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(21.5.12) 4月27日 大百池公園で被害を会われたお子さんのご家族へ

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 昨年の6月に、おゆみ野地区で恐喝暴行を受けたA君のお父さんから、今回大百池公園で恐喝暴行を受けたご家族に対し、A君のお父さんの経験を伝えて欲しいとのメールをいただきました。

 こうした経験は稀なものですので、A君のお父さんの経験情報は大変有用なものと判断されます。できればこの記事が今回被害に会われたご家族の目にとまることを願って止みません。

以下全文を掲載します。


 

 山崎様、4月27日大百池公園で発生した恐喝暴行事件(詳細はおゆみ野守り人を見てくださいで緑区に住む16才の少年4人が南署に逮捕されました。4人は暴行は認めているが、強盗は否認していると千葉日報が報じました。

 また少年犯罪です。息子が遭遇した事件と類似しています。残念です。被害者は、自ら求めなければタイムリーに加害者の捜査や裁きがどう進むのか知ることができません。

 もちろん、事前の知識があるわけでもなく、私は情報量の少なさと警察の事務的な対応、さらに加害者から謝罪がないことに憤慨し悶々とした日々を過ごしていました。

 私が経験した少年犯罪事件の流れを紹介します。何かの参考になれば幸いです。

1. 事件発生、被害届を警察が受理
   ↓
2. 警察捜査開始
   ↓
3. 加害者逮捕
   ↓ (
48時間以内に検察官に送致
4. 加害者勾留
   ↓ (
10日間で警察は捜査、検察は起訴または不起訴を決める。)
5. 勾留延長
   ↓ (
延長は10日間以内、余罪など関連の捜査が多い時に適用される。
6. 起訴、家庭裁判所送致
  ・加害者の身柄は警察から少年鑑別所に移される。
  ・警察の被害者への対応は終わり、ここから家庭裁判所が対応する。
7. 家裁から被害者に通知が届く(
逮捕から約1ヶ月経過
   ↓
8. 審判(
刑事罰が決まる
  ・家裁送致から審判まで25日間であった。少年犯罪は加害者の更生を促すために、不必要に時間を先延ばししない。


 この流れに沿うと、4・27大百池公園事件は「4.加害者勾留」の段階にあると推測します。窓口は南署生活安全課でしょうか。

 とにかく、こちらから聞かなければ詳しい事は誰も教えてくれない。被害者、加害者双方の了解がなければ警察は名前さえ教えてくれない。報復行為などの二次的な事件発生への配慮であるという。悪いことをしたら謝る。そんな当然なことでも、簡単にはできない仕組みがある。

 法的には、起訴処分が決まるまでは被害者は待つしかない。明らかに傷を負うていても、加害者からは謝罪さえない。そんな状態が起こるのです。良識ある保護者であれば、あらゆる手を尽くして連絡を取り被害者に謝罪するだろう。

 被害者もまた、法の壁の前に右往左往することになる。私は利用しなかったが、検察庁被害者ホットラインでも相談を受け付けている。窓口は千葉地方検察庁(TEL 043-221-2065)です。

 刑事処分とは別に民事処分があります。怪我の治療費や慰謝料などの損害賠償です。怪我の回復が固定した段階で、将来のリスクを含めて請求金額を決めます。これは弁護士に相談するのが妥当でしょう。

 先ずは話し合いでの示談をめざしましょう。話し合いが不成立の場合、民事裁判を起こすことになります。しかし、民事裁判は労力、費用もかかりその代価が100%保障されるとも限りません。

 そしてもう一つ、病院の診察治療に第三者行為による怪我では、原則健康保険は適用されません。健康保険組合に事情を説明して、第三者行為での健康保険適用の申請を行いましょう。会社などの総務担当の中には、このような事例に慣れていない人もいます。私も知らないことの連続でした。病院からは支払方法の決定を催促され、やはり自分で直接健保組合事務局に足を運び書類を確認したものです。

 加害者が了解すれば保険外で治療費を被害者が一時立て替え、加害者に後日請求することも可能ですが、保険外ですので高額請求となります。病院によって金額が異なるので良く調べてください。

 診断書の費用は最初の1回は警察が支払ってくれます。警察に申し出てください。

 今回の事件は、早ければ14日には家裁送致が決まる可能性があります。その時は、警察に家裁の連絡先を聞き今後の対応を相談し、スケジュールを確認してください。

 裁判官または調査官への意見陳述、取り調べ調書の閲覧などが申請すればできます。また昨年12月からは少年審判の傍聴も制度化されました。しかし、事件発生後、出来るだけ早いタイミングでの加害者とのコミニュケーションが確保されない中での審判傍聴は、お互いにリスクが大きいように感じます。

 私は傍聴が制度化される以前で、調査官に意見陳述し審判の結果等通知で内容を知ることになりました。
調査官との対話の中で、事実の多くを確認し自分の心の置き場所を見つけることができました。

 被害者が気軽に相談でき、プライバシーを守ってくれる窓口。事件発生から最後、被害者が納得するまで寄り添ってくれる組織を横断した機関があると安心できると感じます。また、加害者も地域とのつながりを失わないようにするためには、何が必要なのか。過去のしがらみを断ち切りたい。そっとしておいてほしいとの思いもあるでしょう。出来るなら、勇気ある加害者や関係者と対話できないか。そんなことを思い描いています。

 この山崎さんのブログを介して、情報交換できればとも感じています。

 被害者と、そのご家族にお見舞い申し上げ、筆を置きます。ありがとうございました

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