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(20.11.21) 中国経済は闇の中  

Images1_2 中国経済ほど分かりづらい経済はない。そもそも社会主義資本主義の融合経済なんてどこにも事例がないし、中国の発表する経済指標中国的歪曲があるので、指標を見ても何が何だか分からない。

 たとえばGDPは世界各国の経済状態を比較するのに最も適した指標なのだが、中国の計測方法が資本主義国一般が採用しているSNA(国民統計計算)でなく、社会主義経済特有のMPS(物的生産システム)の改良型なので、いわば資本主義と社会主義のハーフのような計測方法なのだ。

 社会主義経済のMPSでは元々サービス業はGDPの対象にされなかった。現在は徐々にサービス業も計測されているが、具体的な内容は分からない。
そのためどのようなハーフかがさっぱり分からずブラックボックスなっている。
知っているのは中国の統計担当者だけで、それ以外は信ずるより他に手はない状況だ。
しかたない、中国が10%の成長だと言っているのだから、そうなのだろう

 中国が発表するマクロ数字はいづれも華々しいものである。上記のGDPは毎年10%程度の成長だし、外貨準備は200兆円で世界一だし、アメリカ国債の残高も9月末には59兆円と、日本の57兆円を追い越してしまった。
そして何よりG20前に57兆円にものぼる経済対策を打ち出して、麻生首相が華々しく打ち出した、日本の27兆円の経済対策を色あせたものにしてしまった。

 これを聞いた世界銀行ゼーリック総裁などはすっかり舞い上がってしまい「中国の経済対策は賢明で、金融危機に対応する能力が世界で最も高い」と絶賛したほどだ。

 しかし、一方で中国の各機関が発表するミクロの数字はどう見てもマクロの数字と整合性がない惨憺たるものだ
明確に誰にでも分かる株式市場の相場はピーク時対比深センで4分の1、相対的にマシな香港で2分の1程度であり傾向的にはますます悪化している。

 また不動産市況については中国指数研究院が「1月~9月までの全国主要都市の不動産取引数は対前年比46%減」だと発表した。
不動産取引は半減しているわけだ。

 さらに中国銀行国際金融研究所が国内不動産の価格見通しを「今後2年間は毎年10%~30%下落する」と発表した。10%は政府に媚びた数字、30%が本気である。

 現在最も不動産価格の低下が著しいのは鄧小平が絶賛したあの深セン地区で、当地の不動産研究センターが「10月の不動産価格が対前年比28%低下しており、1月~9月までの不動産の売買成約件数が対前年比68%減少した」と発表した。
深セン地区の不動産の暴落は北京地区、上海地区に波及しており、他地区でも下期には10%~20%低下が確実視されている。

 問題なのは中国の国民が住宅を手当てした方法がアメリカのサブプライムローンを組んで住宅を購入したアメリカ人と酷似していることだ。
ローンで買ってしまえ。すぐに住宅価格は倍増するんだから、売れば半分は儲かる。借金がなんだ
いまこうした不動産融資の焦げ付きが激増しており、中国の金融機関は不良債権問題で頭がいっぱいだ。

 また中国の中小企業の対GDP割合は60%相当と言われているが、倒産件数が極度に増えており、中国政府発表では1月~6月までの間に玩具メーカー67000社が倒産したと言う。これは全玩具メーカーの半分に当たり、合俊集団という玩具メーカーが倒産して6500人の従業員が職を失った時は、テレビで大々的に放映されていたので見た方もあるのではなかろうか。

 あわてた中国政府は各金融機関に対し中小企業向け融資の拡大を呼びかけたが、不動産融資で痛手をこうむっている金融機関は馬耳東風だ。
政府の保証のある、鉄道、電力供給網、空港整備に資金を出しましょう」日本のバブル崩壊後の金融機関と同じだ。

 これがミクロの実態なのだから、世界銀行ゼーリック総裁がそのことを知ったら腰を抜かしてしまいそうだ。

 中国は本当に不思議な国だ。
マクロとミクロの数字が全く反対の方向を向いている
。どちらが真実かは来年あたりはっきりするのではなかろうか。

 

 

 

 

 

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