(21.2.28) 御園生さんの「のうみそジュニア・ランニングクラブ」
私が今回提案しているマラソン教室のイメージに、非常に参考になるランニングクラブがある。
以下に述べる「のうみそジュニア・ランニングクラブ」がそれで、御園生(みそのう)さんと言う方が主催しているこのクラブは、とてもユニークなクラブだ。
なお「のうみそ」は御園生さんの愛称である。
小学生と中学生を対象としたクラブで、埼玉県の戸田市にある。目の前に荒川の河川敷と土手があり、そこで多くのランナーがJOGを楽しんでいる環境に恵まれた場所だ。
部員は現在84名で、7年前に設立された。きっかけは御園生さんが自分の子供を走らせていたら、一緒に走る仲間が少しずつ増えていったからだと記憶している。
それまでは御園生さんはもっぱら大人を相手の長距離RUNの呼びかけ人だった。
今では埼玉県のジュニアの記録を次々に塗り替えているほどの強豪クラブだが、設立の目的はただ速く走ることを目的としていない。
それよりも「ランニングを通して素晴らしい人間になろう」と言うことを目的としている。
こうしたクラブはしばしば崇高な理念を掲げ、その実はもっぱら記録狙いだったりするが、御園生さんのクラブは正真正銘「人間形成のクラブ」である。
私はしばしば御園生さんが企画するロングラン(トランスエゾ1100km、中仙道ジャーニーラン、東京湾一周180km等)に出場したが、大人に対しても自立と責任を実に厳しく求められた。
この長距離RUNでは、基本的にサポートはなく、すべて必要なものは背中に背負って走らされる。何があっても自己責任で御園生さんの立場は「呼びかけ人」で「主催者」とは言わない。
「自分の責任で決められた距離(トランスエゾでは一日約80km)を走れ。走れない場合は公共の乗り物で目的地までたどり着くこと」が基本だ。競技でよくある収容車はない。
また、公共心に反することは強く戒められ、特に途中で飲んだ飲料水の缶を道端に捨てようものなら大目玉で、すぐにレースを止めさせられてしまうような剣幕だった。
宿に着くと本当はすぐに寝たいのだが許されず、必ずその日の反省と翌日のコースの説明があり、どちらかと言うと精神修養の場のようだった。
明らかに御園生さんは「ランニングは人生の修養の場」と認識しており、ジュニア・ランニングクラブを立ち上げた時も同じ思想に立っていた。
このジュニア・ランイングクラブではクラブの方針と決まりがありそれは以下のようなものになっている。
クラブの方針
☆ ランニングクラブを通して素晴らしい人間になろう!
クラブの決まり
① 自分の事は自分でやろう。(自立心・じりつしん)
② 自分を絶対にあきらめない事。(挑戦・ちょうせん)
③ 感謝の気持ちを持ちなさい。(思いやり・チームワーク)
④ 礼儀正しい言葉使い・行動を身に付けよう。(社会性・しゃかいせい)
そうして今年で7年目になるが、クラブはますます発展しており、人間形成もRUNの実力もNO1のクラブに育っている。
どうだろうか? 私もおゆみ野の地にマラソン教室を開くに当たってそうした社会性があり、自立心が育つジュニアランナーの育成をしたいと思っている。
マラソン教室の生徒だと言うだけで、この街の住民からしたわれ愛されるような児童を育ててみたいものだ。
こうした取り組みに多くのランナーや親御さんたちの賛同を得られると嬉しいのだが。
なお、「のうみそジュニア・ランニングクラブ」のホームページは以下の通り
http://www.ne.jp/asahi/no-miso/jrc/junior/index.html
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