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(21.2.19) 自民党政権の幕末 中川氏切腹

20090218k0000m010147000p_size51  自民党政権が幕末を迎えていたことはすでに福田政権の時から明白であり、麻生政権は当初選挙管理内閣にすぎないと思われていた。
その麻生政権が思いのほか長期に持っているのは、金融危機という神風が吹いたからである。

 麻生首相は「この金融危機に対処するために、総選挙などやって政治の空白をもたらすことはできない。100年に1度の危機なのだ」と言って、公明党の解散戦術を阻止した。

 麻生政権が存続するための二つのキーポイントがある。
一つは「金融危機がこのまま継続し、予算案が成立しなければ日本が沈没すると脅せること」、もう一つは「公明党が連立を守り、自民党に反逆者が出ず、3分の2の再可決で法律を通すことができること」である。

 この2つが絶対的条件なのだが、信じられないことに麻生首相は自分のよって立つ基盤を見失うことが多い。
先の予算委員会で、「自分は郵政民営化に反対だった」と公言し、小泉元首相の逆鱗に触れた。
小泉元首相は「自分は定額給付金関連法案を3分の2で再可決してまで通す重要な法案だと思っていない」と麻生政権アキレス腱をついた。
俺と同志が反対に回れば何一つ法律は通らないぞ

 この問題がようやく下火になってきたら、今度は中川財務・金融担当相G7での泥酔会見問題が浮上し、予算案の担当大臣が辞任に追い込まれてしまった。

 このG7の失態は、海外のメディアからは酷評されている。特に日本に対する辛口の論評で知られる、英フィナンシャル・タイムズは「中川氏がローマの記者会見で見せた失態は、世界第2の経済大国日本の無力ぶりを暗示した」と散々だ。

 中川氏は昔で言えば大蔵大臣で、麻生政権の一枚看板「金融危機対応」の総元締めだ。これでは麻生政権が何のために存続しているのか分からなくなってしまう。
もっとも重要な大臣ポストにもっとも無能な大臣を任命していいのだろうか」誰もがそう思う。

 実は中川氏の酒豪ぶりはつとに有名であったそうで、酔って閣議に出席したり、飲みすぎで会議に遅刻する常習犯だったと言う。
1月28日に衆院本会議の財政演説で26箇所の読み違いをしたのだが、これも前日に深酒をしていたからだと言われている。
はっきり言ってしまえば「アル中」なのだ。

 今回も記者会見前に同行の女性記者等を集めて飲食を行なっていたことが判明している。ここで「ワインを少し飲んだ」と釈明しているが、記者会見の映像を見た人がそれを信じるとはとても思われない。

 私も男だから分かるが、女性がいるとつい調子がハイになってしまう。しかも相手は教養と美貌を兼ね備えた超一流の女性記者たちだから、中川氏もワインを手放すことができなかったのだろう。
しかし、これは歴史的失態だった。

 なぜなら現状はG7やG20をいくら開催しても、09年度の経済は20世紀の大恐慌以来の落ち込みをすることは間違いないからだ。
そのときの原因の一つに中川氏泥酔問題が使用される。

09年度の世界経済が失速した原因の一つに主要経済国の足並みの乱れがあった。特に世界第2位の経済大国日本は、中川大臣をG7に派遣したが、まったく世界的協調体制に熱意を示さなかった。
中川氏はただ酒を飲み議論にはあくびをし、日本がこの金融恐慌にまったく感心がないことを身を持って示した。
こうして21世紀の大恐慌は始まったのである

だから歴史的失態なのだ。

 それにしても不可解なのは財務省の担当者が、こうした酩酊大臣を記者会見に送り出した気持ちである。
大蔵省を財務省と金融庁に分割された意趣返しなのだろうか。それとも担当者が単に無能だっただけだろうか。

 いづれにしてもこれで麻生政権で総選挙を行なう目がなくなった。このまま総選挙に突入すれば小沢民主党に3分の2以上の議席を取られ、自民党は永遠に政権党から排除される。

 自民党に残された道は予算案が成立した後で麻生首相を更迭し、唯一無傷で残っている与謝野馨経済財政担当相を首相にしたあと、すぐに総選挙を行なうことぐらいしかない。
与謝野政権も時間が経つにつれてボロが出るから、大事なことは即総選挙を行うことだ。
これで過半数割れはあっても、地滑り的な敗北は免れるから、場合によったら連立政権の目も残される。

 それにしても中川氏の失態はひどかった。昔で言ったら間違いなく切腹ものだ。
せっかくオバマ政権クリントン国務長官を真っ先に日本に派遣し、日米同盟がもっとも大事な「二国間同盟」だと、麻生政権を支えようとしたのに、麻生政権は自らの失態で崩壊しようとしている。

 

 

 

 

 

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