(21.9.27) タムさんのサンチャゴ巡礼記
タムさんのサンチャゴ巡礼記が上梓された。
この6月末から7月末までの約1ヶ月間をかけてサンチャゴ巡礼フランス道の巡礼を実施した報告書である。
この巡礼には私も前半部分を同伴したのでとても思い出深い巡礼記だが、特にタムさんはもと総研の主任研究員だったこともあり、報告がとても詳細に渡っている。
地名やジットの名前などは克明で、この巡礼道をたどりたい人がいれば、格好の案内書になっている。
私もこの前半部門を「ロドリゴ巡礼日誌」としてブログに記載したが、私の巡礼日誌がどちらかと言うと文学系なのに対し、タムさんの巡礼記は調査報告書みたいだ。
ここに掲載されている写真のいくつかは私のブログにも編集を施して掲載させてもらっているが、とても素敵な写真が多い。
特に後半部分は私は歩いていないので、ひまわり畑や麦畑の美しさに目を見張った。
タムさんの巡礼記を見ると、私との心のすれ違いについて気にして記載した部分がある。そのまま記載すると以下の通りだが、なにせ長い間いつも一緒にいると細かな生活習慣上の違いがあらわになってしまうようだ。
普段であれば何と言うことも無いのだが、互いに不機嫌になってしまうらしい。タムさんは以下のように記載している。
「<Yさんとの気持のすれちがい>
・14日間、同行してくれたYさんはマラソンやウオーキングの大ベテラン。200kmマラソンなども完走しており、歩く速度がたいへん早い。
2人の間が離れると、初めは走って追いつこうとしたが、そのうち、こちらもマイペースで歩くようになり、離れすぎると彼は腰を下ろして待っていてくれた。
10分以上待たすこともかなりあり、彼もいらいらしていたのではないかと思う。泊まる宿を決めて、彼には先に宿まで行ってもらうなどの工夫をすればよかったと今は思っている。
・Yさんはレストランやカフェが嫌いだった。日本では食事はいつも簡単な物で済ましており、巡礼路でもお店で買ったもので3食を済ますことが多かった。
一方、私はパン中心の食事では体がもたないと思い、昼食は、肉と野菜をおいしく食べるために、できるだけレストランを利用した。また、午後の一休みに、私はカフェに入ってコーヒーを飲むのを無上の楽しみにしていたが、彼はこれも嫌いだった。道端に腰を下ろし水を飲めばよいという考え方である。
彼は私に数回ほどおつきあいしてくれたが、内心は入りたくなかったようだ。彼がそんな思いでいるとは全く気づかずにいて、帰ってきてから初めてそれを知ったが、現場で率直に話し合えば『一人は中で、一人は外で』などの方法で解決ができたのではないかと今は思っている。」
こうした問題はあったもののタムさんは見事目的地まで到着した。
自分のペースで歩き、食事をし、レストランにはいれば、疲れることなく750kmを歩きとおせることを証明したわけだ。
もう一度記すが、タムさんの巡礼記は詳細で、この道を巡礼する人のよい道しるべになっている。そのような希望者には是非一読することを薦めたい。
以下のURLをクリックするとタムさんの巡礼記を読むことができます。
http://takesitamura.cocolog-nifty.com/blog/2009/08/post-22f5.html
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