(21.1.14) 男気の大将の悩み
男気の大将が悩んでいる。男気の大将はこのおゆみ野地区で理髪店を営んでいる40歳台のスポーツマンで、毎朝四季の道をJOGで一周している。
雨が降ろうが雪になろうが、何があってもJOGを欠かしたことがない。昨年は大雨で視界がほとんどなくなっている四季の道を一人で走っていた。
おかげで私とはほぼ毎日顔を合わせる仲になった。男気の大将はこの地区に早くから根を下ろしており、またお客との会話等からこの地区の情勢に非常に詳しい。
この男気の大将が悩んでいることに、A中のある生徒が時の経過とともに精神が荒れてきたことがある。
「山崎さん、これはダメだ。だんだんひどくなる。前はタバコをすっていたのを注意したら止めていたのに、最近はふてくされて言うことを聞かない。ズボンもお尻丸出しの状態までさげて歩いている」
男気の大将はこの中学生がタバコを吸っているのを見るたびに注意してきた。私の場合は相手が強そうだと見てみぬふりをするのだが、男気の大将は絶対にそうしたことをしない。
中学生がタバコを四季の道に無造作に捨てたりすると「拾え」と厳しく言う。前回はこの中学生が居直ってしまい反抗しそうになったので、身体を押さえて中学校の担当者に引き渡したそうだ。
「学校でうまく対処してくれるといいんだが、どうもそうはならないだろうな。私は見れば必ず注意するが学校ではもてあましてるんじゃないかな」
私は男気の大将が心配になった。
「危なくないですか。中学生が本気になって反抗したらたらどうします」
「優しさと気合だ。優しい気持ちで接して、気合で負けなければ中学生に負けることはない」
男気の大将である。
「しかし、山崎さん。本当のことを言うとかわいそうでね。中学生ぐらいでもう世間から無視されて、本人は気持ちがすさんでいく。本当は何とかしてやりたいのだが、会うたびに心の荒れがひどくなり、もうどうしようもない状態だ」
男気の大将が定点観測のように見てきた中学生が、ほぼ一線を越えつつあるのだそうだ。例年卒業が近づいてくるとこうした児童が出てくる。
私は小学校で子供達にパソコンを教えているが、小学生の段階でもすでに授業についていけず、授業中ふてくされている子供がいる。
せめて小学校や中学校程度までは、最低限授業についていけて、学校がいやにならない生徒にしてあげたいものだ。
心の荒れは学業についていけないことから始まることが多い。
明日からは小学校でボランティアの特別授業を始めることになった。国語や算数の授業についていけない児童をマンツーマンで教えるボランティアだ。
私は男気の大将のように直接中学生をしかるようなことはできないので、せめてこうしたことで子供の心が荒れないようにしてあげよう。
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コメント
激励有難うございます。叱る事に心折れたわけではありません。引き続き目を光らせ頑張ります。時間はかかるかもしれませんが、いつの日か心が伝わる事を信じます・・・・。
投稿: zion | 2009年1月19日 (月) 08時23分
男気の大将さん、諦めないでください。厳しくも、優しく見守る人がいる。中学生くんはいつかその大切さに気付く時がくる。今は通じなくても、我々は伝え続けねばならない。おゆみ野に住む知人のY氏も頑張っている。
地面に座り込み袋菓子を回し食いしていた中学生(以前から問題を多く起こしていた)グループを近くの店に連れて行き、牛丼を私費で御馳走し反省を促した。残念ながら、そのグループは改心するに至っていない。
それでも、Y氏は身だしなみから行動まで問題と感じる少年たちへの注意を続けている。蹴飛ばされても止めない。男気の大将さん、山崎さん、Y氏などなど頑張っているおやじがおゆみ野にいる。私も伝え続けよう。
今が全てじゃない。世界は広い。自分を磨く努力を怠るな。男気の大将さんが心配する中学生くん、タバコはすぐ止めないかもしれない。
ゴミ拾い、草刈りなど何か一緒に汗を掻く時間を持てないだろうか。君の力は必要なんだ。伝え続けてほしい。頑張れ!男気の大将さん!!
投稿: Aの父親 | 2009年1月17日 (土) 09時26分