(21.6.12) 精神性胃炎に悩まされる
正直に言うが、私は精神的なショックに弱い。何か大きなイベントがあったり、失敗をしたり、家族に問題が発生したりするとすっかり病弱になってしまう。
はたから見ても病人そのものなので、散歩おじさんが「山崎さん、元気がないね。どうしたんだろう」と心配してくれた。
原因はサンチャゴ巡礼である。この年になって巡礼の旅をすることが心に重くのしかかってくる。
「異国の土地で言葉もしゃべれず、お遍路さんをして行き倒れになったらどうしよう」
気持ちが段々ナーバスになってきた。
さらに事前準備としてお遍路をしている間のブログの溜め込みをしたり、巡礼案内書を克明に読み始めたら、胃がしくしく痛み始めた。
「お遍路をしている間、ブログを中止しているわけにもいかないし・・・・・・・」ブツブツ。
「言葉が分からないのだから、地図を頭にたたきこんで・・・・・ここにはマリアの像があって、その道を右に曲がって・・・・・・・」ブツブツ。
完全に病人になってしまった。
静かにしていると胃の不快感が増す。しかも段々と悪くなる。
「これは癌になったに違いない。どうしよう」いつもの癌ノイローゼが始まった。
こうした時は名医のかない先生に診てもらうに限る。かない先生は鎌取駅前にかない内科というクリニックを開設しているのだが、2年ほど前に同じような症状で診察を受けた。
その時先生は私を診断するなり「癌ノイローゼ」だと一目で見抜き、なんと漢方薬の処方をした。
私は当初かない先生はヤブではないかと思ったが、漢方薬を飲んでいる間にすっかり胃の調子が良くなった。
かない先生は患者の心を読んでしまう名医だ。
今回また胃が不調になったのはサンチャゴ巡礼が迫ってきて気持ちが重くなり、そのため胃酸過多になっているはずだが、一方で重篤な病気になっている可能性もある。
「何せ、俺もすぐ63歳だ。いつ癌になってもおかしくない。私ぐらいの年齢層の人間の死亡原因はほとんどが癌だ」
悶々としていたら、さらに胃酸がでて動くこともきつくなってきた。清掃活動をした後は家で寝込んでしまう。
「まずい、一刻も早くかない先生に診てもらおう」
先生は私の体を見て「なかなかのスポーツ選手ですね」と言ったが、こうした体格の人が病気で無いと今回も確信を持ったようだ。
「念のために、胃カメラで見てみましょう」
今日(9日)、かない内科で胃カメラを飲んだが、20年前と違って随分楽になっていた。昔は胃カメラを飲むのは大変で、癌研で胃カメラを飲んだ時、私の前で検査を受けていた老人は看護婦が3人がかりで抑えても暴れまわっていた。
私はそれを見て震え上がり「二度と胃カメラだけは飲みたくない」と思ったものだ(私の場合はその老人ほどはひどくなかったが、気持ちの悪さは相当のものだった)。
今回の結果は、「癌も潰瘍も無く、十二指腸への出口付近に軽い炎症がある以外は問題ない」とのことでほっとした。
いつもの精神的病だとは分かっていても先生に診てもらうまでは悶々としてしまうものだ。
当日の午後にはすっかり体調が回復した。
今までぼこぼこ出ていた胃酸がおさまったのだろう。
しかし私の心の弱さは相変わらずだ。イベントの前には必ず体調を崩すパターンから逃れられることができない。そのときはまたかない先生のところに駆け込むことになってしまうだろう。
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コメント
フランス巡礼の旅の成功を祈ります。くよくよしても始まりません。楽しみを考えてください。
言葉に不自由する事実は変わりません。でも、それをどう感じるか、自分の心持ちは変えることができます。
足の裏から短く息を吸って、頭のてっぺんから静かにゆっくり、ゆっくり息を吐いてください。
息は鼻で吸って、口からゆっくり吐く。意識を足の裏から頭のてっぺんに移動する。1日5回繰り返してください。息は意識して静かにゆっくり長く吐いてください。
フランスの肥沃な大地、どこまでも続く青い空・・・。空気は乾いていると思うので水分はしっかり補給してくださいね。
無事に帰還し、波乱万丈の物語を聞かせてくださいね。では、行ってらっしゃい !
(山崎) とても有意義な呼吸法を教えてくださってありがとうございます。この呼吸法を試してみます。
投稿: Aの父親 | 2009年6月12日 (金) 09時02分