« (21.5.19) おゆみ野の森の市民参加 | トップページ | (21.5.21) 文学入門  日本臨終図巻 »

(21.5.20) ムーディーズの深き陰謀

21512_012  

 この18日、米格付け会社ムーディーズが、日本国債の格付けを1段階引上げ、上から3番目Aa2にしたと発表した。
このAa2先進7カ国の中ではまだ最低レベルで、ようやくイタリアと並んだと言うレベルだ。

 そもそもムーディーズ日本国債2002年上から6番目A2まで落とし、「ボツアナレベル」だと日本政府を激怒させたのだが、そのときの理由は「対GDP対比日本が突出して国債残高が多い」と言うものだった。

注)詳細は以下のURLを参照
http://www.mof.go.jp/zaisei/con_03_g05.html

 しかし今度は一転して日本国債の評価を上げようとしている。

 日本では麻生政権が補正予算を組んで、09年度の新規国債発行額約44兆円にものぼるといわれているときの引上げなので市場は一応に驚いた。
何かの間違いではないか、なぜ日本の国債の評価が上がったんだ

 ムーディーズの説明によると引上げ理由は、① 外貨建ての債権が圧倒的に多く(約100兆円の外貨準備がある)、② 多額の貯蓄残高があり(約1500兆円と言われている)、③ その結果国債購入余力が高い、と言うのだが、そんなことは2002年の引下げ時も同じでいまさらのことではない

引き下げる時は対GDP比率で、引き上げる時は外貨建て債権と貯蓄の多さか?」
市場は疑心暗鬼になっているが、その答えはアメリカである

 08年末の段階で、アメリカの国債残高は約600兆円で、日本の約800兆円より少なく、対GDP対比でアメリカが約0.6倍、一方日本が約1.7倍だった。

 これを根拠にアメリカ国債の格付けを最高のAaa、日本をAa3(4番目)にしていたのだが、本年度のアメリカ国債の発行予定額が約200兆円規模になり、残高ベースで日本と並ぶことになってしまった
しかも場合によっては200兆円ですまないかもしれない。

まずい、アメリカが日本に近づいてきた。対GDP比率も上がっている」
対GDP比論理だとアメリカ国債の格付けを引き下げなければならない 
だが、それでは国債が売れなくなる。
何とかアメリカ国債の評価を下げない方法はないものだろうか

 その答えが日本国債の引上げである。アメリカ国債の格付けを引き下げられないから、相対比較で日本国債の評価を上げたのだ

担当者しかし、日本国債の評価を上げる理由がありません。相変わらず対GDP比率は高いですし・・・・・
経営者我々の使命はアメリカ国債の価値を守ることだ。アメリカ国債は常にAaaであらねばならぬ。日本国債の評価を上げる理由はなんとでもつくだろう

担当者それではダブルスタンダードになってしまいます。日本をはじめ世界が納得しません
経営者「いいかね
アメリカのためのダブルスタンダードは神も許してくださる。そもそも格付け会社はアメリカのためにあることを忘れてはいけない。
いままで格付け会社が客観的な評価をしたことが一度でもあったかね。すべてアメリカ政府とアメリカ企業のためにやってきたんだろう。
ダブルスタンダードこそが我々の生きる道なのだ

 

|

« (21.5.19) おゆみ野の森の市民参加 | トップページ | (21.5.21) 文学入門  日本臨終図巻 »

評論 日本の政治・経済 国債」カテゴリの記事

コメント

ストレステストといい、全く詐欺師と変らないですね。
しかし、それで、市場の反応は、好感だとか、わけ分かりませんね。
とりあえず素人の私は、株だとかからは、距離を置いておりますが、
実質的な貨幣経済からは逃げられませんから、辛いものです。

投稿: たか | 2009年5月20日 (水) 23時06分

神を持ち出すあたり、さすがの洞察ですね。
仰るとおりで、あ奴等の論理で都合の良いように評価?され、翻弄されているわけです。
足元が崩れ行く事を認めたくない、秩序の根幹が揺ぎ無いことを信じたい。
さあ、どうしましょう。我々市民は、日本人は、否、この文明に属する人類の一員としては、、、

投稿: yokuya | 2009年5月20日 (水) 22時45分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« (21.5.19) おゆみ野の森の市民参加 | トップページ | (21.5.21) 文学入門  日本臨終図巻 »