(21.8.8) ロドリゴ巡礼日誌 パリ番外編 その3
キリスト暦2009年7月7日
昨日は結局ルーブル美術館の5分の1程度を見ただけで、後は街の散策をして過ごしたので、今日こそは美術館めぐりで一日をすごく決心をいたしました。
まず最初にホテルに近かったフランス歴史博物館に行ってみたのですが、あいにくと休刊日でございました。これはだんだんと分かったのでございますが、常時開いている美術館はルーブル美術館のような巨大美術館だけであり、オルセー美術館でも月曜日は休館であり、それより規模の小さな美術館や博物館は催し物をおこなう時のみ開館するという形態が多いようでした。
今日はオルセー美術館から美術館めぐりをする予定でしたが、あいにくと人出が多く時間がかかりそうでしたので、もっと人出の少ない、中小の美術館から先に見ることにし、科学博物館に行ってみましたがここも休館でございました。
「どこか開いているところはないのかよ・・・・・・・」
次に科学博物館とセーヌ川を隔てて反対側にある、軍事博物館を見たいと思いましたが入口が分からず、結局同じ建物内にある解放勲章博物館と、ナポレオンの棺が埋葬されているドーム教会を見ることになりました。
その後で、ルーブルと並ぶ著名な美術館オルセーにようやく行くことができたのでございます。
オルセー美術館はルーブル美術館よりチェックが厳しく、私の持っているザックは入口で預けさせられ、また写真撮影も一部は禁止されていました。
私はここでも美しい乙女の絵画に魅了されて写真に収めていたのですが、すぐに係官がやってきて「写真を抹消するように」指示されてしまいました。
「主よ、ロドリゴは悪魔の誘惑で美しいマドマーゼルの素肌に見せられてしまいました。心弱きロドリゴをお許しください」
このオルセー美術館は展示物もなかなかのものでしたが、建物自体が実に美しく、私の目からはフランス建造物の第一級品に見えたのでございます。
こうして、美術館を見て周り、街を散策してその日が終わったのですが、足で歩き回れる範囲はすべて回ってしまったため、明日は行動範囲を拡大するために地下鉄に挑戦することにいたしました。
しかしこの地下鉄に乗るまでが大変だったのでございます。
夜はいつもの裏さびたホテルでしたが、時間が経つにつれてここがかなり物騒な地域であることが分かってまいりました。
夜寝ている間に闖入者によって首を掻っ切られるのではないかとの不安感が高まったため、入口にバリケードを築いて寝ることにしたのでございます。
バリケードは椅子と机だけの簡単なものでしたが、それでも闖入者が入ってくれば物音で分かり、せめて殺害される前に相手のふぐりを潰して一矢を報いるつもりでございました。
なおふぐりを潰す殺害方法は鎌倉幕府の二代将軍源頼家が殺害された方法でございます。
ル・モンド 7月7日
「さすが、日本の武士・・・・死して闖入者のフグリを潰す」
東駅近くの貧民街のホテルに宿泊していたジャポンの武士ロドリゴさんは、夜半に金品を奪おうとした闖入者に襲われ、拳銃で数発の銃弾を浴び死亡した。
しかし、死亡する前に闖入者のフグリを潰し、一矢を報いることが出きたのは、さすが歌麿の国ジャポンの武士だと、パリジャンの間で評判になっている。
このワザは忍法フグリつぶしといい、伊賀の忍者の間でひそかに伝えられていた秘伝で、ロドリゴさんがその最後の継承者だったという。
なお、闖入者は激痛に耐えかね股間を押さえもだえ苦しみながら憤死した。」
これがパリ滞在3日目の報告でございます。
写真を掲載いたします。
http://picasaweb.google.co.jp/yamazakijirou/bieWnG?authkey=Gv1sRgCMuE8rLBxK6e6QE#
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コメント
パリに移動したロドリゴ様は何やらお一人でたのしそうですね。美術館では絵の中の女性の柔肌に魅力を感じて激写し、お宿ではバリケードを築き、いざというときはサムライとなる妄想を抱くなど生き生きしてきましたね。
余談ですが、フグリは?だったのですが文章の前後から想像いたしました。小学校の国語の教科書に『イヌノフグリ が 咲いている』。という詩の一行がありました。植物図鑑で花の形を調べてみます
(山崎) 「フグリ」については、一昔前までは一般的な言葉だったので、たぶん辞書には載っていると思います。確かに一人になると楽しんでしまいました。
投稿: オオイヌノフグリ | 2009年8月 8日 (土) 14時26分