長がいなかったので、村木課長から証明書を受け取った」と証言した。

 検察側の供述書では、倉沢被告村木氏に対し4回会い、① 証明書発行に便宜を求めた、② 日本郵政公社に電話してもらった、③ 日付を遡った証明書を発行するように求めた、④ 証明書を受け取った、ことになっていたが、実際の接触は2回、①では単なる挨拶をしただけで、②、③のような事実はないと証言している。

 現在争点になっているのは、村木氏が直接倉沢氏に偽証明書を手渡したということで、村木氏は「まったく記憶にない」と証言している。

注)私の推理では村木氏は上村係長がいなかったため、上村係長に代わって証明書と認識せずに倉沢氏に偽証明書を渡したのではないかと思っているが、本件はまだ明確になっていない。

④ 民主党の石井議員が倉沢被告からの要請で厚労省の塩田部長に証明書発行を依頼した

 塩田部長は公判で「石井議員からの依頼はなかった」と証言した。供述で「依頼があった」と答えたのは担当検事から「石井議員との電話記録がある」と誘導され「それならば依頼があったのだろう」と供述したというもの。

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確かにこれでは村木おばちゃんは無罪じゃないかしら・・・・

 上記のごとく①、②、④はほぼ担当検事の誘導による虚偽の供述であることが証言され(あるいは証言の予定)ており、たった一つの事実は村木氏が偽証明書を倉沢被告に手渡したという事実(あるいは虚偽)だけが争点になっている。

 どうやらこの事件は大阪地検特捜部の見こみ捜査によるでっち上げ事件の公算が大きく、上村係長の独断で行った行為を厚労省の組織ぐるみの犯罪として告発したものと思われる。

 私の予想では大阪地裁の判決は「村木氏は無罪になる」と思っている。

注)検察によるでっち上げ事件として特に有名なのは戦前の帝人事件。
Wikipediaによると以下のように説明されている。


帝人事件(ていじんじけん)は、戦前の1934年に起こった疑獄事件。斎藤実内閣総辞職の原因となったが、起訴された全員が無罪となり、倒閣を目的にしたでっち上げ言われている・・・・・・・・。

(この事件では)帝人社長や台湾銀行頭取、番町会の永野護、大蔵省の次官・銀行局長ら全16人が起訴された。これにより政府批判が高まり、同年7月に斎藤内閣は総辞職した。なお、この事件の逮捕者の拘留期間は200日に及び、拷問による自白の強要もあったという。

 

また最近の事例では鹿児島事件がでっち上げだった。

 2003年の鹿児島県議会選挙議員選挙で当選した中山信一県議会議員の陣営が、住民に焼酎や現金を配ったとして中山氏やその家族と住民らが公職選挙法違反容疑で逮捕された事件。

 捜査において、鹿児島県警が自白の強要や数ヶ月から1年以上にわたる異例の長期勾留などの違法な取り調べを行なった、とされる事件で裁判では被告全員の無罪が確定した。

  

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