(21.8.26) 衆議院選挙の予測と民主党政権の行方
私は選挙が行われるたびに、当選者数の予測をおこない実績値との突合せを行うことにしている。
これは私自身の政治的センスの確認のために行っているもので、ブログにいろいろなことを書いてきた結果とうまく整合性が取れているかのチェックとして行っている。
もしうまく当てられることができれば、書いてきた内容は正しかったと証明されるわけだし、反対に外れればなぜ外れたのかの検討が必要になる。
また、予測をブログに掲載するのは、あとで「自分はそうは思っていなかった」なんて弁解ができなくするためで、大げさに言えば背水の陣をひくためである。
今回の総選挙については自民党政権がすでに耐用年数を経過してしまったことは何回か記載してきた。もっとも民主党政権がその後釜としてうまく機能するかどうかは未知数だが、国民の大多数は「もう、自民党はいいや」という気分であることは確かだ。
注)自民党政権の耐用年数問題は「自民党幕府の崩壊と大政奉還」を参照してください。
そうした前提の下に、今回の結果予測のための前提条件をあげておく。
① 今回の選挙は前回小泉郵政選挙の逆バージョンになる。自民党と民主党は完全に入れ替わる。
② 公明党は手堅く現状維持をはかる。
③ その他の小政党は現状維持か、議席を減らす。
④ 予測の変動幅はおよそ1割程度。
上記の前提条件を基に当選者数を予測すると以下のとおり。
・ 民主党 300±20
・ 自民党 115±12
・ 公明党 31±3
・ 共産党 9-1
・ 社民党 7-1
・ 国民新党 4-1
・ みんな 4-1
・ 改革 1-1
この選挙が終了すれば、民主党を中心とした内閣が組織されるはずだが、民主党は内政に強いものの、外交はアキレス腱になる可能性が高い。
内政では自民党道路族と国土交通省が牛耳ってきた土建業政治(行政)がようやく終わりになって、福祉行政が始まりそうだ。
福祉に金が回らなかった原因の一つが、この道路建設ばかりに予算を配布していたことだったので、実に喜ばしいことだ。
しかし外交は問題が多い。
小沢前代表の「国連中心主義」や「日本の防衛のためには第7艦隊さえあればいい」という発言はアメリカの神経を逆撫でしていた。
実際はアメリカもオバマ政権になってから、日本の防衛を真剣に考えなくなってきている。アメリカは自国の防衛のために日本や韓国に駐留している米軍をグァムやアメリカ本土に引き上げたいというのが本音だ。
「ソビエトは崩壊したし、中国は貿易の最大の友人だ。北朝鮮はほとんど取るにたりない。共通の敵がいないのになんで日本を守る必要がある」
だから民主党政権が日米安保条約や地位協定の見直しに着手したいと表明すれば喜んで応じてくれるに違いない。
「その代わり、自国の防衛は自分でしなさい」
一方日本にとっては、周りに北朝鮮のようなやくざ国家や、東アジアで覇権を確立しようとしている中国がいる。両国ともミサイルと核兵器の保有国だ。
この二国にアメリカの後押しなく対抗することはまったく不可能だ。
しかし日本の民主党のアメリカ嫌いと、アメリカ民主党の日本嫌い(オバマ政権は中国と手を握り、日本を無視する政策をとっている)がぶつかり合えば、戦前の日本とアメリカの関係が復活してくる。
だから民主党政権になった場合は、外交問題がアキレス腱になる可能性が高いと私は思っている。
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