(21.11.7) 反米主義者岡田外相を交渉相手からはずせ アメリカの戦略
アメリカは岡田外相を反米主義者と位置づけ、交渉相手から除外する作戦をとり始めた。
オバマ大統領が来日する12,13日前に岡田外相はなんとか渡米しクリントン国務長官とさしで普天間基地移設先を嘉手納基地へ統合する案を飲ませようとしたが、当然ながらアメリカは乗ってこなかった。
注)国会日程の関係で渡米ができなかったという説明がされているが、取りやめの理由をスケジュールにするのは失敗した時の常套手段だ。
毎日新聞によれば、岡田外相の嘉手納基地への統合案の明細は、10月5日(今から1ヶ月以上も前)の段階で信じられないことに嘉手納町の宮城町長からすっぱ抜かれている(宮城町長は国民新党の下路氏からその内容を聞いたそうだ)。
宮城町長はこの内容を嘉手納基地のウィルズバック司令官に見せ、共同で岡田外相の嘉手納統合案をつぶそうと持ちかけた。
その時示された岡田外相の案は以下の通りだそうだ。
① 15年の使用期限を付け、普天間基地を嘉手納基地に統合する。その後はグアム、米国本国に移転させる。
② 嘉手納のF15、28機を他基地に移し、他基地からの外来機の訓練を禁ずる。
③ 嘉手納より南の基地の返還を図る。
岡田外相がクリントン国務長官と会談する前に、すべて手の内が明らかになってしまったのだから、これでは交渉にもならない。
岡田外相は「交渉は秘密裏に行い、成果だけ発表する」という外交の基本を知らないようだ。
一方、アメリカとしては普天間基地のキャンプ・シュワブへの移設でさえ、すったもんだの挙句に日米両政府で合意にこぎつけたのが06年なのだから、また一から交渉をするつもりなどまったくない。
ゲーツ国防長官の言うように「日米合意は政府間の約束であって、政党間の約束ではない」からだ。
実際首相や外相が変わるたびに今までの条約や合意を反故にしてしまっては国際関係は成り立たないから、これはゲーツ国防長官のいうことの方が正しい。
アメリカが岡田外相を反米主義者として危険視しているのには訳がある。
鳩山首相の「東アジア共同体構想」にはアメリカが入っていないことは明白だが、鳩山首相はそのことを明確には述べてはいない。
一方岡田外相は10月7日の日本外国特派員協会の講演で、「日本、中国、韓国、アセアン、インド、オーストラリア、ニュージーランドの範囲で考えたい」と明確にアメリカ抜きであることを明言した。
注)通常東アジアと言えば日本、中国、韓国、北朝鮮、(台湾、フィリッピン)の範囲で、アセアンは東南アジア、インドは南アジア、オーストラリアとニュージーランドはオセアニアと言うはずだ。
もう一つの懸念材料は岡田外相が、「日米密約を公開する」と言っていることで、藪中外務次官に11月末までに報告せよと命じた。
「米軍の核搭載艦船の日本通過・寄港を黙認する日米密約があるはずだ」と岡田外相は外務省に迫っているが、これは日米安保のアキレス腱ともいえるタブーだ。
藪中次官としては対応が極度に難しいだろう。
岡田外相をたてればアメリカがたたず、アメリカをたてれば岡田外相がたたない。
「外交と言うものを理解してくれ」藪中次官としては叫びたい境地に違いない。
実際問題として、アメリカ艦船が日本に寄港するときに核をはずすことは実務的にも煩雑だし、第一寄港時に戦争が起これば反撃もできなくなるのだから、核を搭載していることは当然だ。
この問題を自民党政府は大人の判断で黙認してきたのだが、岡田外相はそれを白日の下に照らすという。
「鳩山政権が反米的だとは思っていたが、特に岡田外相がもっとも反米的だ」アメリカは鳩山政権とは普天間基地問題を交渉せず、特に岡田外相とは交渉しないことに決めたようだ。
アメリカ政府としてはより親米的な政権ができるか、鳩山政権が大きく舵をきって現実的な政権になるまでは日米関係を凍結することにしたらしい。
したがって今回のオバマ大統領の来日は表敬訪問の範囲を出ることはないだろう。
注)普天間基地の問題は凍結して、経済問題と地球温暖化対策のみ話し合われるだろう。
今後発生が予想されることは鳩山政権の閣僚のスキャンダルである。
鳩山首相の献金偽装問題はかなり前から出ていたが、今回は7200万円の所得を税務申告していないことが分かった。
一方岡田外相は身奇麗な人だが、誰でもたたけば埃がでる。
いずれ次々にスキャンダルが発生して、そのことの対応に鳩山政権が追われる日が近そうだ。
「アメリカを敵に回すと怖いぞ」という訳だが、当然のこととしてアメリカが表立ってそう述べることはありえない。
注)日本の長期政権はいづれも親米で、中曽根政権はアメリカの不沈空母になると明言していたし、小泉政権はアメリカンスタンダードを世界標準だと偽って日本に導入するほど親米だった。一方憲法改正を公約し、日本の完全独立を目指した安倍政権は閣僚のスキャンダルに見舞われ、短期政権で終わっている。
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コメント
小沢氏が代表の時にも、第七艦隊に関する発言の後、西松の件がしつこく浮上し、ついには辞任。
(このとばっちりを千葉県が受けたわけでもあるのだけどーー;)
岡田氏のアキレス腱は親戚筋の流通業あたりかなあ…。
外交に若干の守秘性はやむを得ないのかもしれないけど、不明瞭な出費はどうしたら抑制できるのかしら?
投稿: 横田 | 2009年11月 7日 (土) 22時13分