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(21.1.31) 千葉市まちづくり公開講座の講師になった

21130_005  人生長く生きていると信じられないような経験をするものだ。今度は「千葉市まちづくり公開講座」の講師になってしまった。

 この講座は千葉市のまちづくり推進課が主催して、地域住民に「まちづくりで地域デビュー」を図ってもらおうと企画したもので、都合3回開催される。

 私はその第1回目の講師で、他に江戸川区で「すきま南風」という地域活動をされている高木さんと一緒に、事例紹介をすることになった。

 参加人員は当初30名程度を予定していたようだが、実際に応募してきた方は20名弱で、今回出席してくれた方はさらに少なかった。しかし地域デビューにとても熱心な方が多かった。

 私の知り合いも多くいて、おゆみ野の森のインストラクター齋藤さんや、同じくメンバーのYさん、それと地域でよく活動が一緒になるNさんまでいた。
齋藤さんやNさんは、いつも地域活動を実践しているのに」と一瞬思ったが、なお研鑽を励む態度には頭が下がる。

 また、参加した住民以外にUR都市機構の担当の方も来ていたが、今回の私の事例紹介が「おゆみ野地区の清掃活動」で、この地域の開発をしたのがUR都市機構だったからだと思う。
それに今回の講師依頼も新都市ライフ(UR都市機構の関連会社)のOさん経由でされたものだ。

 私の事例照会は「おゆみ野クリーンクラブ」の立ち上げから、現在までの活動と、仲間作りの広げ方、また問題点等で、30分程度説明した。

 幸いに私はブログを継続して記載してきており、クリーンクラブについてもその都度エポックになるようなことを記載していたので、それを元に話をすることができた。

 たまたまこの講座に出席しているYさんは、この1月からクリーンクラブのメンバーになっている。私の講義の印象をメールで送ってくれたので一部を抜粋して掲載する。

ゆっくり、はっきり、とても聞きやすく、おゆみのクリーンクラブの立ち上げから現在の様子まで順序立てて解りやすくお話し下さった、という印象でした。

 皆さん一様にその日々の取り組みに感心され、地道な努力が大切なことを実感なさった様子でしたが、お話を聞けば聞くほど‘
なんだかもったいない。どうしてご自分たちだけで活動なさっているのか?もっと小学校や自治会等、地域に広めないのか?’という疑問?歯がゆさ?が、特に女性から聞こえ、質問が上がっていました。

 しかし一貫して山崎さんは‘
強制しないというのが私たちのスタンス’とおっしゃって、その考え方もなるほど納得でした


 やはり話してみるものだと思う。このクリーンクラブの活動はあくまでボランティア精神でしてもらっており、誰が何時どこで活動するのかもあくまで自由意志に任せている。
確かに学校や自治会や地域に積極的に広めようとはしておらず、自ら進んで協力してくれる人の集団であり、それでもいつの間にか13名が参加してくれた。

 ボランティアという意味では最も原初的な形態を維持しており、ボランティア精神だけで維持されている活動ともいえる。

 私はそれでいいと思っているのだが、一方こうした活動方式を採用しているのは、本音を言えば「私が人に命令されたり、命令したりすることを極度に嫌う性格」からきていることも確かだ。
私がかつて勤めていた会社は、とても家族主義的な会社だったが、それでも会社員であることに最後までなじめなかった。
引退してまでも指示命令はないだろう

 もしかしたらそうとばかり言っていられない状況が来るかもしれないが、それまでは現状の方針を維持するつもりだ。

 

 

 

 

 

 

 

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(21.1.30) 野村HDのリーマン・ブラザーズ買収は失敗だった

200pxnomura_securities_28head_off_2   昨年9月にリーマン・ブラザーズが倒産した後、野村HDがすかさずそのアジア・パシフィック部門欧州・中東部門人員IT設備を購入した。当時は「さむらいの逆襲」として世界を驚かせたものだ。

 引継いだ人員はアジア・パシフィック部門から約3000人、欧州・中東部門から約2500人、それとIT設備の技術者のインド人約3000人の都合約8500人と言われていた。

 この人たちに野村HDリーマン・ブラザーズが支払っていた給与水準を保証して全員引継いだといわれている。
リーマン・ブラザーズの給与水準は投資銀行の中でも最も高かったと言われており、たとえばリーマン日本法人の社員の平均年収は約4000万円、一方買収した野村HDの平均年収は1170万円だった。

 こうまでしてリーマンの職員を確保しようとしたのは、それまでリーマンが築いてきた地位が野村HDのそれよりはるかに上だったからである。
はっきり言えば野村HDは日本ではトップの投資銀行(証券会社)だが、海外ではまったくリーマンに歯が立たなかった。

 たとえばM&A(企業の合併・買収)の実績ではリーマンは日本を除くアジア・パシフィック地域で08年度世界第9位、欧州地域でも7位だったが、野村HDはそのどちらでも50位以下だった。

 買収に当たって野村HDは「ワールドクラスの競争力を備えた金融サービスグループの実現に向けた布石が打てた」と自己評価したが、今思えばそのときが野村HDの至福の時だった。その後は坂道を転げるように野村HDの業績が悪化したからだ。

 理由はすでに投資銀行(野村HDもその一員)のビジネスモデルが崩壊し、それゆえにリーマン・ブラザーズも倒産したのだが、引継いだリーマンの人員はその崩壊したビジネスモデルの戦士達だったからである。

 投資銀行は元々はM&Aや企業の資金調達の手伝いをしていたのだが、1980年代後半から上場をし、かつ金融機関から自己資金の30倍程度の融資を得て、金融商品を開発し販売するようになっていった。
いわゆるサブプライムローンをたっぷり含んだ金融商品、ディリバティブの販売である。

 この商品が成立する前提条件は「不動産価格は必ず上昇する」ということだったが、07年度から予想に反して住宅価格が低下し始め、そのため投資銀行はこの商品がまったく売れなくなってしまった。
次々に金融商品が焦げ付き、商品価値がゼロになってしまったからだ。

 そのため投資銀行は金融機関から大量に借り入れた借入金の返済ができず、資金繰りに行き詰った。
毒入り餃子を作って販売ができなくなった中国の天洋食品と同じである。

 そして瞬時にリーマン・ブラザーズを含めアメリカの5大投資銀行が倒産するか買収されるか、普通銀行に転換するかして消滅してしまった。
この突然の消滅は恐竜の消滅と同じくらい劇的といえる。

 この時すでに投資銀行モデルは世界では成り立たなくなっていたのだが、そのモデルを野村HDは購入したわけだ。
まだまだいけそうだ野村HDはそう判断した。

 もちろん野村HDも十分注意して、人とシステムだけ購入し、トレーディング等に関連する資産と負債、および不動産の購入は除外した。
サブプライムローンをたっぷり含んだ資産など必要なかったからである。

 しかし野村HDはやはり誤算したと言えよう。リーマンの職員の給与が高かったのはそのビジネスモデルが成立していたからで、すでに稼げる手段を失ったリーマンの戦士は、ただの高給取りの集団に過ぎない。

 そのことが誰の目にもはっきりとしたのは08年10~12月の四半期決算が発表された09年1月27日で、この日野村HD3429億円の赤字(08/4~12期では4923億円の赤字)であることを発表した。
この赤字はシティグループ7500億円の赤字よりは少ないが、バンカメ1600億円の赤字より大きく、国内の金融機関のうちでは飛びぬけて大きな数字だ。

 しかも野村HD4四半期連続の赤字で、シティグループ5四半期赤字とまるで競争しているみたいになってしまった。
野村の経営はおかしいのではないか」市場は疑問を抱き始めた。
株価は11月6日の948円から下がり始め、1月22日には642円約30%も低下してしまった。
格付会社は野村HD格付けをいづれも1ランク下げ始めている

 08年10~12月の四半期決算を見ると、なぜ野村HDが赤字に苦しんでいるか分かる。
自己売買部門これがいわゆるディリバテブ商品の売買)で1470億円の赤字、リーマンの買収で人件費を中心に603億円の費用を計上。
その他にアイスランドの銀行が発行した債券の損失431億円元ナスダック会長にだまされた金額が323億円となっている。

 本業では儲からず、詐欺に引っかかり、リーマンの人件費等は収益を生む前に四半期ベースで600億円必要というのが実情だ。
このままいくとリーマン関連の費用は年間2400億円(600×4)になるが、これは野村HDが当初用意した1000億円をはるかに越えている。
しかも野村HDは「この1000億円は2年間の人件費に相当する」と説明していた。

 たしかにリーマン効果はまったくないわけではなく、たとえばエールフランスーKLMがイタリアのアリタリア航空の買収をしたときのアドバイザーになったりしている。しかしこれで得られる手数料は数十億円規模と想定されるので、とても2400億円の人件費等とはペイしない。

 結局ディリバティブ商品を売りまくるという投資銀行のビジネスモデルが崩壊した今、M&Aでちまちま儲けても、とても一人当たり4000万の人件費は支払えない。

 今後野村HDはどのような対応を取るだろうか。09年1月~3月も今期と同規模の赤字決算と想定されるので、年間8000億円程度の赤字になるだろう。株価はさらに低下し、格付けも低下して資金調達は極度に難しくなりそうだ。

 アメリカの投資銀行と同様に政府の支援なくして生き残ることは難しそうだが、そうすれば年間2400億もかかるリーマンの人件費等の削減が焦眉の急になるだろう。

 結局野村HDリーマン買収劇は高い買い物をしただけに終わってしまいそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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(21.1.29) 有吉中学校も狙われてる

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(窓ガラスが割られた為、ベニア板で窓をふさいでいる)

 そのことを私に教えてくれたのは、ブログの読者のKさんである。昨年来泉谷中学校の窓ガラスが割られたり、壁にスプレーで落書きされる事件が相次いでいたため、すっかり泉谷中学にターゲットを絞った破壊行動だと思っていたが、同じような事件が有吉中学でも発生していた。

 Kさんの情報によると、中学校のいたるところのガラスが割られており、そのほとんどが監視カメラの死角になっている場所らしい。
たまりかねた有吉中学では近隣の住民に協力してもらって、犯人逮捕の足がかりをつかもうと、校長名で目撃情報の提供を呼びかけているという。

 私自身はその依頼文書を見ていないが、Kさんの話ではおおよそ以下の様な文書だと言う。

有吉中学校近隣の皆様へ」(1/23付、有吉中学校長名)

下記の連続被害が発生しているので、目撃された方は学校または警察への通報をお願いします。

1/13朝、金工室窓ガラス2枚破損
1/16朝、美術室窓ガラス2枚破損
1/18朝、美術室窓ガラス4枚破損
1/18夜、正門・視聴覚室前廊下室ガラス・さくら公園トイレに悪戯書き
1/19朝、視聴覚室前廊下窓ガラス1枚破損
1/21朝、プレハブ校舎2階窓ガラス2枚破損


 今日(28日)、有吉中学の正面玄関に向かって右側の円形の建物(視聴覚室だろうか?)の窓ガラスがほとんど割られて、ベニヤ板でふさいであったのを確認した。

 私自身毎日この前の四季の道を清掃しながら、この円形の建物の窓ガラスの破壊に気づかなかったのは不覚だが、清掃中はもっぱら道路ばかり見て歩いているので、いたし方がないとも言える。
 有吉中学泉谷中学の破壊行動については、同様のパターンがあり、もっぱら窓ガラスの破壊と、壁面にスプレーで落書きがされている。
両事件も発生時間がほとんど明け方で、人通りがもっとも絶えている時間帯だ。
 そして付近の公園の東屋には、しばしば暖房に使ったと思われる焼け焦げたダンボールと食事をした後と見られる大量の紙くずが散らばっている。

 どうやら犯人は公園で寝泊りしたりしており、明け方近くになると動き出して有吉中学泉谷中学の窓に向かって石を投げ、壁にスプレーで落書きしまわっているようだ。

 両中学では先生方が交代で泊り込んだり、警備員を配置したりして対応しているようだが、昨年末から引き続き発生している破壊活動に有効に対処できていないのはもどかしい。
 私は1月2日のブログで「千葉南警察は市民の期待に答えられるだろうか」(リンクが張ってあります)という一文を記載して千葉南警察の奮起を期待したが、無駄だったようだ。

 問題なのは
今地区の小学校では静かにしかし確実に、公立中学離れが進んでいることだ。実際は両中学の生徒はほとんどがまじめな中学生だが、両校の対外的印象は極度に悪化しつつある。

 泉谷中学は数年前の荒れた中学から完全に立ち直り、ソニーの子供教育プログラム最優秀校に選ばれる等、教職員や地区の親御さんが一体となって取り組んできた学校だ。

 また有吉中学も教職員を一新して、前年の荒れたイメージを払拭し、新たな一歩を踏み出しているところだった。
私自身も有吉中学の陸上部の選手を知っているが、とても素直で好感の持てる生徒達だ。

 両校とも被害者であり、本来は同情されてしかるべきなのに犯人がまったく捕まらないため、小学生を持つ親御さんたちの間では「もしかしたら」という疑念が払拭できないでいる。

あぶなそうだから、他の学校に入れましょう」
このまま推移すると確実にこの地区の公立中学は衰退していく。

 こうして「入学者の減少」という形で公立中学という社会のインフラが、静かにしかし確実に衰退していくのを私たちはただ手をこまねいて見ているだけでいいのだろうか。



 

 

 

 


 

 
 
 
 
 

 

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(21.1.28) 朝青龍に完敗だ

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 今場所の朝青龍の活躍には目を見張ってしまった。信じられないような劇的な復活だ。
本人も優勝インタビューで「私は帰ってきました」と言っていたが、ほとんどの人が朝青龍が優勝するとは思っていなかったはずだ。

 なにしろ場所前のけいこ総見では白鵬にまったく歯がたたず、他の力士にも大きく負け越したのを見て「朝青龍は今場所で引退だな」とほとんどの人が思ったはずだ。

 私も20年10月3日のブログで「朝青龍の引退が近づいた」(リンクが張ってあります)という記事を掲載した。
その中で「これで二場所途中休場に追い込まれており、来場所出場したとしても、中日までに3敗してしまえば引退声明を出さざる得ない状況だ。用心して来場所を休場しても、次の場所が試練の場所になる」と述べたが、その試練の場所を14勝1敗で優勝してしまった。
しかも優勝決定戦白鵬を倒しての優勝だから、文句のつけようもない。

 これで優勝回数は23回となり、貴乃花を追い抜いた。この優勝回数より上の力士は、大鵬、千代の富士、北の湖だけなのだから、朝青龍は間違いなく大横綱だ。

 朝青龍は気力で相撲をとる力士である。気力でとる力士としては高見盛がいるが、朝青龍は実力がありかつ気力がみなぎっている力士だった。
その朝青龍が引退間際まで追い詰められたのは気力がなえたからである。特に先先場所の日馬富士(当時は安馬)との取り組みはひどかった。

 得意のまわしをたたく仕種も見せず、負けてもただうつろな目をしているだけだった。それを見て私は朝青龍の引退が近いと予測したのだが、この予測はまったく外れてしまった。
再び朝青龍が気力をみなぎらせて土俵に上がってきたからである。

 今場所の朝青龍に対しては、まったく完敗だ。これほどまでに見事な復活をとげた力士はほとんどいない。
稀勢の里戦でダメを押したり、琴欧州戦で張り手を空振りさせたりしていたが、以前の朝青龍に比べればはるかに土俵態度は良かった。

 優勝した後、喜びの余りにガッツポーズをしていたことに対し、横綱審議委員の一部から「ああいう、パフォーマンスは問題ではないか」という意見が出ていたが、大相撲ほど国際化したスポーツはないのだから、大目に見るべきだと思う。
なにしろ横綱をはじめほとんどの上位力士が外国人で、サッカーでさえ適わないくらい外国人天国だ。

 26日、横綱審議委員会が開かれたが、その席でも朝青龍に対する賛辞の声が大勢を占めたという。
特に最近の大相撲人気の低下に危機感を持っていた海老沢勝二委員長などは「朝青龍は体力や精神力も充実し、よく頑張った。全体的に非常に盛り上がった場所だった」と手放しの喜びようだ。

 もっとも朝青龍に批判的な内館牧子氏山田洋次氏が欠席していたのだから賛辞が大勢を占めるのは当然とも言える。

 しかし今回は朝青龍に脱帽しよう。今回の復活優勝は実に見事で文句のつけようがない。

 

 

 

 

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(21.1.26) 韓国の経済政策とパク氏の予言

125pxflag_of_south_koreasvg1  信じられないような記事が1月23日のロイターに掲載された。
それによると韓国のブロガーパク氏が「ネットに虚偽の情報を掲載して韓国通貨を下落させた罪」により検察当局がパク氏を起訴したというのだ。
なんとも不思議な気がしていたら、毎日新聞の1月26日の夕刊に、より詳細な記事が載った。

 それによるとパク氏が12月28日のブログで記載した「韓国政府が主要金融機関と企業にドル買い禁止令を文書で出した」という内容が「虚偽の情報」に当たるのだと言う。

 理由は「韓国政府は文書でなく口頭で自制を呼びかけた」ので、パク氏の記載は「虚偽情報」に当たり、さらに「文書」と記載されたためドル買いが殺到し韓国政府は「20億ドル(1800億円)以上の資金投入を余儀なくされた」のだという。

 笑ってしまった。韓国の検察当局は「文書」か「口頭」かを問題にして、ドル買い禁止措置が「事実」か「虚偽」かはまったく問題にしていない。
どうやら検察当局は口頭」ならドル買いは発生せず文書」の場合のみドル買いが発生すると考えているようだが、信じられないような判断だ。

 実はパク氏は韓国では相当著名なブロガーで「ウォンと韓国株式の暴落、およびリーマン・ブラザーズの破綻」を予告して一躍著名人になった人だという。

 一方韓国の金融当局は最近の韓国経済の悪化で非常にナーバスになってしまい「悪意があると見られるうわさを取り締まる」と言っていた。
アナリストに対し、韓国経済について悲観的な観測を口にすることを禁止していた訳だ。

 しかしパク氏は当局の禁止を無視して、「口頭」を「文書」と悪意を持って記載したと検察当局は判断した。
ドル買い禁止令」を出したという内容が正しいかどうかでなく、「口頭」か「文書」かが問題になると言う。

 私は当初これは冗談ではないかと思っていたが、韓国政府は本気になって、「ついに景気悪化原因を突き止めた」と鼻高々だ。

すべてはパク氏の流言飛語による。リーマン・ブラザーズが倒産したのも、韓国株式の下落も、ウォンの下落もすべてパク氏のノストラダムスのような予言が原因だ」そうだ。

リーマン・ブラザーズの倒産がパク氏のブログに掲載されたとき、韓国語をほとんど理解しないアメリカ人はすぐさまこの予言に反応し、ポールソン財務長官はリーマン・ブラザーズに公的資金を投入するのを止めた」と検察当局は考えているらしい。

しかも韓国株式の外国人所有率が日本と同様高く、アメリカの株価低下に即座に連動していると言われているが、本当はパク氏の予言により低下していた」というのが韓国の最高国家秘密なのだそうだ。

 そして最も重要な罪は「ウォンの劇的低下は、韓国が純債務国になったり、サムスン電子が四半期ベースではじめて赤字になったからではなく、パク氏がブログで『口頭』を『文書』と書いたからであるという」CIAすら知らない秘密を公表したからだという。

 実に韓国政府は立派な政権だ。これだけ確実な証拠がそろえばパク氏が有罪なのは確かだ。さらに韓国政府の次なる経済政策は実に劇的で確実なものになるらしい。

 情報筋によると、今度は韓国政府はパク氏に依頼して「韓国経済のV字型回復」をブログに掲載させるらしい。
なにしろ経済悪化はパク氏の予言なのだから経済回復も予言によって行なうとは、実に韓国政府は頭がいい。

 韓国は実にすばらしい国だ。すべてはパク氏の予言によって決まる国だ。日本でも卑弥呼の時代がそうであったり、平安時代になっても陰陽師の安倍晴明が活躍したりしていたが、その時代にそっくりだ。

 こんなに素晴らしい国が隣国だと言うことは本当に日本は幸せだと思う。

ロイターの記事は以下のURLをクリックすると読むことができます。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0901/23/news049.html

 

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(21.1.26) 四季の道駅伝の3回目の練習会が行なわれた

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 今日(25日)は快晴の素晴らしい天気だった。前前回の2回目の駅伝練習会が雨で中止になったので、今回は最後の3回目の練習会だ(当初は4回練習会を予定していた)。
対象は有吉小学校、扇田小学校、泉谷小学校の児童で、何人かは見知った児童もいた。
おそらく有吉小学校でマラソンの指導をしたときの児童だろう。

 練習会を重ねるに従って参加人員は多くなり、今回は100名以上いたみたいだ。
指導員のランナー仲間もドンドン増えて、何かおゆみ野地区の主要なランナーが集まってきたみたいだ。

 実は今日の午前中は隣のちはら台でトントンエコマラソンが開催されていて、私を含め3名のおゆみ野在住のランナーがサポートに出かけていた。何れもちはら台走友会のメンバーで、おゆみ野地区では最速のランナーの小栗さんや、Oさんだ。

 午前中はトントンエコマラソン、午後はここ春の道公園での駅伝練習会になった。

 今日は特に小栗さんにタスキの渡し方の講習をしてもらった。小栗さんは市立船橋高校駅伝で準優勝をしたときのメンバーで、その時区間賞をとっており、専修大学では箱根駅伝にも出ている。
実業団に移ってからは富士通で活躍し、彩の国さいたまマラソンでは2時間13分44秒で優勝している。
実はさいたまマラソンでは私も走っていたはずなのだが、小栗さんがゴールした頃私はようやく30kmを越えたあたりに居たはずだ。

 今日小栗さんは箱根駅伝で使用したタスキを持ってきて話をしてくれた。小栗さんの話を聞いて、タスキの渡し方にもルールがあって、両手で持って受け手がとりやすいようにするのだと始めて知った。
駅伝も奥が深い。

 タスキリレーと長距離走(4年以上2km、3年1km)を走ってもらったので、何とか子供達も駅伝のイメージがつかめただろう。

 これで練習会は全て終わった。実行委員の方ともすっかり顔なじみになり、さらに今日は有吉中学校の陸上部の選手とも顔なじみになった。
陸上部の選手が手伝いに来てくれたのだ。素晴らしい身体つきの生徒達もいて思わず見上げてしまった。
陸上部の顧問はS先生だったが、いつも有吉中学の校門の前で会っていたので「あぁ、先生が顧問なんですか」なんて感じになってしまった。

 また千葉日報の記者のYさんが、練習会の模様を記事にするためにきていて、実行委員長のOさんにインタビューしていた。
だんだんと駅伝大会も盛り上がってきて、後は2月15日の駅伝当日を迎えられそうだ。

練習会の模様の写真です。
http://picasaweb.google.co.jp/yamazakijirou/2112?authkey=VG3l_Q1rt5c#

 

 

 

 

 

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(21.1.25) 亀ゴンとの日々

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 早いもので我が家に陸ガメ亀ゴンが来てから、もう少しで2年だ。最初息子がこの亀を連れてきて「おやじ、頼む」と置いていった時はどうなるかと思ったが、すっかり陸ガメの習性も分かり、今では我が家の重要な一員になっている。

 亀ゴンは私がこのブログを書いている「お父さんの部屋」におり、私はブログ作成に疲れると亀ゴンの頭や首を撫ぜて一息をつく。

亀ゴンはいつも静かだなあ」私の口癖だ。亀は声を出さないし(ただし時に吠えるような悲鳴をあげることがある)、冬場はほとんど動かずケージの中でじっとしているので、ブログを書いていてもまったく気にならない。

 食事は夏場は2回、冬場は1回にしている。主としてキャベツ、レタス、白菜だが、時に小松菜を与えることもある。
あまり与えるとドンドン大きくなって手に負えなくなるらしい。当初ここに来たときは3kg程度だったのに、今では6kgを越えてしまった。

 体長も縦30cmから35cm、横20cmから25cm、高さ13cmから15cmになり、一回りも二周りも大きくなった。
現在入っている縦65cm、横40cm、高さ25cmのケージではそろそろ回転がしづらくなってきている。

おとうさん、亀ちゃんに餌を与えすぎてはだめよ。大きくなると屋内では飼えなくなるんだから」娘がいつも心配している。
実は親戚筋にやはり陸ガメフリークのおじさんがいたのだが、毎日たっぷり餌をやってしまいとうとう体長60cm位まで成長してしまった。

 屋内の家具や障子などを片っ端から壊すので、犬と同じ犬小屋にヒーターを設置して屋外で飼っていたが、冬の寒さに耐えられず、その陸ガメは昨年の冬に死んでしまった。

だから、お父さん、亀ちゃんのためにも食べさせてはダメよ」娘の心配はもっともだ。
このまま順調に生きてくれれば、亀ゴンは私より長生きし、娘が面倒を引継ぎ、場合によったら孫の代まで生きてくれるかもしれない。

 そうなったら私の忘れ形見みたいなもので、「亀ゴンは死んだおじいちゃんとおもって大切にしてね」と娘が孫に引継いでくれるだろう。

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(21.1.24) 友達からサンチャゴ巡礼を誘われている

Image05  サンチャゴ巡礼と言うのをご存知だろうか。中世のキリスト教の世界では3大巡礼地というものがあり、その一つがこの聖都サンチャゴでスペインの大西洋側にある。そこを目指して巡礼の旅が行なわれる。

 聖ヤコブスペイン名サンチャゴ)の遺体が埋葬された場所だが、キリスト教についての知識が皆無の私には、聖ヤコブがどのような人かまったく知らない。

 中世にはこのサンチャゴに向かって毎年100万人近い人が巡礼の旅をし、最後にサンチャゴの栄光の門の柱に触れることが巡礼の目的だったと言う。

 私の友達のTさんは、日本中の山を歩き回り、それでも足らなくて各大陸のいくつかの最高峰を登り、最後はエベレストを目指したが体力の限界を感じて、その後は平野を歩くことにした人である。
私より10歳程度年齢が上だが、相変わらず意気軒昂だ。

 このTさん65歳の時に意を決して、このスペインのサンチャゴ巡礼に出かけた。そして2003年の夏32日間かけてこのスペインの巡礼路800kmを歩いてしまった。
しかしTさんには心残りがあったようだ。歩いたのはスペイン国内だけで、かつてのフランク人が歩いたフランスからの道を知らない。
何とかかつての巡礼のようにフランスから出発したい。しかし自分も年だ。もしものことを考慮すると相棒がほしい

山崎さん、一緒に歩こう。巡礼の道はいいよ」ある日、誘われた。
Tさんとは従来から国内の山登りを何回も一緒にしてきた仲であり、気心が知れている。それに私が前に勤めていた会社の先輩でもある。

 若干逡巡したのは場所がフランスの巡礼路ということだ。フランスの巡礼路はスペインと違ってはっきりしていないのだそうだ。途中で何回も道を聞かなくてはならない。しかもフランス語でだ。

山崎さん、それまでにフランス語を勉強しておいてくれないか。あんたは若いんだから」Tさんに言われてしまった。
うぅーん。これを若いというのだろうか」確かにTさんよりは若いが62歳だ。この年になってフランス語を学ぶなんて、それこそエベレストに登るようなものだ。

英語でさえまともに話せないのにフランス語はないだろう」ため息が出る。

 実は私は40代ごろよく外国に一人旅をしていた。当時旅は私の第2の人生のようなものだった。
金融機関の職員だったがかなり無理して休みを取って出かけたので、上司の覚えは非常に悪かったものだ。
山崎君、君のとこのシステムが夜中に落ちてね。ユーザが非常に迷惑をしたんだ。あいにくと管理者の君がいなくててんてこ舞いだったよ

 Tさんからの誘いは、昔よくやっていた一人旅を思い出させてしまった。考えてみればすでに62歳になり体力的にもかなり限界に近くなっている。だからこうした旅は最後になるかもしれない。
Tさん、いいですよ。付き合いましょう」かなり悲壮な決意だ。

 こうしてこの夏場にサンチャゴ巡礼に出かけることにした。フランス語はあいさつ程度しかできそうもないが、何とかさび付いた英語だけでもつかえるようにしておこうと健気に決心している。

 サンチャゴ巡礼の記事はこのブログの関連リンク集「登山および旅行記(タムさん)」から入ることが出来ます。

 

 

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(21.1.23) 金融危機とポンドの凋落  ポンドは生き残ることができるか

125pxflag_of_the_united_kingdomsvg1  英国ポンドへの信任が揺らいでいる。一部にはポンド危機という言葉まで使用されている。イギリス経済の変調は著しい。

 ほぼ1年半ほど前まで1ポンド250円とわが世の春を謳歌していたポンドが、とうとう123円と半減してしまった。
この間ユーロも170円から115円になってしまったが、かつてはあれほど開いていたユーロとポンドの価値がほぼイーブンになってきた

 イギリスが1992年欧州通貨同盟から抜け、ポンドを守ると宣言してから18年、ついにポンドはユーロに追いつかれたわけである。

 イギリスは伝統的にバランサーとしての位置を保とうとしてきた。ヨーロッパとアメリカの間に立ち、あるときはEUの一員として振る舞い、あるときはアメリカとアングロサクソン同盟を結ぶ。

 そうすることができたのもイギリスがポンドを守り、世界各国からポンドが信任されていたからに他ならない。
マーガレット・サッチャー首相がビッグバンと称してロンドンをもっとも自由な金融市場にしてから、世界の資金は確かにロンドンに集中した。

 毎年巨額の貿易赤字を出し、経常収支がいくら赤字でもそれに見合う直接投資の受入れがあり、GDPは15年以上に渡って拡大し続けてきた。
有り余る資金を得てイギリスの金融機関は気前よく融資や証券投資に走り、金融機関の資産規模はGDP対比約8倍になってしまった。アメリカの金融機関の資産規模が約4倍だから、アメリカの金融バブルよりすさまじい。

 住宅価格は2000年から2007年までに約3倍値上がりしたが、この間のアメリカの住宅価格の値上がりは2倍だから、イギリスの住宅バブルはアメリカを凌駕している。

 今思えばイギリス経済崩壊の兆しは07年9月の住宅金融機関ノーザンロックの取り付け騒ぎから始まったことが分かる。
ほとんど急にノーザンロックは市場から資金調達ができなくなった。あわてた政府は250億ポンド(約3兆円)の資金を投入し、預金者の預金を全額保証することでこの危機を切り抜けたが、08年2月にはノーザンロックを国有化した。傷口が深く今後どこまで資金投入が必要になるか分からなかったからである。

 当時はこれが世界金融恐慌の始まりだとは、ほとんど誰も気づかなかった。イギリス経済は順調そのものだったし、ノーザンロックは特別に問題があった金融機関で、イギリスの金融制度はゆるぎないと思われていた。
ダーリング財務相は「問題はノーザンロックだけ」と断言していた。

 誰の目にも明確な形で金融恐慌を意識させたのは08年9月のアメリカのリーマン・ブラザーズの倒産だったが、それとても与謝野経済財政担当相は「ハチにさされたようなもの」程度の認識だったことを思い出してほしい。この時期でさえ、まだ十分世界金融恐慌の認識はなかったわけだ。

 しかしその後アメリカのシティグループバンカメが公的資金の投入でかろうじて生きながらえているのを見て、市場はあることに気づいた。
本当に経営がおかしいのはアメリカの金融機関よりイギリスではないか。イギリスの住宅バブルはアメリカ以上だ。それに最初に倒産したのはノーザンロックだった

 その時は急激に来るものだ。1月19日、イギリスの大手金融機関ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドRBS)が280億ポンド約4兆円)の損失を計上したのを見て市場はパニックになってしまった。
やはりそうだ。資産の棄損はシティより悪い
政府はRBS70%の株式を取得して支援に乗り出したが市場はまったく信用していない。

 次の倒産予備軍はどこか。ポンドは最安値を付け、次のターゲットとして市場に狙われたバークレーズの株価は25%余り低下した。

 今後イギリスのポンドはどうなるのだろうか。20世紀後半、イギリスはマーガレット・サッチャー首相の孤軍奮闘で、ポンドをユーロより価値ある通貨としてきた。そのビッグバンといわれた金融の自由化が皮肉にもポンドの首を絞めてしまった
グリーンスパンでさえ止めることのできなかった市場の暴走が、アメリカ以上にイギリスにおこったからだ。

 確実にいえることは、今後イギリスの大手金融機関の損失は傾向的に増大するだろうということだ。それを見て市場はポンドを売り、ポンドもまた傾向的に減価する。近い将来ユーロより価値が低下すればイギリスはポンドを守る気力がなくなる。
これじゃ、ユーロの方がマシじゃないか

 イギリス国民は金融機関が倒産するたびに逡巡し、ため息をつきながら次第にポンドを諦めるだろう。そして最後には、イギリスはユーロ圏の一員として静かにフランスとドイツと肩を組んで暮らすことになりそうだ。

 

 

 

 

 

 

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(21.1.22) 刑事コロンボ  服飾の死角

A0037338_21810611  刑事コロンボというテレビドラマをご存知だろうか。1968年からほぼ10年間、さらに1989年から14年間にわたり全69作が放映され、日本でも大評判を呼んだミステリードラマである。

 特に当初の作品は私が大学生だった頃から、勤め人として始めて社会に旅立った頃の作品で、放映される日は妻と必ず見ていたものだ。
ピーター・フォークが演じるコロンボ刑事は、どこか垢抜けないなんとも頼りない刑事だが、知的な犯人が完全犯罪をたくらむ手口を暴いて、犯人逮捕に向かうプロセスには見ごたえがあった。

 嬉しいことにこの1月からNHKの103チャネルで、刑事コロンボの再放送が始まっており、これも毎回見ることにしている。

 実はこのおゆみ野の公園でなんとも理解しがたい事件が発生している。事件と言うべきか否かもはばかられる内容だが、公園に衣類が散乱しているのだ。

 多くは厚手のジャンバーや厚手のズボンなのだが、時に買い物袋に大量の半そでのTシャツがあったりする。
1週間ほどよく目立つ木などにかけて、誰かが回収するのを待っているのだが、ほとんど回収されない。
仕方がないのでゴミとして処分していたのだが、最近あまりに多いので写真に撮っておくことにした。

「あたしゃ、ここのところがどうしても分からない。だってそうでしょう。まだ十分に使えるジャンバーや防寒ズボンが公園に落ちている。
夏だったら忘れることはわかるけど、今は真冬だ。こんなものを忘れたら風邪を引いちまう。私だったら絶対に忘れない。忘れたら取りに来る。
ところが何時までたっても持ち主があらわれない。どうしてなんですかね

あ、それにもう一つ。落ちてる場所はほとんどが公園だ。なんで公園なんですかね。子供の衣類なら分かるが、ほとんど大人用だ。
大人が毎回毎回忘れる。変と思いませんか

かみさんに話したら、かみさんは衣類が盗難品だからじゃないかと言うんですよ。それで私もピンときた。このところ公園で夜学生がたむろしている。そのまま家に帰らずに寝てしまう者もいる。
朝になって暖かくなれば防寒着はなくても済む。どうせ盗んできた衣類だからそこに捨てたままどこかに行ってしまう。
そうじゃないかなってかみさんに言ったら、かみさんもそうだと同意してくれましてね。かみさんの感は当たるんですよ

あ、それにもう一つ。Tシャツが何枚もバックに入っていたのは、大量に盗んできてみんなで分け合った後の残りじゃないかと、これもかみさんの感でしてね。それでなくちゃ、何時までも捨てておかれるはずがないって

(注)余りに頻繁に衣類が落ちているので、写真を撮っておくことにしました。なお衣類はゴミとして廃棄処分にしていますが、犯罪の可能性があれば警察等に通報することにします。

 廃棄処分にした衣類の写真を掲載します。なお撮影した場所は我が家の庭で落ちていた場所ではありません衣類に心当たりがあればご連絡ください
http://picasaweb.google.co.jp/yamazakijirou/21121?authkey=-6ImWSXaK_8# 

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(21.1.21) 経済予測の信憑性  EU欧州委員会の誠実さ

800pxflag_of_europesvg1  各国が発表する経済予測、特にGDPの予測ほど信憑性の低いものはない。
たとえば日本では1月19日に閣議決定として09年度のGDP成長率を0%としたが、内訳をみると設備投資▲4.2%、消費が+0.4%、住宅投資が+4.7%だと言う。

 設備投資はともかく住宅投資が+4.7%と言うのには驚いた。新設住宅着工戸数は昨年の11月から急減速しており、年率で100万戸を割り95.4万戸になっている。
この数字は改正建築基準法の影響で着工が押し下げられた07年を除けば、信じられないような低水準であり、当然09年度もこうした推移が続くと見るのが当然だ。

 国交省は「経済全体の減速で当面、厳しい状況が続く」と発表したばかりだが、政府は国交省の予測とは無関係に+4.7%の成長を見込むという。

 成長率が低いと税収が減少し、赤字国債が膨らむので、住宅投資をプラスにして無理やりつじつまあわせをしたのだが、国交省の予測官の顔は丸つぶれだ。
だが政府の予測数字と言うものはほとんどがこうしたものだ。

 中国では中国の科学の殿堂といわれる中国科学院が09年の中国GDPの成長率を8.3%だと予測した。これは中国政府の予測8%にあわせただけの数字で、「科学の殿堂」が泣きそうだ。
国連は09年年の世界のGDPは+1.0%世界銀行+0.9%だとしているが、これは各国の政府の顔をたてた数字に過ぎない。

まったく、どこもかしこもいい加減な数字を発表して・・・・」あきれ返っていたら、EUの欧州委員会が実に誠実な数字を発表した。
この数字は各国の政府関連機関が発表した数字の中で、政治的配慮を度外視して現状の経済状況を直視した初めての数字と言っていい。

 1月19日、欧州委員会09年度ユーロ圏16カ国のGDPは▲1.9%になると発表した。
ようやく「100年に1度の経済危機」にふさわしい数字といえる。

 内訳はドイツが▲2.3%、フランスが▲1.8%、イタリアが▲2.0%、ユーロ圏ではないがイギリスが▲2.8%になっている。

 日本人はどうしてもアメリカばかり見ているが、実はヨーロッパの経済状況はアメリカと同様に非常に悪い。アメリカより悪いとの見方もあり、それがドル対比ユーロの低下を招いている。

 住宅投資にのめり込み、サブプライムローンのような証券化商品をたっぷり仕込んだイギリス経済やスペイン経済、
 輸出主導型経済で特に東欧諸国を主要な市場としていたが、東欧諸国の経済停滞で大失速したドイツ経済、
 しばらく前まで新興国経済を謳歌していたが、欧米の投資銀行やヘッジファンドの資金が激減してIMFの支援でかろうじて命脈を保っている東欧諸国
、これがヨーロッパの実情だ。

 欧州委員会はこの実情を正しく認めて、特にイギリスとドイツのGDPが大幅に減速することを初めて予測した。

欧州委員会の委員は任務を遂行するにあたって、出身国政府の意向にいささかも左右されてはならず、EUの利益のためだけに行動する」ことを義務づけられているが、今回はそのことがプラスに働いたようだ。

 私は欧州委員会が発表した▲1.9%はまだ甘いと考えているが、それでもこの欧州委員会の態度には好感が持てた。政治的配慮を越えて経済実態を正しく認識した予測がされたからだ。

 欧州委員会がタブー(GDP予測には必ず政治的配慮を加える)を破ってくれたおかげで、今後はこうした正しい数字の発表が増えるだろう。


 

 

 

 

 

 

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(21.1.20) 収拾がつかなくなってきた  ブログ顛末記

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 やはり人間のやることには限界があるのだとしみじみ思っている。最近、私のブログに対する対応に遅れが出始めた。
しばらく前までは「すぐやる課」みたいにスムーズに作業が取り運んでいたのに、最近はいくつものやり残しを抱えたままだ。

 実は私は自分のブログ4つ持っている。そのうち毎日更新しているのは「おゆみ野四季の道」だけで、あとの「私のマラソン日誌」「私の登山日誌」はここ数ヶ月まともに更新されていない。
最後の「資料集」は「おゆみ野四季の道」の付録なので必要の都度更新している。
いやー、ブログを毎日更新するだけで大変なんだ」ため息が出る。

 他の人はどの程度時間をかけてブログを更新しているか知らない。私の場合自分の身の回りの出来事を記載する場合は約2時間、評論を書くときは半日程度はどうしてもかかる。

 さらに5つブログの管理者をしている。こちらは私自身が記事を書くわけではないが、アップの要請があれば都度アップしなければならない。
この時レイアウトの統一や、写真が大きすぎた場合の措置等の事務処理があり、当初は何でもなかったがブログが増えるに従って頭が混乱してきた。
えぇーと、この記事はどのブログの記事だっけ。ああ、そうだ、これだ、いや、間違った」なんて雰囲気だ。

 ブログは友人が書いているもので「私の登山および旅行記」は私の古くからの山仲間が作者であり、「元気姉ちゃんと散歩おじさん」は四季の道の友人が作者だ。
また「これから屋うさ吉」は友達のGoogleおじさんから依頼があったので私が作成したもの、それと最近の「おゆみ野四季の道駅伝」ブログのような、かなり公共的なブログを2つ管理している。

 都合9つのブログを管理してみたが、どうやらこのあたりが限界のようだ。何か一日中ブログのことを考えていなければいけなくなった。
それでも更新が滞り作業に遅れが出ている。

 さらにブログ以外に6つメーリングリスト(ML)の管理者をしている。こちらは気をつけていないとメールアドレスが古くなって使い物にならなくなる。
更新依頼があればすぐに対応しているが、正しく設定できたのか否かの確認が難しい。返信メールをもらうようにしているが必ずしも全員がくれない。
後になって「私のところにはメールが来ない」と言われて調べてみるとアドレスが違っていたりする。

 システムは本当に便利なツールだ。しかし日々のメンテナンスが生命でこれをさぼると、ブログであれば誰も見なくなり、MLであれば使い物にならなくなる。

 今までは軽くブログの作成を引き受けてきた。だがとうとう自分の時間的制約の限界に突き当たってしまった。
これ以上やると睡眠を削ってがんばらざる得なくなる。

 今後はブログの新規作成も、MLの管理者になるのも消極的にならざる得ないようだ。

 

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(21.1.18) 第22回おゆみ野の森の定期活動報告

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今日はおゆみ野の森22回目の定例活動が行なわれた。今年初めての定例活動と言うことで、餅つき大会を行なうことにした。
臼や杵はこの活動に定期的に出てきてくれるAさんが、実家のある養老渓谷から運んでくれた。

 最近は機械でもちをつくため、臼と杵は30年間使用してなかったのだそうだ。30年ぶりで復活したこの臼は相当重く、一人で持ち上げることができない。
また前日から臼や杵を水につけておかないと乾燥した臼や杵では割れてしまうらしい。準備はおさおさ怠りなかったが、そうした苦労を私は知らなかった。

 今日は実に多くの参加メンバーが有った。100名ぐらいいただろう。始めて見知った人も多くにぎやかだ。餅つきとようなイベントを行なうと子供達も喜んで集まってきてくれる。

 新都市ライフOさんがわざわざ幼児用の軽い杵まで手作りで準備してくれた。子供達にも餅をついてもらったがとても楽しそうだ。

 今日は餅つき大会の他に、子供達にこのおゆみ野の森に住んでいる野うさぎの数を当てる散策をしてもらった。この模様は緑ネット福谷さんのブログに詳しい(ネットが張ってあります

 一方お父さん達は倉庫の前を木材や竹でカモフラージュするための準備作業を行なった。倉庫はステンレス製のためこの森にはやや不似合いで、そこで周りを木材等で囲って、自然の雰囲気をかもし出そうとする準備だ。木の柱をとりあえず4本立てた。

 定例活動は12時ごろには終わったのだが、その後で新年会を開催することになった。この森の住民のようなお父さんやお母さん、それに子供達が参集メンバーですっかり顔なじみだ。
宴たけなわの頃、酒好きで酒が入ると口が悪くなるNさんが、おゆみ野の森の将来像について弁舌をふるっていた。

今は、プラットおゆみ野のOさんや、インストラクターのSさんに頼って、この活動をしているが、1年数ヵ月後にはこの人たちはいなくなってしまう。
その時残された人たちではたして運営できるだろうか。今の現状では無理だと思う

ここにはおゆみ野の森を育てようとしている何人かの熱心ですてきなお母さん方がいるのだが、Nさんはこのお母さん方に向かってそう言う。

あと、1年の間に少しずつできるような体制を整えるのが大事じゃないかしら」お母さんの一人が答える。

いや無理だ。たとえば今日の餅つき大会のためにどれだけ準備したか考えて見てほしい。臼や杵はAさんがワザワザ実家から運んでくれたし、朝早くからもち米を炊いている。こうしたことをあんたらできるか」だんだんと口が悪くなる。

 実はここおゆみ野の森は市民の森で、来年からは市民が自主的に管理運営しなければならない。そのときの受け入れ態勢をどうするかが確かに重大な課題となっている。
Nさんはそれを心配している。

 結局はここに集まっているお母さんやお父さんがそれぞれできる範囲でこの森を守っていくより仕方ないだろう。
私の場合はここの森の草刈等のメンテナンスについては、何人かのお父さん達と共同で実施しなければならないと考えており、協力してくれるお父さんに呼びかけをするつもりだ。

 一人ひとりは小さくとも集まれば大きな力になるはずだ。

写真を掲載します。
http://picasaweb.google.co.jp/yamazakijirou/21118?authkey=EOinIxJk_Ak#

 

 

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(21.1.18) アメリカ経済はモグラたたき その2 金融危機は続く

100pxusgreatsealobversesvg1  ひどい状態になってきた。アメリカの主要金融機関の収支がますます悪化してきた。昨年10月から11月にかけて各金融機関に公的資金を1400億ドル(約13兆円)も投入したのに、焼け石に水だ。

 ここに来て大手金融機関の第4四半期の決算が発表されている。
シティグループ83億ドル(約7500億円)の赤字バンク・オブ・アメリカ18億ドル(約1600億円)の赤字JPモルガンチェースだけが7億ドル(約630億円)の黒字を出したが、一言で言えば惨憺たる決算になってしまった。

 特にシティグループ5四半期連続の赤字で累積の赤字は7兆円規模になった。政府から約4兆円の公的資金の投入を得ているがまったく足らない。
さらに問題なのはシティの保有する証券化商品に対する政府補償額は約28兆円だが、最大でこの金額まで損失が膨らむ可能性があることだ。

 赤字を垂れ流す個人向け証券部門消費者金融部門を切り離して、商業銀行部門に特化しようとしているが、市場はまったく評価せず株価は3ドル台に落ちてしまった。GMやフォードと同じ株価でこの3社は横一線の倒産予備軍だ

 シティがこれほどまでに業績が悪化したのは、証券部門消費者金融部門にのめりこんだためだが、「規模が大きくなりすぎて経営者のリスク管理が甘くなった」と反省しても時すでに遅すぎるようだ。

 シティは結局切り売りされて商業銀行だけのただの金融機関になるだろうが、これとて政府の再度の支援がなくては軟着陸は難しいだろう。

 シティに注目していたら今度はバンク・オブ・アメリカがおかしくなってきた。第4四半期18億ドルの赤字決算は実に17年振りであり、原因は投資銀行メリルリンチを救済合併したツケである。

メリルを買収するまではバンカメは財務の健全なもっとも優れた銀行の一つだった」と反省しているが、メリルリンチの資産の悪化がこれほどまでになるとは予想していなかったようだ。
メリルリンチも結局は倒産したリーマン・ブラザーズと同じだった訳だ。

 メリルリンチ部門だけで第4四半期の赤字が153億ドル(約1兆4千億円)でいくらバンカメが本業で稼いでも足らなくなってしまった。
バンカメはとうとう居直って「米政府の支援がなければメリルリンチとの合意を取り消す」と政府を脅したので、ポールソン財務長官は最後の仕事として、200億ドルの公的資金の投入と、証券化商品1180億ドル(約11兆円)に対する損失補償を約束した。

 どうやら政府がメリルリンチバンカメに押し付けた時に裏約束があって「バンカメに迷惑はかけない」と一札入れていたのだろう。

 しかし問題はこれで終わらない。地雷のような証券化商品の残高はシティが28兆円、バンカメが11兆円もあり、住宅価格が低下している現状ではどこまで損失が増えるかわからない。
証券化商品とはサブプライムローンをたっぷりと含んだ地雷なのだから、住宅価格が上がらない限り地雷が次々に爆発する。

 GMクライスラーに資金をつぎ込んで一息つくと、今度はシティバンカメだ。バンカメに公的資金をつぎ込んで再び一息つくと、今度はGMクライスラーフォードの本格処理がまっている。
その後に再び金融機関が火を噴く。

 結局アメリカは今年1年モグラたたきを繰り返し、気がつけば日本の失われた10年と同じだと言うことに愕然とするはずだ。
日本と異なり処理速度は速いが、だからと言って問題の深さが軽減されるわけではない。

 



 

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(21.1.17) 中国経済の現実 GDPはどこに消えるか

125pxflag_of_the_people27s_republic  実に興味深い論文が1月16日の毎日新聞に掲載された。「試練の2009年を迎えた中国」と言う特集の寄稿者の一人上海交通大学国際公共事務学院長の胡偉氏の論文である。

 この論文の興味深さは、政治的プロパガンダ学者としての良心がないまぜになって一つの論文の中に記載されていることにある。ほとんど水と油と言っていい。

 最初と最後は中国政府のプロパガンダそのものだ。
中国政府は今年の国内総生産(GDP)伸び率について8%の見通しを示した。・・・・・・世界経済は一体化し、中国だけでは発展できない。しかし中国は他国に比べ、世界での金融依存度は高くない。
さらに政府は2010末までに総額4兆元(53兆円)規模の景気刺激策を発表し、内需主導の経済成長方針を示した

また「指導部の基盤は強固なものとなり、経済情勢を十分制御できるようになった。景気刺激策で8%成長を維持するに違いない

 これは中国政府発表のプロパガンダそのものだが、自身が中国政治学会常務理事という高い地位を得ている以上、政府方針を批判できないのは仕方がない。

 しかし胡偉氏は「なぜ8%の成長が必要か」の説明で従来の政府見解を大きく逸脱して学者としての良心をのぞかせた。

中国では腐敗や失策、公費の無駄遣いなどによって経済損失が生じる。正確な損失額の算出は困難だが、GDPの7~8%と言われる。
このためGDP伸び率が8%を下回れば、庶民は成長を実感できず、マイナス成長と感じるかもしれない

 信じられるだろうか。この説明は従来の中国政府の説明とはまったく異なる。
中国政府の公式発表は「毎年1000万人近くの新規労働者が生まれる。この人たちの雇用を確保するために最低でも8%の成長が必要だ」と言うものだ。

そうだったのか!!」私は思わず声に出してしまった。
胡偉氏の説明によって今までどうしても分からなかったある疑問が解けたからだ。
それは「中国は毎年10%以上の成長をしているのに、新規大卒者が就職できずその就職率が最近の調査で70%程度になっているのはなぜか」という疑問だった。
2008.4.15 NHKの今日の世界で『昨年大学を卒業した学生の数は495万人。政府の研究機関である中国社会科学院はこのうちおよそ30%にあたる144万人が就職先を見つけることができなかった』と放送している

 日本の過去の事例を知っているものにとって、この中国の現実はミステリー以外の何者でもない。私が大学を卒業したのは昭和45年であったが、当時は高度成長の真っ盛りだった。
労働市場は完全な売り手市場で、私自身4社からの内定を得ていた。さらにいくつでも内定を得られそうだったが、そうしなかったのは断るのが大変なことに気づいたからだ。

高度成長期には労働市場は売り手市場になる。しかし中国は買い手市場で大卒者は就職がひどく困難だ。なぜか?

この答えは「GDPの成長の約8%余りを政府高官や企業のトップが懐に入れてしまい、もし成長率が10%だとすると、1000万の新規労働者に許されたパイは2%に過ぎないから」と言うことになる。

なるほど、これでは就職が困難なはずだ」ひどく納得してしまった。
中国国内での富の偏在も、高度成長下における就職難も中国の汚職体質のしからしむる所と言うのが胡偉氏の説明となる。

 本来なら胡偉氏は「そうした汚職体質を中国政府が厳しく取り締まって、より低い成長率でも問題のない社会にすべきだ」と言うべきだが、そう言わなかったのは中国の内情に精通しすぎているからだろう。

 胡偉氏は実に誠実な学者だ。プロパガンダの鎧に身を包みながら、中国の内実を教えてくれた。前後を固めても中身は真実を伝えようとする。今回の胡偉氏の論文を見てつくづくその感を深くした。

 

 

 

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(21.1.16) 文学入門 その5  遠野物語・山の人生

5189fzvs5vl1_2  今回の読書会の担当はこの読書会の主催者河村義人さんである。
河村義人さんは本業は銀行員だが、一方で「子どもたちへのブンガク案内」という本を出版されているおゆみ野在住の作家でもある(おゆみ野walkersの「この人に会いたい」に詳しい)。

 さすがに河村さんの選択する本は簡単な本ではない。
日本民族学の第一人者柳田國男氏の「遠野物語・山の人生」で、単行本で300ページ以上ある堂々たる本だ。

 私は柳田國男氏の名前は知っていたが「遠野物語・山の人生」は読んだことがなかった。そもそも民俗学と言う領域を私は知らない。

 読み始めた印象は「これは、まあ、タフな本だ」と言うものだった。そのうえ「遠野物語」は文語体で書かれており読みにくいことこの上ない。
この本は柳田氏が岩手県遠野に在住していた佐々木鏡石氏の話を筆記し、柳田氏の言葉で再編集した物語である。文学と調査報告書の中間にあるような本だ。
この本は河村さんの説明によると「文学者であった自身に対する決別の書で、その後柳田は文学に興味を示さなかった」という。

 序で柳田氏は「物深き所にはまた無数の山神山人の伝説あるべし。願わくばこれを語りて平地人を戦慄せしめよ」と言っている。
このような話は今まで聞いたことがないので、聞いたら腰を抜かすほどビックリするだろう」と言っているわけだ。

 私は当初この「遠野物語」を読み始めた時、「本当に戦慄するような本なのだろうか」と疑問に思った。昔から山に住む人がいたことは知っていたし、今でも信州や静岡の山奥には山の稜線近くに人が住んでいる。
そこには当然古い伝承も多く残っているだろう。
伝承の多くは漫画家の水木しげる氏が描くおどろおどろしい世界に違いない。

 もっとも柳田氏がこの本を書いたのは20世紀の始めのころだから、当時はこうした山神山人の伝説など集めようとした人はいなかったことは確かだ。
当時の人は「なんでそんなつまらないものに興味を持つのだろう」という感覚だったはずだ。

 しかし柳田氏の視点は当時から抜きん出て深かったと言える。
山人はこの島国に昔繁栄していた先住民の子孫である可能性が高く、山人の伝説を収集することによってそれを実証できるはずだ」と考えたようだ。

 今の言葉で言い換えれば「もともと山人とは、かつて日本に住んでいた縄文人の子孫で、弥生人が縄文人を駆逐して山奥に追いやった。多くの縄文人は弥生人と混血して現在日本人になってしまったが、明治時代まで混血しないまま残されていた縄文人がいた。それが山人だ」と言うことのようだ。

 もっとも柳田氏はこの主張を途中からしなくなった。特に戦前に先住民族がいたという主張は、「万世一系の大和民族」と言う主張と鋭く対立してしまうからだろう。柳田國男氏は農商務省のれっきとした高官であり、天皇の赤子であった。

 河村さんはそれ以外に山人は被差別民として扱われていたため、難しい問題を避けて常民の研究に移ったと説明した。

 柳田氏は「山の人生」でトーンを下げている。「山の人生」は口語で書かれた山人に関する昔話を詳細に集めた説話集のようなものだ。
この説話集では山に住むようになった動機を「産後の女性の精神錯乱」や「神隠しに合いやすい子供が、山に隠れ住んだ」場合等の事例をあげて、「一種の精神に障害を受けた人が山に住む傾向がある」ことをその理由としてあげている。
必ずしも縄文時代人の末裔と言うわけでない。

 たしかにそうした山人の新規参入者はいたことは確かだろうが、私としては柳田氏が当初仮説として持っていた「縄文人の末裔」と言う説のほうに興味がわく。
はるかに日本史のダイナミズムを感ずるからだ。

 今私は柳田氏が集めた膨大な民話や伝説のなかに、きっと「先住民説の例証になる証拠」があるのではないかと密かに思っている。
時間が許せば研究してみたいテーマだ。

 なお河村義人さんは次のように総括していた。

『遠野物語』あるいは『山の人生』のテーマは何か。それは『放逐された神々の復権』であろう。『放逐された神々』とは、国つ神、鬼、天狗、猿、山人、土蜘蛛などとさまざまに呼ばれてきたかつての日本の先住民である。

 歴史に消えた彼らの姿を丹念に追い求め、自らの作品の中に定着させることが初期の柳田の最大関心事だったように思われる


 なお、河村さんのレポートの全文は以下のURLをクリックすると見ることができます。
http://yamazakijirou1.cocolog-nifty.com/shiryou/2009/01/21115-8939.html

 

 

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(21.1.15) 国語は難しい

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 笑ってしまった。国語の難しさについてである。今日(14日)から小学生に国語と算数のボランティア授業をすることになったが、小学校1年生の国語のサポートだった。

 この小学校では何らかの理由で授業について行けなくなった児童がいた場合、そうした児童をマンツーマンボランティア教師が教えるシステムがある。
これが全国どこにでもあるシステムかどうか私は知らない。

 たまたま今日教えた児童はひらがなや漢字の読み方がかなりおぼつかなく、ほとんどの漢字にはひらがながふってある。何か昔の私のようだ。
ひらがなは君がふったのかい
うぅーん、おにいちゃん

 一緒に教科書を読んでみたが声が小さく蚊が鳴いているようだ。
大きな声で読むんだよ
うん

 ひとしきり教科書を読んだ後、次にドリルを見てビックリした。
ドリルでは「おと( )さん」という質問があり、ここに文字を入れるのだが、私は「おとさん」か「おとさん」か分からなかった。

うぅーん、どっちなんだろう」先生が悩んでしまった。
悩んでいたらその子はすらすらと「おとうさん」と記載したので、「そうか、『』なんだな」なんて子供に教えてもらったが、正直言ってビックリした。

 実は長い間私は「」と「」の発音が不明確で、どちらとも聞こえる発音をしてきた(どちらかといえばに近い)。62年間それで不便を感じなかった。
たとえば「そおした」と「そうした」という言葉は、私にとっては同音同義語なのだ。

 書き言葉にすると違うのだが、話し言葉では同じだったため、書く場合もどちらでもいいのだと思っていた。
私のブログではそのときの気持ちで両方が使用されている。

 ところが先日読者の方から、「表記法が間違っている」と指摘されて始めて「そおした」でなく「そうした」が正しいと知った。
また同じく「おとおさん」でなくて「おとうさん」が正しいことになる。
うぅーん、国語は難しい」唸ってしまった。

 算数などはもともと表記法を定義してから始めるので、間違いようもないが、国語は話し言葉と書き言葉に相違があり、しばしば話し言葉で書き言葉を表記してしまう。
現在の言文一致運動」のようなものだ。

 私など典型的にそうなのだが、国語の教師をすることになったのだから、せめて正しい表記法を教えるのが勤めだろう。
信じられないことに私の方が子供達から教えられている。

 

 

 

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(21.1.14) 男気の大将の悩み

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 男気の大将が悩んでいる。男気の大将はこのおゆみ野地区で理髪店を営んでいる40歳台のスポーツマンで、毎朝四季の道をJOGで一周している。
雨が降ろうが雪になろうが、何があってもJOGを欠かしたことがない。昨年は大雨で視界がほとんどなくなっている四季の道を一人で走っていた。

 おかげで私とはほぼ毎日顔を合わせる仲になった。男気の大将はこの地区に早くから根を下ろしており、またお客との会話等からこの地区の情勢に非常に詳しい。

 この男気の大将が悩んでいることに、A中のある生徒が時の経過とともに精神が荒れてきたことがある。
山崎さん、これはダメだ。だんだんひどくなる。前はタバコをすっていたのを注意したら止めていたのに、最近はふてくされて言うことを聞かない。ズボンもお尻丸出しの状態までさげて歩いている

 男気の大将はこの中学生がタバコを吸っているのを見るたびに注意してきた。私の場合は相手が強そうだと見てみぬふりをするのだが、男気の大将は絶対にそうしたことをしない。

 中学生がタバコを四季の道に無造作に捨てたりすると「拾え」と厳しく言う。前回はこの中学生が居直ってしまい反抗しそうになったので、身体を押さえて中学校の担当者に引き渡したそうだ。

学校でうまく対処してくれるといいんだが、どうもそうはならないだろうな。私は見れば必ず注意するが学校ではもてあましてるんじゃないかな

 私は男気の大将が心配になった。
危なくないですか。中学生が本気になって反抗したらたらどうします
優しさ気合だ。優しい気持ちで接して、気合で負けなければ中学生に負けることはない
男気の大将である。

しかし、山崎さん。本当のことを言うとかわいそうでね。中学生ぐらいでもう世間から無視されて、本人は気持ちがすさんでいく。本当は何とかしてやりたいのだが、会うたびに心の荒れがひどくなり、もうどうしようもない状態だ

 男気の大将が定点観測のように見てきた中学生が、ほぼ一線を越えつつあるのだそうだ。例年卒業が近づいてくるとこうした児童が出てくる。

 私は小学校で子供達にパソコンを教えているが、小学生の段階でもすでに授業についていけず、授業中ふてくされている子供がいる。
せめて小学校や中学校程度までは、最低限授業についていけて、学校がいやにならない生徒にしてあげたいものだ。
心の荒れは学業についていけないことから始まることが多い。

 明日からは小学校でボランティアの特別授業を始めることになった。国語や算数の授業についていけない児童をマンツーマンで教えるボランティアだ。

 私は男気の大将のように直接中学生をしかるようなことはできないので、せめてこうしたことで子供の心が荒れないようにしてあげよう。

 

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(20.1.13) 私が読んでいるブログ  梅翁閑話

 このブログの存在を私に教えてくれたのは四季の道でよく会うGoogleおじさんである。GoogleおじさんはGoogleで「年長者が作成している興味あるブログ」を常に検索しては、見つけると私に教えてくれる。

山崎さん、この人の知識の深さは相当なものだ。東京の青梅市に住んでいてIT関連の仕事をしていたらしい。その方面の記事もよく書いているので見てみたら」と教えてくれた。

 さっそく見てみたが、最初の印象は「この人は媚をうらない人だな」と言うものだった。なにしろ取り上げている題材が現在日本人が特に興味を持っているとは思われない内容がほとんどだ。それに文章が長い。一週間に亘って連載するような息の長い記事も多い。

 最近の記事を見ても「キリスト一家の墓(8日)」 「自我と無我(4日)」 「教えとできごと(7日)」 「老いの原因(2日)」 「脳と性別の関係(2日)」 「懐疑と鵜呑み(4日)」 「脳神経組織のネットワーク(7日)」 「政治と宗教(2日)」という具合だ。(注 ただし現在記載している記事は『経済活動』で梅翁さんとしてはとても異質なジャンルだ

 一般の日本人がこの中で興味を持ちそうなのは「老いと原因」ぐらいで、どう見ても他の題材は特殊な一部の人しか興味を持ちそうにない。
キリスト教の歴史に興味のある人か、脳と精神世界の関係に興味のある人とかである。

 しかし梅翁さんはそうした世の中の動向とは無関係に自分が興味を持ち、その深い意味を知りたいとなるとどうにもならない情熱で突き進んでいくようだ。
ブログはそうした探究心の結果だから、必ずしも多くの人が読むブログにはならない。
人がなんと言おうが、私が興味があるのは『人間の脳の不思議さ』や『精神世界』ような問題で、世間一般の興味とは関係ない」そういっているようだ。

 本人も「頑固な梅爺と言われている」と時々自嘲気味に言われているが、書かれている内容はどうしてどうして頑固などとは最も遠いところにある柔軟な思索に満ちている。
自分は自分が納得したことしか信じないし、そのために自由な思索をする」実に心の広がりのある人だ。

 このブログは必ずしも易しくない。キリスト教の基礎知識や、脳科学やコンピュータの基礎知識がないとてこずる内容だ。それでも読んでいくと梅翁さんの精神世界に引き込まれていく。
文章は平明で気取ったところはなく、人を脅かしたりまた人に媚びたりする記載は一切ない。

 梅翁さんは以下のように自己紹介している。

東京都青梅市に住む66歳の爺さん、というわけで『梅爺』と称しています。

 2005年に41年勤務した大手電機会社を退職した元エンジニアです。現職時代は一貫して、コンピュータおよびコンピュータ応用システムの仕事に従事していました。現在も、週1回、青梅から都心へ出向いて、IT関連会社の事業立ち上げをお手伝いしています。そういうわけで、今でも『ITにチョイとうるさい爺さん』です。

 趣味は、男性コーラス。大学生の時は勉学よりも合唱にに打ち込んでいましたので、退職を機に、再び大学のOB男声合唱団に所属し、週2回都心へ通ってドイツ語やらラテン語やらの難しい歌に挑戦しています。

 もう一つの趣味は、フィクション、ノンフィクションを問わず原書(英語)の本を読むこと、というとカッコイイのですが、これは脳活性化とボケ防止も兼ねています。子供たち(1男1女)が、それぞれ独立して家を出たため、家族構成は家内と老犬の完全な『年寄り一家』です

 もう一度言うが、このブログは必ずしも易しくない。しかし深い思索に満ちていてとてもいいブログだ。
特に年齢層が高い人生経験の多い人に薦められるブログと言えそうだ。

以下のURLをクリックすると梅翁さんのブログを見ることができます
http://umejii.cocolog-nifty.com/blog/

 

 

 

 

 

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(21.1.12) 第2回おゆみ野四季の道駅伝の練習会が終わった

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 今日(11日)、2回目の駅伝練習会が行なわれた。本来なら3回目になるのだが、2回目が雨で中止になったのでこれが2回目の練習会となる。

 快晴で風もなく絶好の練習日和になったのは何よりだ。本番の2月15日もこうした天候に恵まれてほしいものだ。
前回は50名程度の児童だったが、今回はそれよりも多く80名近くの児童が集まってくれた。

 前回も来てくれた子供達もいて、その子から「ぼく、覚えている」と聞かれてしまった。「勿論だ」と答えたが、本当は記憶が定かでない。
四季の道のランナーも多くなって、常連で出てきてくれる。さらに今回はちはら台走友会のY会長も来てくれた。なかなかにぎやかだ。

 いつものように準備運動のあと、箱根駅伝のエース実業団でならしたOさんに、モデル走をしてもらい、その後秋の道公園の周遊路でタスキリレーの練習をしてみた。
必ずしも5人そろっていたわけでないので、急遽5人メンバーにしたりしたが、たすきリレーの雰囲気と、中継所の選手の誘導、時間計測の練習はできたみたいだ。

 その後は前回も実施した往復2km(4年生以上)、往復1km(3年生)を走ってもらった。最後まで歩かずに走ることを目的としたが、途中で腹を抑えている子供もいたので、なかなかペースをつかむのも一筋縄ではいかない。

 前回はハンドマイクがなかったので、喉を痛めたが今回はハンドマイクの用意があったので随分楽をさせてもらった。本番でもマイクを使用しないと声がかれそうだ。

 少しずつだが本番モードになってきた。みんなの協力で前に進んでいることが実感できる。

四季の道駅伝の写真を掲載します。
http://picasaweb.google.co.jp/yamazakijirou/21111?authkey=nqmldZY0mhc#

 

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(20.1.11) 高滝湖マラソンに参加した

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 今年初めのマラソン大会は市原市の高滝湖マラソンハーフだった。
高滝湖は千葉県のほぼ中央にある人造湖で周囲が約7kmである。
競技は5km10kmハーフ等があり、合計で2100名の参加だと言う。こじんまりとしたフレンドリーな大会だ。
ハーフは高滝湖の周りを3周する。

 元々は市原市で「元旦マラソン大会」として開催したのが始まりだそうで、今回は35回目の大会になっているが高滝湖のコースになったのは平成4年からだそうだ。

 私自身はこの大会に出場したのは初めてだったが、この12月に養老渓谷にJOGをしたときに、この高滝湖の横を通ったので場所感はあった。とても景色のいい気持ちのよいコースだ。

 このレースには例年ちはら台走友会からも多くのランナーが参加しており、今回は10kmハーフ12名のメンバーが参加した。
私について言えば最近まったくスピードが出なくなっており、前年走った成田POPでは2時間を越えてしまったので、今回も自信がなかった。
「まあ、2時間を切ればよしとするか

 幸いなことにちはら台走友会にはライバルがいる。私とほとんど同じくらいのタイムで走るKさんという女性でいつもいい勝負をしている。他のメンバーはほとんどが私達よりはるかに速いので、最初から考慮の外なのだが、このKさんとはライバルだ。
よし、今日もKさんとがんばるぞ」気持ちが乗る。

 このところ私の坐骨神経痛が悪化して分が悪かった。しかし今回は年末から年初にかけておゆみ野からちはら台にかけてほぼ毎日12kmのRUNをしていたので、身体が思いのほか動いてくれた。
本当に久しぶりだったがKさんより早く走ることができた。
次は負けないわよ」Kさんの目が光る

 最終結果は1時間48分37秒で、約700名のうち273位なのだから、まあ良しと言うことにしよう。最も2周の終わりごろにこのレースのトップ選手に抜かされてしまったので、トップとはほぼ7kmの差が付いていたことになる。
周回遅れのランナーになってしまった。

 今日(11日)はとても風の強い日だった。しかも時間が経つに従って強風と言ってよいような状態になって、ゴール直前の数百メートルはお辞儀をしながら走ったくらいだ。
うぅーん、きつい。動くのがやっとだ

 ハーフを走った他の走友会のメンバーは1時間30分前後でゴールしている。私も遠い過去にそのくらいのタイムで走っていたが、今はただ楽しむためだけに走っているようなものだ。

高滝湖マラソンの写真を掲載します。
http://picasaweb.google.co.jp/yamazakijirou/21110?authkey=nMqRsajPbq0#

 

 

 

 

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(21.1.10) 中東戦争の終わり   ガザ紛争を見て

画像を最大化 今回のイスラエルとガザ地区を実行支配しているイスラム原理主義組織ハマスの戦闘を見て、この地区では「二度と中東戦争は発生しないな」という観を強くした。
紛争は起こっても、国家間の紛争は起こらず、イスラエルとテロ組織との紛争と言う構図になることが分かった。

 かつてイスラエルアラブの間では4回に渡って国家間で中東戦争を繰り返してきたが、一方の当事者だったエジプトが今回は仲裁に乗り出す等様変わりの様相を見せている。

 一方他のアラブ諸国の動きは、国連の安保理での停戦決議案の採択を求めるだけだこれはあくまでも国内の民衆の不満を和らげるためであり、ハマスを支援してイスラエルとの戦争に乗り出す気持ちはさらさらない。

 すでにアラブは穏健派のサウジアラビア・エジプト強硬派のシリア・イランに分裂しており一枚岩とはとても言えない。強硬派の中でもイランガザ地区から遠く離れているため、とても直接介入は出来ない。
ミサイルを撃ち込むとの脅かしは出来るが、イスラエルのミサイル反撃にあったらとても勝ち目はないだろう。

 現時点でイスラエルと直接交戦する可能性があるのはシリアだけだが、シリア第4次中東戦争イスラエルにこっぴどくやられて、一時ゴラン高原を失っている。
イスラエルと戦っても何も得るところはない。国が滅んでしまう」各国首脳の共通認識だ。

 この結果、イスラエルとの闘いを本気で信じて行なっているのはガザ地区を実効支配しているハマスだけになってしまった。
だからハマスをいくらたたいてもアラブは反撃してこないというイスラエルの読みは完全にあたった。
12月27日からの空爆、1月3日からの地上戦で800人近いガザ地区住民が死亡したが、アラブに出来ることは国連に泣きつくことだけだ。

 現在イスラエルにとっての最大の脅威は主としてエジプト国境の地下トンネルを通って運び込まれているロッケット砲その他の武器である。
武器さえなければハマスはどこにでもいる単なる小うるさい集団に過ぎない。

 ガザ地区でなぜハマスが優勢なのは、豊富な資金で食糧と武器を調達できるからである。ハマスは湾岸諸国やイランから多額の資金援助を受けている。
アラブの正義のために戦っている我々を支援するのは神の意思だ
本当は金を出さないとテロの対象になるので、金持ちはハマスに多額の資金援助をしており、これがガザ地区の住民の生活費と武器の調達に向けられている。

 イスラエルにとってはとても我慢が出来ない状況だ。時間が経つにつれてますますハマスの軍事力は強化されるので、その前にたたいて潰してしまおうとしたのが、今回のガザ紛争の発端だ。

 イスラエルは十分ハマスをたたいた。その間の時間的余裕はアメリカが国連決議の採択を邪魔して作ってくれた。
あとは現在エジプトから出されている調停案の中に、エジプトの国境からの武器持込禁止が入れられ、それが確実に保証されればイスラエルとしては満足だ。

 一方アラブ穏健派としてはハマスの力が弱くなることは大歓迎だ。オイルダラーで世界最高級の生活を享受しているのに、戦争に巻き込まれては元も子もない。

 ハマスとしては踏んだりけったりだが、これ以上イスラエルと地上戦を繰り返して消滅するのは本望でないだろう。
結局両者ともエジプトの和平案を呑んで戦闘は終了しそうになってきた。

 

 

 

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(21.1.9) 私の ウェッジウッド

2118_008 1月5日、あのイギリスの誇るウェッジウッドが倒産した。私などはイギリスと言うとロンドンのシティウェストミンスター寺院より、もっと身近に感じるイギリスがウェッジウッドだ。

 リーマン・ブラザーズが倒産してもなんとも思わなかった私だが、今回のウェッジウッドの倒産はショックだった。
世界の最高級陶磁器として自他共に認めてきたウェッジウッドがなぜ倒産したのだろうか。

 定年退職する前は、よくデパートの陶磁器売り場を見て歩いたものだ。理由はウェッジウッドを一目見たいためだったが、どこのデパートでも最高級品としての取り扱いを受けており、鍵のかかった立派な家具の中にしまわれていた。

 その中でもさらに最高級品になるとカップとソーサーの1客の組み合わせで10万円もするものもあり、ため息が出だ。
この10万円もするカップでコーヒーが飲めたらどんなに幸せだろうか

2118_007  私が清水の舞台を飛び降りる気持ちで購入したのは1セット2万5千ほどのユーランダーと呼ばれているらしい赤色と水色の2セットで、今でもこのカップで飲むコーヒーはなぜか美味しい。
やはり陶磁器はウェッジウッドだ」いつも思っている。

 しかしこうしたブランド名とは裏腹に、ウェッジウッドの経営は近年とても苦しかったらしい。1986年といえば日本のバブル真っ盛りの頃だが、この年にアイルランドのクリスタルメーカー、ウォーターフォード・クリスタル会社と合併している。

 表面的には合併だが、実質は吸収合併されたようだった。この合併で洋食器とクリスタルの両部門で世界のトップメーカーになろうとしたが、この頃から安くそれでいて高級感がある洋食器が続々登場して、ウェッジウッドの経営をじりじりと追い詰めて行った様だ。

 それまでデパート回りをしてもウェッジウッドで1万円以下のコーヒーカップなど見つけるのが難しかったのに、バブルが崩壊したある時期からジャスコで6000円前後の製品が出たのには驚いた。
夢じゃなかろか」飛びついて購入したものだ。

 高級洋食器として差別化をはかり、それゆえ高収益を得ていたのに、他の一般メーカーと競争して値段を下げなくてはならない状況下に置かれたらしい。
私にとっては幸運だったが、ウェッジウッドとしては苦渋の選択だったはずだ。

 しかもウェッジウッドの最高級品を扱ってきたデパートの売上は、日本ではここ12年に渡って低下している。
バブルがはじけ、売れるのは5000円前後の大衆向けになっていたようだ。
デパートの衰退と歩調を合わせるようにウェッジウッドの高級品は売れなくなってきたらしい。

 今回の倒産の理由を新聞では「金融危機をきっかけにした世界的な景気悪化で販売不振に陥ったこと」だと言う。
しかし販売不振はそれ以前から続いていた。金融危機は最後の一押しに過ぎないと言うのが実情だろう。
負債総額は500億円だと言う。

 私はウェッジウッドが心から好きだ。私がもしサウジアラビアあたりの資産家だったら、間違いなくこの250年の歴史ある世界でもまれな美しい陶磁器を生産する会社を購入するだろう。
ヤマザキ・ウェッジウッドなんて名前にしたいが、しかし現実はしがない年金生活者であるのが残念だ。

 

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(21.1.8)「 おゆみ野守り人」が動き出した

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 今、「おゆみ野守り人」が動き出そうとしている。きっかけはおゆみ野地区で傷害事件や公共物の破壊行為が絶えないことに危機感を持ったからだ。

 特に最近頻繁におこる泉谷中学に対するガラスの破壊行為や落書きは目に余るのだが、残念なことに有効な手段がとられず、現在にいたるまで犯人逮捕に結びついていない。

 こうした地区の問題に対しては警察の断固とした取締りや、教育現場における子供達への道徳教育が必要だが、もう一つ家庭と地域での子供達へのかかわりが重要だ。

 かつては家の存在が重く、家長が一族の恥になることは厳しく取り締まっていたが、そうした家制度が崩壊して久しい。またその頃は地域の共同体としての結びつきも強く、村の年長者が年少者を指導していたが、そうした共同体も崩れてしまった。

 今このおゆみ野地区はほとんどがこの地区に越してきた新参者で、隣の人とも面識がないことも多い。互いに他人になってしまったこの街で、再び地域の結びつきを強め、共同で子供達の将来を見守ることが出来ないものかと有志が集まった。
とりあえず集団名を「おゆみ野守り人」(仮称)と名づけている。

 こうした組織はしばしば役所の下部組織として位置づけられることが多いが、今回集まった人々はそうした人々ではなく全く個人の自発的意思で集まっている。
目標は「何とかして子供達が精神的に荒れていくのを防ぎ、この街に住むことが誇りに思える子供を育てる」ことだ。

 とても迂遠な試みで、時間も手間もかかりそうだがこのような試みが次第に輪を広げて、おゆみ野の地に根付いてくれれば半歩でも一歩でも前進したことになる。

 そのための手段として、おゆみ野に住んでいる人が「何が起こっているか。何が問題か」が分かるような情報共有のブログを立ち上げることにした。
ブログ自体は単なる情報共有の手段だが、そこに参加することによって「何が」が分かり、つぎに「どうすればよいか」が分かるようになっていくことを期待している。

 この組織は立ち上げの段階でありまだまだ力はないが、多くの人の参加と協力が得られれば一つの流れになっていくのだと思っている。

 黒部川の源流も最初は北アルプスの深山の岩の一滴から始まっているのだから、最後の大河になるようにここに集まった有志は今立ち上がることにした。
今後多くの方の参加を得ながら、一つの大きな流れにしたいと思っている。

 

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(21.1.7) ロシア・ウクライナのガス紛争   ロシアの恫喝外交は成功するか?

125pxflag_of_ukrainesvg1_2   ロシアウクライナの関係が緊張している。天然ガスの料金改定問題がこじれ、ロシアが一方的にウクライナに対するガスの供給を停止したからだ。
ちょうど太平洋戦争前の日本とアメリカのような関係だが、おかげで市場は「ヨーロッパへの天然ガスが削減されて、原油の需要が増す」と見てこのところ原油価格が上昇に転じた。
すわ、再び石油は買いか」投機筋は騒いでいるが、そうはならないと私は思っている。

 ロシアウクライナの天然ガスの価格交渉はすこぶるスラブ的だ。互いにブラフを言い合ってどこが落としどころか分からないが、それがスラブと言うものだ。

 当初ロシアウクライナに対し08年、1000㎥ 180ドルだった供給価格を09年400ドルに値上げしたいと申し入れをした。2倍以上の法外な価格で、原油価格が下がっている時にありえない価格だが勿論本音ではなく、250ドル程度を落としどころと踏んでいた。

 ところがウクライナは世界の景気低迷で頼みの輸出産業である鉄鋼製品が全く売れなくなり、外国資金もなだれのように引き上げられて金融危機に陥ってしまった。
IMFから170億ドル(約1兆5千億円)の緊急融資を得てかろうじて破算を免れている状況だ。

 その結果08年度のガス代金の支払い15億ドル(約1350億円)が滞おり、遅延損害金を含めると20億ドルの債務不履行になっていた。
大した金額ではないが、それすら支払いができない。

250ドルなんてとんでもない。せいぜい200ドルだ」いつもは犬猿の仲のウクライナのユーシェンコ大統領ティモシェンコ首相が珍しく意気投合してロシアに噛み付いた。
一方ロシアは石油価格の劇的な低下で、国内経済はまっさかさまに落ちている。

金も払わず、値上げにも応じない。ロシアだって懐が厳しいのだ。それにユーシェンコのヤツ、グルジア紛争では敵にまわりやがってプーチンが切れてしまった。

それなら価格は市場価格の450ドルだ。応じなければ1月1日よりガスの供給を止める」ロシアの恫喝外交が始まり、約30%の供給削減を行なった。
実際は年末にウクライナは15億ドルの支払いはしたが、遅延損害金の5億ドルは踏み倒しているので、「支払いはされていない」とロシアは主張している。

 本来ならばこれはロシアとウクライナの二国間のローカルな問題なのだが、ロシアからのパイプラインがウクライナを経由し、特に東欧諸国(ハンガリー、ポーランド、ルーマニア、ブルガリア等)に供給されているので国際問題になってしまった。ロシアからヨーロッパへのガスの約7割がウクライナ経由だ。

 ロシアの言い分は「▲30%はウクライナの分であり、東欧諸国には通常通りのガスが供給されている」と言うのだが、実際は東欧諸国の供給量が激減している。ウクライナが抜け目なく必要なガスを抜き取っているからである。

 実は06年にもロシア・ウクライナ間のガス紛争が起こったのだが、このときもウクライナは天然ガスを抜き取った。
ウクライナとしては「通行料の適正な徴収」のつもりであり、当然の権利だと思っている。
ガスの価格はいくら上げてもいい。その代わり通行料を上げさせてもらう。だから価格は従来どおりだ」ウクライナもしたたかだ。

 ロシアとしては歯軋りする思いだろう。パイプラインを抑えられているため、だるまさんのように手も足も出ない。東欧諸国からは供給元のロシアが攻められる。
不安定な供給しかできないなら、ロシアの天然ガスは使用しない

 結局この問題はどこかで折り合うより仕方がないのだ。価格は200ドルと250ドルのあいだで手打ちがされるだろう。
あまり高ければウクライナは無断抜き取りをして調整するので、価格などほとんど意味をなさない。

 日本の新聞を読んでいると、ロシアが一方的にウクライナをいじめているように見えるがロシアの恫喝外交と言ってもパイプラインを抑えられていてはとても勝ち目がない。
かくしてウクライナのように、したたかに生きるのがスラブ的というのだろう。

 そして今上昇している原油価格もまた30ドルに向かって再び低下するはずだ。

 

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(21.1.6) 四季の道駅伝大会が迫ってきた

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 四季の道駅伝大会が迫ってきた。開催日は2月15日(日)だから、ほぼ1ヶ月しかない。心が急いてきたのは止む終えない。

 この1月11日と、25日には事前の練習会を予定している。最近になって何人かの人から「おゆみ野駅伝大会」のお手伝いをしたいとのメールをいただくようになった。とてもありがたいことだ。

 おゆみ野地区では昨年末から中学校のガラスが割られたり、公園にひどい落書きがされたりして気が重いことが多いのだが、なんとかこの駅伝大会を成功させて、子供達が元気になってくれたらと思っている。
こうした活動を通して地区の結びつきが強くなると、地区を見守るネットワークが自然に出来てきて、子供達が非行に走ることを止めることも期待できる。

 駅伝大会について言えば、現在私はコースの管理交通整理の担当をしているが、マラソンやスポーツの経験者がこうした担当を積極的にしてくれるととてもありがたい。現状は泉谷メッツの父兄の方や、マラソン経験者、それに社会福祉協議会の民生委員の方がエントリーしてくださっている。

 とても感謝しているのだが、出来る限りマラソン経験者が多い方が実態に即した対応が可能なので、そおした方のボランティアのお手伝いが一番ありがたい。
マラソン経験者(市民ランナー)の方で「四季の道駅伝」のボランティアをしていただける方がおられれば、このブログのメール送信機能を使用して連絡していただけないだろうか。

 今私はコース管理係と交通整理係の方が四季の道で立つ場所の地図作りを完成させたいのと、当日のコーン等のディリバリー方法の確定等をしたいと奮闘中だ(基本的には出来上がった)。

 それ以外にも役員相互の連絡を密にするためのメーリングリストの整備や、「おゆみ野四季の道駅伝」(リンクが張っております)のブログに情報をアップデートしようと心がせく。

 2月15日の天候も気になる。当日が暖かな小春日和だったら問題がないが、北風が吹き気温が10度以下の場合は寒さ対策が特に必要だ。
そのような時はヤッケのような防風衣をきて走ってもらいたいのだが、そうした事前説明も必要だ。
おやごさんたちが、うまく寒さ対策をしてくれるだろうか」マラソン経験者だったら常識的にすることでも、初めての人は分からないだろう。

 子供達が怪我なく楽しく駅伝が出来るように、できる限りの対策を取っておこうと思っている。多くの方がかかわっており、それぞれの方ができるだけのことをしないとうまく成功しないから、私は自分の担当部門について全力で対応しよう。


 1月11日の練習会について

・場所  秋の道公園の近くの東西南北ロータリー
・時間  1時から約2時間
・対象  基本は小谷小学校、金沢小学校、おゆみ野南小学校の生徒ですが、有吉小学校、扇田小学校、泉谷小学校の生徒の方が来ていただいても一向に構いません。

 

 

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(21.1.5) 初めてのクルージング

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 人間長く生きていると信じられないような経験が出来る。今回はヨットクルージングの経験をしてしまった。
おゆみ野の森のインストラクター、Sさんはヨットマンだ。一年のうち100日程度、保有しているヨットに日参していると言う。最も海に乗り出すのは10日程度で、後は船べりに付く貝殻を落としたり、キャビンの清掃をしたり、緩んだ紐を結びなおしたり、横になって本を読んでいるのだそうだ。

意外と海に出る時間は少ないのですね」聞いてみた。
ヨットは手入れが大変なのです。スクリューに貝殻が付いただけで速度は落ちるし、潮風でキャビンが傷むし、縄は緩んで周りのヨットとぶつかるし、なにしろ手入れが最も大事なのです。

 それに海に出るのは気象条件が大事で、海が荒れれば出るわけにはいきません。陸上ではたいした風でなくても海上では大荒れです

 このSさんから「正月に友人達とクルージングをするので参加をしませんか」とメールが入った。初めての経験は何事もしてみることにしているので喜んで出かけた。4日のことである。

 今回はSさんのヨットではなく、友人のAさんが保有している約30フィート(10m)の中型のヨットでのクルージングだと言う。ヨットは千葉港の舟溜りに停泊しており、ここから約3時間のクルージングが始まった。
今回の参加人数は8名で、私を除けばみんなベテランだ。

 ヨットではゲストと言えどもただ乗っているわけには行かなくて、「帆を開いたり畳んだりする作業の手伝いや、舟のおもりの役をしなければいけない」と齋藤さんから教えてもらった。

 今回のヨットの経験で実に色々なことが分かった。

 海上はやたらと寒い。私は冬用の装備に雨合羽まで着込んでいたがそれでも震えがきた。おそらく3時間以上は耐えられなかっただろう。

② 初めての人はどうしても酔ってしまう。私も途中から非常に苦しんだが、他の人は平気だった。これはどうもヨットの動きを事前に読めるかどうかにかかっているようで、私のようにヨットの動きが読めず、自動車の急発進、急停車のように頻繁に身体を動かすと三半規管がおかしくなるらしい

 ヨットにはやたらとロープがあって、これを操作して帆の動きをコントロールしている。またロープの結び方も色々あってこの辺りをマスターしないとヨットマンにはなれない。

 舳先のほうにいると、海水をかなりかぶってしまうが大事な役目がある。Sさんは舳先に立って水先案内人のように「3時の方向から大型船接近」などと舵を取る人に大声で伝えていた。ヨットではこの舳先にいる人と舵を取る人が最も大事で、後は重石の役目をすればいいらしい

 ヨットマンは年齢層が高い。これは丁度登山と同じで若者の参入が非常にまれなためだそうだ。クルーザーは今から20年ほど前のバブルの時期に盛んに建造されたが、それ以降は購入できる人が少なくなり、その当時の人が自然年齢を重ねているためだと言う。

 こうして私の始めてのクルージングが終わった。港に帰ってからみんなで持ち寄った食材で鍋をつついたが、私は全く食欲がわかなかった。
正直言って寒さと舟酔いに悩まされたクルージングだったが、なにしろ得がたい経験をさせてくれたSさんには心から感謝をしよう。

クルージングの写真を掲載します。
http://picasaweb.google.co.jp/yamazakijirou/2114?authkey=U-9HQgS6EOQ#

 

 

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(21.1.4) 人口減少下の日本の将来

Sustainability1population1  
(国連人口基金 世界人口推移グラフ

 最近出された厚生労働省の「人口動態統計の年間推計」によると08年度中に日本の人口は約5万1千人減少し、これは過去最大の自然減だと言う。
すでに日本の人口は21世紀に入りほぼ12,700万人で停滞していたが、ここに来て本格的な減少が始まったことになる。

 この人口減少に対して世の中は悲観論一色になっている。65歳以上の高齢者が現在は4.5人に一人だが、今世紀後半には2.5人に一人になって「少ない生産年齢人口でどうやって医療・福祉の増大に対応できるのだろうか」と厚生労働省は大騒ぎだ。

 実際人口減少のスピードは今後とも速まることは確実で、その結果高齢者の割合が増えるのもそのとおりだが、しかしだからと言って日本の将来が暗黒と言う訳ではない。

 物事には必ず2面性があって、ある事象が発生したときに全てが悪かったり、良かったりすることはない。コインには両面がある。
人口が減少すると良いことはいくらでもある。

① 新規に住宅を取得する必要が少なくなる。

 通常子供が一人か二人なので、子供は親の住宅を引継ぐことが可能になる。このため住宅を購入するための資金を生活費に当てられる。

 これは大きい。私は自分の住宅確保のために会社から借金をして、それを毎月15万~20万約20年間にわたり返済してきた。その費用を生活費に当てられたらどんなに生活に余裕があったかとしみじみ思う。

② 大学・大学院等への入学がたやすくなる。

 すでに大学は数値的には全員入学が可能で、今後は大学側が学生を集めなければ倒産してしまう。いままで好き勝手に上げてきた授業料は傾向的に低下するし、大学は始めて学生にまじめに授業をするようになる(実際は奨学金の拡充と言う形で、すでに授業料の低下が始まっている)。

③ GDPを増加させる必要がなくなる。

 現在はGDPが増加しないと社会が崩壊するような騒ぎをしている。たとえば中国は「新規に1000万人分の雇用を創出するために年8%の経済成長が必要」と言っている。
これは逆も成り立って「新規に○○人退職するために、年○○%経済縮小が必要」と言うことになる。

 GDP信仰は人口増加社会で成り立つ神話に過ぎない。

 実際は老人人口が増えると衣食住にかける費用が少なくても生きていけるので、GDPが減少しても苦にならない。

④ 道路や公共施設を作る必要がなくなる。

 道路が必要なのは人口が増加し、かつ自動車が増加するとの予測の元に作るのだが、実際は交通量は都市の一部を除いて減少する。従って道路は自民党道路族の利権のためにのみ必要ということになる。

 発電所、通信網、上下水道、飛行場、新幹線等のインフラもこれ以上拡充する必要はなくなり、メンテナンスだけで済む。
古代ローマの遺産で生活した中世のようなものだ。

⑤ 自然環境が改善される。

 工場や家庭からの汚染物質の排出が少なくなり、河川が浄化される。また農村部や山村部は人が大幅に減少するので自然がそのまま残される。二酸化炭素排出問題も自然に解決する。

⑥ 世界に先駆けて高齢化社会のモデルが作れる。

 現在人口が減少に転じた国は日本のほか主としてロシアを中心とした旧社会主義国だが、いづれ全ての国で人口は減少に転じる
今世紀は資源や食糧や環境がネックとなり、人口減少の世紀となる。その時に人口減少下の日本モデルを世界に提案することが出来る。

 これだけ人口が少なくなると好ましいことがあるのだから、医療・年金で灰色の未来を描くのは間違いで、ばら色ではないがせいぜい中性色というのが妥当な線だ。   

 

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(21.1.3) 09年はどのような年になるか

Images1  元日の毎日新聞に「経済観測子が占う09年」と言う特集が乗っている。ここには毎日新聞社の「経済観測者」3名の予想が掲載されている。興味深く読んでみたが私の予測とはだいぶ違うことに気づいた。
一番大きな違いは今回の金融危機が半年程度で収束すると楽観的に見ていることで、私の「09年はジャブジャブの大雨」との予想とは大きく異なる。

 そこで私も毎日新聞経済部の向こうを張って予測をしてみることにした。

① 麻生政権は9月の任期一杯まで解散しない。

 今解散すれば小沢民主党が3分の2の多数を占める。従って麻生政権としては絶対に解散できない。9月の総選挙後は一旦小沢政権が出来るがすぐに行き詰まり、政界再編が進む。

② アメリカのビッグスリーは行き詰まり連邦破産法11条の申請をする。

 アメリカ政府の金融支援によってもビッグスリーの経営は安定しない。結局破産法11条を申請し、社債、株式、労働者の賃金等の切捨てを行なった後に再生を図ることになる。クライスラーは実質的に解体され、ビック2となる。

③ 世界のGDPは▲3%~▲5%となり、世界的なデフレが進む。

 先進国経済は▲5%程度の大幅な落ち込みとなる。新興国についてもプラス成長は難しい。中国の成長は0%~2%の間。

④ 原油価格は30ドル前後。穀物価格もバブル発生前の価格に戻る

 原油に対する需要はGDPの落ち込みと同程度落ちる。一部に言われているイスラエルとアラブの全面戦争は起こらない。従って原油の価格が上昇する要因はない。原油価格で経済運営をしてきたオペックおよびロシアの経済は低迷する。
また穀物価格も投機資金が剥げ落ちるのでバブル発生前の水準(現在の半値程度)に戻る。

⑤ 円高は70円程度まで進む。

 オバマ政権の大量のドル供給によってドルは常にドル安圧力にさらされる。資金は相対的にまともな経済運営を行なっている日本に集中して70円程度まで円高は進む。多くの輸出産業は国内では成り立たなくなるため国外での生産に比重を移す。輸入産業は大幅な利益が出る。

⑥ 市場万能主義に歯止めがかかる。

 オバマ政権もサルコジのEUも自由すぎる市場に歯止めをかける。特に投資銀行ヘッジファンドレバレッジを現行の原則無制限(実際は30倍程度)を商業銀行並みの11倍に抑える。
これにより市場のかく乱要因は大幅に低下する。

⑦ 不動産価格は引き続き低下する。

 アメリカとイギリスの不動産価格はもう一段の大幅な低下が見込まれる。従ってサブプライムローンを組み込んだ証券化商品の含み損は拡大し、各国の大手商業銀行にも甚大な影響を与える。
日本の金融機関でも証券のウェイトの大きな金融機関の経営が苦境に落ちいる。

⑧ 韓国は実質破算、北朝鮮は実質張成沢政権になる。

 韓国の経済は完全に行き詰り、日本と中国の通貨スワップ協定によってかろうじて命脈を保つことになる。北朝鮮の金正日総書記は死亡するか、死亡しないまでも完全に判断能力を失う。結果として張成沢氏が実権を握る。

⑨ 株価は09年中は低迷する。

 現在の株価はアメリカの株価の動向によって全て決まっている。09年度にアメリカ経済は立ち直ることはないので傾向的に株価は低下する。それにつられて各国の株価も低迷し、日本の株価も上がらない。

⑩ 地球環境問題は主要課題から外れる。

 経済が低迷し、実質的に二酸化炭素等の排出量が減少する。地球環境は自然に良い方向に向かう。各国は自国の経済振興に全力を注ぎ、地球環境問題は棚上げされる。

  

 

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(21.1.2) 千葉南警察は市民の期待に答えられるだろうか

 泉谷中学に対する度重なる破壊行動には我慢の限界を越えている。
12月30日に中学校舎の窓ガラス99枚と、近くのドラッグストアのガラスが投石によって割られた。

 泉谷中学ではそれ以前にも校舎の壁一面にスプレーで落書きされており、また昨年6月には今回と同様のガラスの破壊が行なわれている。
ほとんど意図的としか思われない破壊活動が執拗に繰り返されている

 30日の事件はNHKの全国放送でも放映された。たまたまこの日はちはら台走友会お礼参りRUNに参加していたが、メンバーで高校教諭のSさんが「泉谷中学と言えば、あの評判のいい中学なのになぜだろう」と述懐していたのが印象的だ。

 実際泉谷中学は数年前の荒れた中学から完全に立ち直り、ソニーの子供教育プログラム最優秀校に選ばれる等、教職員や地区の親御さんが一体となって取り組んできた学校だ。

 それだけに父兄や生徒に与えた衝撃は計り知れない。学校ではこの正月休みの間は交代で学校に泊り込みをして再発防止を防ごうとしている。
それにしても今回のガラス破壊行動には通常の対処ではどうにもならない凶悪性を感ずる。

 すでに大規模なガラスの破壊が2回におよび、その間にこれも信じられないようなひどい落書きが行なわれた。落書きの時は事前に監視カメラを破壊する等用意周到性が見られ、泉谷中学をターゲットにした攻撃は今後も継続して行なわれると想定しなければならない。

 しかし残念なことに犯人は逮捕されることなく野放しの状態になっている。どんな破壊行為がおこなわれてもそれに対する防止が出来ない。
私の読者の一人は「警察は犯人を知っていながら、わざと逮捕しないのだ。裏で何かある」という。
そこまでは言わないものの「これだけ証拠があるのだから、犯人が逮捕されてもよさそうなものに」と言うのが街で情報交換したときの一般的な反応だ。

 私もなぜ犯人が逮捕されないか不思議に思っている人の一人だが、私の経験でも千葉南警察は学生の犯罪について積極的に関与したがらない印象を得た。

 すでに2年前から街路灯の破壊やプランターの破壊、および雑誌に火をつけて遊ぶ火遊びがたえなかったため、クリーンクラブI さん千葉南警察に相談に行った(千葉南警察への相談 19.3.20リンクが張ってあります)。

 その時窓口の担当者から言われた言葉が忘れられない。
山崎さん、こうした問題は基本的には教育の問題で学校が対処してくれなければどうにもなりません。
それと破壊行動については所有者が被害届を出さなければ警察は動けません。
また地区の防犯活動の要望は自治会を通して出してください

 どちらも正論だが、目先で破壊行動が発生しているときに教育問題と言う時間がかかる対処では対応できない。刃物で切りつけられているときに相手に教育談義をするようなもので、殺されてしまうのがおちだ。

 また緑土木事務所に一つ一つ被害届が出ているか確認して、出してなければ「出すべきだ」と私がいつも言わなければならないのはきつい。毎日緑土木事務所を見張っているようなものだ。
それに自治会と言ってもおゆみ野の組織率は約40%で、しかも四季の道全てにかかわる自治会と交渉するような権限も能力もない。

結局警察はやる気がないからわざと無理な条件を言っているだけかI さんと帰りながらため息をついた。

 正直言って現在千葉南警察に対する不信感は強い。「市民やまじめな学生を守ろうとしないで、犯罪者を放置しているのではないか」そうおゆみ野市民は思っている。
そおでないことを望むが、犯人逮捕まで千葉南警察に対する不信感は拭えないであろう。

 

 

 

 

 

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(21.1.1) ちはら台走友会のお礼参りRUN

 あけましておめでとうございます。今年も本ブログをよろしくお願いいたします。

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 昨年(30日)、恒例のちはら台走友会のお礼参りRUNに参加した。全員で4名の参加だが、走友会で一番信仰心の厚いMさんが企画したRUNで、ちはら台おゆみ野、それに平山の神社仏閣にお礼をこめて回る企画だ。

 今回は15箇所神社仏閣にお参りをした。走行距離は約25km程度だが、途中でゴミの清掃をしながら走ることにしたので、合計で3時間半程度かかった。
単に走って御礼をするだけでは申し訳ない。清掃をして掃き清めよう」Mさんらしい提案だ。

 ちはら台あずさの道を出発する。ゴミバサミとゴミ袋を持ってのRUNで、ゴミを見つけると拾っていくので決して速いRUNにはならない。

 最初は村田川の脇にある川焼神社からだ。ここは今回RUNに参加したSさんがNPO法人の一員として管理している場所だ。蛍を育てたり周りの竹やぶの伐採や杉林の間伐まで実施しているのだとSさんから説明を受けた。

 ちはら台からおゆみ野方面に向かう途中に金城寺がある。金城寺の住職さんは刈田子の住民が檀家になっており、前に地鎮祭でお目にかかったことがある。ここでは水行の行事がされるらしく、水樽の用意をしていた。

 おゆみ野に入り有吉にある泉蔵寺から日枝神社に向かった。このあたりは私がもっともよく知悉している場所だ。泉蔵寺には鐘つき堂があり、除夜の鐘をつく場所として知られている。
子供が鐘をついていたので私もまねをしてついてみたが、その音の大きさにビックリしてしまった。
確かにこれなら近在に時を告げる役目を果たすはずだ。

 日枝神社には年に何回も行っているのでなじみの場所だ。古木が鬱蒼としているのがいい。樹齢350年の大木がご神木になっている。
私はこの神社がとても好きなのだが、最近この神社周辺で火遊びをする子供達がいる。
再建された神社が火事にあったらと思うと気が気でない。

 おゆみ野から平山に行くと東光院平山薬師がある。鎌取駅から平山町方面に約3km程度行った場所にあり、近在の神社仏閣の中では年始の人出が最も多い場所だ。正月の準備も早々にしており、境内に張られた幕が美しい。
願い事がかなう寺として知られており「平山のお願い薬師さま」と近在の人は呼んでいる。五色の布にお願い事を書いて縄に結びつけると願いが適うそうだ。

 平山からちはら台に向かってひた走りに走ると京成ちはら台駅の近くに大宮神社がある。ここから富士山が見えるのだがこの日はあいにくと霞がかかってみることが出来なかった。
大宮神社は日本全国の著名な神社が脇に祭られており、とてもユニークな神社だ。
走友会の2名のランナーがここで待ち合わせをしていたので、総勢6名でおまいりをした。

 こうしてちはら台走友会お礼参りRUNは終わった。途中で清掃も十分したし、20年度怪我もせずRUNが出来たお礼もした。なにか最後の大宮神社でとてもすがすがしい気持ちになったものだ。

 お礼参りRUNの写真を掲載します。
http://picasaweb.google.co.jp/yamazakijirou/201230?authkey=Q1bf6wr0Ppk#

 

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