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(21.4.28) 春眠暁を覚えず 諸所に容疑者逃亡す

Caky3ss3casc0te4caj0b988ca98h903c_2   春だからだろうか、東西の二つの警察署から警察官が居眠りをしてる間に容疑者が逃亡してしまった。警察はこの大失態にあわてて大捜査網を引いたが、一方は容疑者が出頭して何とか格好がつき、一方は27日現在、まんまと逃亡している。

 西の事件兵庫県西宮署で、窃盗容疑者の米沢隆美容疑者(32)巡査部長見習いの巡査2名で2階の取調室で取調べをしていた。
私は取調べを受けた経験が無いので知らないが、通常取調べを行なう場合は、部屋に鍵をかけ、かつ手錠をして逃亡を防ぐ体制をとるのだと言う。

 このときは調書の任意性の確保のために、鍵は閉めず手錠もせず、腰縄を椅子にくくりつけていただけだった。そして巡査部長が出来上がった調書をコピーしに行った隙に、見習いの巡査19歳(09年1月に警察学校を卒業して、西宮署で実習していたのだと言う)がすばやく居眠りをしたので、その隙に米沢隆美容疑者が逃亡してしまったのだそうだ。

 この巡査はまだ学生気分が抜けきらず、上司がいなくなったのをみて居眠りを始めたのだが、教室取調室が同じだと思ったのは失敗だった。。
幸いに容疑者はその後弁護士に付き添われて出頭してきたので、なんとなく格好はついたが、世の中があきれてしまったのは致し方ない。

 一方東の事件はかなり深刻で、茨城県水戸署で発生した。
この時は窃盗未遂事件で2階取調室で取調べを受けていた柘植直人容疑者(24)が、取調官に睡眠薬を一服持って、取調官が寝込んでしまった間に、2階窓から飛び降りて逃亡してしまった。

 問題は柘植容疑者がどのようにして睡眠薬を入手したかにある。睡眠薬はトリアゾラムという種類で、製品名をハルシオンといい、短時間で強く効く錠剤タイプだという。

 このハルシオンは水には溶けにくいがお湯にはすぐ解けるそうで、出されたお茶取調官が持ってきた)に、隙を見てハルシオンを投入したらしい。

 こうした手口を見ると柘植容疑者睡眠薬の扱いに相当長けており、自身が使用していたか、あるいは犯罪に使用していたのだろう。
入手したハルシオンは雑居房の同居者(睡眠薬を常時使用する必要があったというから入手したらしく、この同居者は飲むふりだけして、錠剤を柘植容疑者に渡したらしい。

 柘植容疑者はこの取調室の格子の一つをはずし、約6mの高さから、腰紐を伝わってまんまと逃げおおせてしまった。
この時は取調室の鍵はかけられていたらしいが、手錠はされてなく、腰紐がつけられていたようだ。

 それにしても不思議なのは取調室の窓枠が素手で簡単にはずせられたことである。よく映画で見る独房からの逃亡の場合は、鉄格子をヤスリで切って逃げるのだが、どうやら水戸署の格子は簡単にはずせるようだ。

 柘植容疑者は警察を逃げた後、水戸駅からタクシーに乗り、仲間のところで仲間にタクシー代と逃亡費用2万円を調達した後、さらに他の仲間の自動車でひたちなか市まで逃亡し、その後足取りがつかめなくなっている。

 どうみてもこの柘植容疑者は犯罪のプロで、仲間のネットワークがしっかりと築かれており、睡眠薬の取り扱いもうまく、取調室の弱点まで知悉して、まんまと警察官に睡眠薬まで盛ってしまった。

 なにかアルセーヌ・ルパンのような犯罪者のイメージで、もし逃亡が成功してしまったら、犯罪史上特筆に値する逃亡事件として語り継がれそうだ。

 水戸署の場合にはいくつかの問題点がある。

① 睡眠薬を簡単に牢屋のなかで入手できてしまうこと
② 取調官が取り調べ中に、睡眠薬を簡単に盛られてしまうこと
③ 窓格子が簡単にはずされてしまうこと
④ 二階から飛び降りたところを誰も見ていないこと
 

 水戸署としては一世一代の不祥事だから、どうしたらこのような世紀の失敗が発生したのか、頭を冷やして分析し、対応策を検討すべきだろう。

(21.5.21)追加 サンケイニュースに以下の記事が掲載された。

県警の発表や起訴状によると、柘植被告は昨年9月18日、水戸市住吉町で車上荒らしを試みたが、車の持ち主に見つかり自分の車を置いて逃走。その車内に柘植被告の革製のセカンドバッグが残されていた。

 その後、窃盗未遂容疑で逮捕された柘植被告。4月24日の取り調べで、取調官から証拠品として示されたのが、置き忘れたセカンドバッグ。そのとき、柘植被告はバッグ内側のサイドポケットに、昨年9月に知人から譲り受けた睡眠薬10数錠がそのまま入っていることに気づく。柘植被告は取調官の目を盗み、ポケットや机の引き出しにその薬を隠した。

 取り調べの机の上にはお茶が入った2つのコップがあった。柘植被告はすきをうかがい、睡眠薬数錠を取調官のコップの中に入れた。「一気飲みしませんか」。柘植被告がこう持ちかけると、取調官は「申し出を受けることでコミュニケーションをとれる」と思い、睡眠薬入りのお茶を飲み干した。

 調査結果を発表した宮下昌史刑事総務課長は、捜査員が事件の証拠品を調べる際にバッグ内の睡眠薬を見逃したとして、「それが今回の逃走事案につながった」と捜査ミスを認めた。

注)当初は雑居房の同居者から睡眠薬を入手したと伝えられていたが、最終的には自分が持っていたということに訂正された。


 

 

 

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