« (21.1.8)「 おゆみ野守り人」が動き出した | トップページ | (21.1.10) 中東戦争の終わり   ガザ紛争を見て »

(21.1.9) 私の ウェッジウッド

2118_008 1月5日、あのイギリスの誇るウェッジウッドが倒産した。私などはイギリスと言うとロンドンのシティウェストミンスター寺院より、もっと身近に感じるイギリスがウェッジウッドだ。

 リーマン・ブラザーズが倒産してもなんとも思わなかった私だが、今回のウェッジウッドの倒産はショックだった。
世界の最高級陶磁器として自他共に認めてきたウェッジウッドがなぜ倒産したのだろうか。

 定年退職する前は、よくデパートの陶磁器売り場を見て歩いたものだ。理由はウェッジウッドを一目見たいためだったが、どこのデパートでも最高級品としての取り扱いを受けており、鍵のかかった立派な家具の中にしまわれていた。

 その中でもさらに最高級品になるとカップとソーサーの1客の組み合わせで10万円もするものもあり、ため息が出だ。
この10万円もするカップでコーヒーが飲めたらどんなに幸せだろうか

2118_007  私が清水の舞台を飛び降りる気持ちで購入したのは1セット2万5千ほどのユーランダーと呼ばれているらしい赤色と水色の2セットで、今でもこのカップで飲むコーヒーはなぜか美味しい。
やはり陶磁器はウェッジウッドだ」いつも思っている。

 しかしこうしたブランド名とは裏腹に、ウェッジウッドの経営は近年とても苦しかったらしい。1986年といえば日本のバブル真っ盛りの頃だが、この年にアイルランドのクリスタルメーカー、ウォーターフォード・クリスタル会社と合併している。

 表面的には合併だが、実質は吸収合併されたようだった。この合併で洋食器とクリスタルの両部門で世界のトップメーカーになろうとしたが、この頃から安くそれでいて高級感がある洋食器が続々登場して、ウェッジウッドの経営をじりじりと追い詰めて行った様だ。

 それまでデパート回りをしてもウェッジウッドで1万円以下のコーヒーカップなど見つけるのが難しかったのに、バブルが崩壊したある時期からジャスコで6000円前後の製品が出たのには驚いた。
夢じゃなかろか」飛びついて購入したものだ。

 高級洋食器として差別化をはかり、それゆえ高収益を得ていたのに、他の一般メーカーと競争して値段を下げなくてはならない状況下に置かれたらしい。
私にとっては幸運だったが、ウェッジウッドとしては苦渋の選択だったはずだ。

 しかもウェッジウッドの最高級品を扱ってきたデパートの売上は、日本ではここ12年に渡って低下している。
バブルがはじけ、売れるのは5000円前後の大衆向けになっていたようだ。
デパートの衰退と歩調を合わせるようにウェッジウッドの高級品は売れなくなってきたらしい。

 今回の倒産の理由を新聞では「金融危機をきっかけにした世界的な景気悪化で販売不振に陥ったこと」だと言う。
しかし販売不振はそれ以前から続いていた。金融危機は最後の一押しに過ぎないと言うのが実情だろう。
負債総額は500億円だと言う。

 私はウェッジウッドが心から好きだ。私がもしサウジアラビアあたりの資産家だったら、間違いなくこの250年の歴史ある世界でもまれな美しい陶磁器を生産する会社を購入するだろう。
ヤマザキ・ウェッジウッドなんて名前にしたいが、しかし現実はしがない年金生活者であるのが残念だ。

 

|

« (21.1.8)「 おゆみ野守り人」が動き出した | トップページ | (21.1.10) 中東戦争の終わり   ガザ紛争を見て »

評論」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« (21.1.8)「 おゆみ野守り人」が動き出した | トップページ | (21.1.10) 中東戦争の終わり   ガザ紛争を見て »