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(21.2.13) 石原東京都知事の最後の戦い  新銀行東京と東京オリンピック

300pxtokyo_metropolitan_goverment_b  石原東京都知事が晩節を全うできるか否かの最後の戦いをしている。
後門のトラ(新銀行東京)にもう少しでお尻を食われそうになって、石原都知事は東京オリンピック招致に自らの名誉の全てをかけているようだ。

 実はこの2月12日がIOCに対して開催計画書(立候補ファイル)を提出する期限で、ここに何とか国の支援を盛り込みたかったのだが、民主党の反対で国会決議を得ることができなかった。

 これで日本の国会が東京オリンピック招致に積極的でないことが分かってしまったので、石原都知事は完全に切れてしまった。
国会の決議をずらすと言うか。まあ、私には非常に不純な動きだと言う気がしてならないんですけど。・・・・どうも何ともね、民主党は何のつもりか知らないけれど、この問題を政局などの道具に使ってね・・・

 最も民主党の鳩山幹事長は「早く決議だけしてくれ』と。『しないなら民主党が悪』と。冗談じゃないですね。委員会に石原都知事にお出ましいただいて、新銀行東京の議論なども申し上げなければいけないと思っているわけですよ・・・」と反論した。

 東京オリンピック招致新銀行東京はまるでコインの裏表のような関係になってしまい、都知事にとって凶になるか吉になるかは開けてみないと分からなくなってきた。

 新銀行東京がすでに脳死状態であるのは誰の目にも明らかだが、死んでいないと主張しているのは石原都知事だけになっている。
野生の世界では死んだ小猿を母猿がまるで生きているように抱いて離さない光景があるが、それにそっくりだ。
母猿の場合は見る人に同情を誘うが、都知事の場合は嘲笑を誘っている。

 すでに08年3月の決算では1016億円の累積赤字を計上しピンチに陥ったが、都知事は都議会を脅して400億円の追加出資をえてようやく生きながらえさせた。
しかしその後元行員の融資資金の詐欺行為が表面化してしまい、昨年12月にはとうとう金融庁から業務改善命令を出されてしまった。
不正融資を防ぐ手段を明確にされたい

 その回答が1月26日に出されたが「新規融資先との取引開始時には上司が担当者と同行し、経営実態を把握するなどチェック体制を強化。内部監査機能を強化するため、今年度中に監査計画を策定する」のだという。

 この回答を見て、私は腰を抜かさんばかり驚いた。
それじゃ、今までは上司は会社を見たこともなく、内部監査役はいないか、いても何もしなかったのか
不正融資が発生しない方がおかしい。

 新銀行東京が全ての人(都知事を除いて)に見放されているという事例を探すのは易しい。

 たとえば昨年の11月、大田区では「産業プラザ」で緊急融資対策を開催し、新たな制度融資の申し込みを受け付け約1600件の融資につながったという。
この時新銀行東京もブーツを開設したが、ほとんど融資案件が成立しなかった。
今や、新銀行で借りれば経営が苦しいといっているようなもの」というのが理由で、とうとう中小企業からも見放されてしまった。

 また、石原都知事が盛んに模索している外資との提携も失敗続きだ。
外国の金融セクターと随分話をしてきたが、(金融危機で)向こうが思いがけなくこけた。・・・(しかし)回復してきている(金融セクター)もあるので、そことのパートナーシップを発表できれば、(新銀行東京の)信用も上がってくる」と都知事は釈明した。
もしこの言葉が本気なら都知事は「経済金融情勢をまったく理解していない」と言うのと同義語だ。

 もはや誰も助けてくれそうもないので、石原都知事は再び都議会を脅して新たな条例を通過させるのだと言う。
内容は「東京都と地域の金融機関が連携して実施する金融支援に関する条例案」といい、新銀行を含めた金融機関の融資が焦げ付いた場合、都が損失を補填する条例案だという。

 このため都は一般会計に300億円計上する予定だ。
新銀行よ、融資実績を作ってくれ。いくらなんでも融資がなくては銀行とはいえない。後は何とか都が面倒を見る」と言うことらしい。

 結局都知事は、新銀行東京があたかも生きているように見せかけ、その間に東京オリンピックの招致を成功させて、新銀行東京の責任問題をうやむやのうちに退任しようと言う腹積もりのようだ。

 はたして都知事のこの戦略が凶と出るか吉と出るか非常に興味がある。
オリンピックを招致した栄光の都知事か、新銀行東京と心中した無能な都知事かの分かれ道になってしまった。
一般情勢は都知事にとってかなり厳しいものだが、はたして都知事の粘り腰が発揮されるのだろうか。


新銀行東京に関する記事は、このブログのカテゴリー(評論「新銀行東京」)に時系列的に入っています。

 

 

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