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(22.2.1) 地方のテーマパークは死屍累々

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 かずさアカデミアパーク58億円の負債を抱えて倒産したと思ったら、今度は長崎県のハウステンボスが2度目の倒産をするか否かの瀬戸際にあることを知った。

 長崎県佐世保市にあるハウステンボス1992年に開園したが、1996年の入場人員数400万人をピークに入場者が減り続け、2003年2月に会社更生法を申請して倒産した。
倒産時の負債総額は2289億円だったが、その後野村證券グループの投資会社、野村プリンシパル・ファイナンスNPF)の支援で再建を図った。
しかし赤字経営が続きNPFがとうとう撤退声明を出したため、実質的に2度目の倒産になろうとしている。

 ハウステンボスには私も1回だけ行ったことがある。交通の便は必ずしも良くなく、私のような自動車を持たないものは夕刻になると佐世保市まで帰るのが大変だったのを覚えている。

注)ハウステンボスの観光客は周辺にあるホテルに泊まり、観光バスで移動する形態がほとんどのようだった。東京ディズニーランドのように目の前に駅がある訳でなく、本数もあまり多くない。

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 ハウステンボス
自体はオランダ風の家並みが美しく私は気に入ったが、入ったアトラクション会場には演じる人より見る人の方が少なく、確か10名程度しか観客が居なかった。
これではいくらなんでも収益を確保できないな」とひどく同情したのを覚えている。今から10年ほど前のことだ。

 NPTが撤退表明を出した後、旅行会社のHISが支援に名乗りを上げたが、資産査定を行った結果、とても支援は不可能だと逃げ腰になっている。
100億円程度の投資を覚悟していたが、実際はホテル等が老朽化していて200億から300億の資金をつぎ込まなければならず、とても採算に乗らないというのがその理由らしい。

 ハウステンボスのような地方のテーマパークにとって最大の悩みは集客可能な人口が少ないことで、東京ディズニーランドのような東京圏を相手にするのとまったく違う。

注)福岡県、長崎県、佐賀県の人口を足しても神奈川県程度の人口しかいない

 さらにテーマパークの特色として、観客は1回は来るが2回目はよほどの理由がなくては来ないということで、集客のために新たな投資を強いられる。
しかし追加投資をする資金が地方のテーマパークにはない。

注)東京ディズニーランドでも次々に新たなアトラクションを建設して集客に勤めている。

 その結果、東京の東京ディズニーランドと大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンを除いていづれも集客数が激減しており、ハウステンボス、シーガイア、志摩スペイン村、倉敷チボリ公園といった地方のテーマパークは倒産か、実質的な倒産に追い込まれてしまった。

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 日本が世界の観光地になれば、まだ世界を相手に観光客を呼び込めるが、実際は09年度は前年度より外国人観光客は減っている。
円高、世界不況、新型インフルエンザと外国人観光客の呼び込みも目算通りにはいかない。

注)ハウステンボスは韓国人、台湾人、中国人の観光客の誘致に熱心だが、実際はこの地区からの観光客も減っている

 
リゾート法の後押しもあり、地方公共団体と企業がタイアップする第3セクター方式での開発が主流だったが、そうした地方のテーマパークが次々に倒産していくのを見ると、この種のビジネスモデルは失敗だったといわざるを得ない。

注)一般的には地方のテーマパークが失敗する原因は以下のように言われている。

① 大都市と違って集客対象人口が少ない。
② 十分な投資資金を集められない。
③ 第3セクター方式が多く、経営に責任を持つ人がいない。
④ バブル崩壊後開業したテーマパークが多く、完全に時流を失した。
⑤ 追加投資がなくリピータ客が来ない。
⑥ リゾート開発を併営しているが、そうした場所を日本人はリゾートとして選択しない。

 

 

 

 

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