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(20.11.1) アメリカ大統領選挙の行方 日高義樹氏はなぜマケインが勝つというのだろうか

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  アメリカの大統領選挙11月4日の投票日まで数日にせまって来た。この段階での世論調査の結果は圧倒的にオバマ氏が優位で、支持率で10%程度の優位を保っている。

 アメリカの選挙分析機関クック・ポリティカル・レポートによるとオバマ陣営は、28日現在で基礎票とあわせると選挙人は過半数の270人をはるかに越え、286人の選挙人を確保したと言う。
もう選挙は決まったようなものじゃないか」私などはオバマ氏が優位だと素直に思っているのだが、信じられないことにアメリカ分析の第一人者、ハドソン研究所主席研究員の日高義樹氏は、マケインが勝つという。

 私は日高義樹氏のファンで日高氏の「ワシントン・レポート」(東京12チャネル)はほとんど見ているし、日高氏が書いた評論は余すことなくチェックしている。その日高氏の言葉だけに気になるのだ。

 日高氏Voice11月号に「強さを捨てたアメリカ人」と言う論文を寄稿し、その中で次のように述べている。
アメリカのマスコミは大統領選挙についてまだ予想を差し控えているが、私はビックリするような大差でジョン・マケインが勝つだろうと見ている

 日高氏がマケインが勝つ理由として以下の3点をあげている。
① アメリカ最大の宗教勢力バブチスト派グループがマケインを応援している。
 カソリックで中流の労働者が従来はヒラリー・クリントンを支持してきたが、今回はマケインについた。
 白人の女性グループがサラ・ペイリン副大統領候補に期待をかけている。

こうして大きな勢力が3つもマケイン陣営についた結果、・・・・・大統領選挙の帰趨を決める8つの州で、・・・・・勝つ態勢を整えた」という。

 また日高氏は従来からアメリカ選挙制度の特殊性について述べており「中西部の保守的な州の選挙人の数が、都市部の進歩的な州の選挙人より手厚く配置されていること」および「大統領選挙の投票率は50%前後と高くなく、組織票に有利なこと」をあげている。

 つまりいくら世論調査でオバマ氏が優位であっても、実際に選挙に行くのは熱心な共和党の宗教団体だからマケイン氏が勝つ、と言うわけだ。

うぅーん、本当だろうか」唸ってしまった。私はどう見てもオバマ氏が勝つと思っているのだが、これはどうやら投票率に左右されると言うことのようだ。
従来のように有権者の50%程度の投票率では、2000年の選挙でブッシュゴアを破ったように、マケイン氏が勝つこともあるが、一方投票率が上がればオバマ氏が勝つということではなかろうか。

 今回の投票率はオバマ陣営の懸命な勧誘策が功を奏して、かなり上がるのではないかと私は見ている。
もし有権者の55%以上の投票率になれば間違いなくオバマ氏の勝利、50%以下ではマケイン氏の勝利、50~55%の間ではどちらかと言うとオバマ氏が有利になるのではなかろうかというのが私の予想だ。

(注) アメリカでは住民登録制度がないため、一般選挙をするためには有権者登録をしなければならない。したがって両陣営は盛んに有権者登録をするように訴えている。

 最近の選挙では登録者の65%前後が投票しているが、有権者に対する比率では50%前後になっている。

 

 

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コメント

日高義樹ワシントン・レポートは、時々見ています。特に年頭のキッシンジャーとの対談は、未来予想に欠かせません。
10月初旬?TV、マケイン有利という予測を聞いたとき、私も意外に思いました。
ぺイリン人気は色褪せてきても、世論調査10%ぐらいの差はブラッドリー効果を考えれば、組織票で有利なマケインの勝利と見ているのかなあ?と推察。
一方、日高氏は共和党のブレーンや論客に偏ってインタビューしているので、どうかなあー?とも思う。
やはり、投票率次第ですね?。
議員選も民主優勢らしいし、オバマ政権誕生となった方が、内政重視の変革で、米国経済は蘇生できるかもしれない?。
家族登山の写真 後日談
うさ吉のパソコンで、ブログを見ていたら、ある奥さんが
覗き込んで「あら!、美男子ね!!」。エッ?エッ?と私。
お子さんを見て「かわいいわ!、今、スマートよね?」
苅田郷へ行ったことがあるらしく、若奥さんを知っていました。評判のいい写真なのに削除とはもったいない。

(山崎) 伝統的に共和党は日本びいき、民主党は中国びいきなので、日高氏の知人も共和党に偏っているのだと思います。またその関係で「何とか共和党が勝ってほしい」という気持ちが根底にあって、バイアスがかかっている面が有りそうですが、「本当にそうか」は選挙結果を見ると分かります。
なお、家族写真は私も好きなのですが、娘のクレームには勝てないので削除しています。

投稿: G爺 | 2008年11月 1日 (土) 21時32分

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