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(20.10.6) 「警察は断固逮捕に踏み切った」の記事に対するA君のお父さんからの回答

2093_022 「6月14日 高校生に対する恐喝暴行事件」の被害に会われたA君のお父さんからメールをいただいた。

 私は警察は断固逮捕に踏み切った」(
リンクが張ってあります)という記事で、今まで警察は器物が損壊されても厳しい対応をとってこなかったが、「さすがに人にまで被害が及べば千葉南警察署としても放置するわけにはいかなくなったのだろう、たとえ相手が中学生であっても悪質な場合は逮捕に踏み切るようになった」と記載した。

 私の感度としては「ようやく警察も動いてくれたか、やれやれだ」という認識だったが、実際に被害に会われた息子さんを持つA君のお父さんの感度はそれよりももっと深く、厳しく受け止めておられる。

 お父さんのメールを読んで、やはりこうしたことは当事者でないと分からない心の苦しみや、憤りがあることがよく分かった。
A君のお父さんのメールを全文掲載するので、みなさんにも読んでいただきたい。

山崎様、貴兄のブログ10月2日付「警察は断固逮捕に踏み切った」を拝読して、感じたことをお伝えします。

 6月14日息子が被害に遭った事件以来、毎月中高校生の少年犯罪による逮捕者がこの地域で出ています。
これは非常事態です。この様な少年たちを黙認してきた、私たち大人の責任は甚大です。

 社会のルールを犯し、他人に迷惑をかけることに罪の意識を持たない子どもや親がいます。暴行、窃盗をスリリングなゲームと感じ、愚行に快感を感じる子どもがいます。我が子の犯した罪に気付かない親がいます。逮捕されてもその事実を受け入れない親がいます。
特に父親が無責任なケースが散見されます。息子の加害者家族の中で、被害者である私たちの前に一度も姿を見せなかった父親がいます。謝罪を奥さんや弁護士に任せた父親がいます。私は絶対に許しません。

 このような子どもたちのグループが、おゆみ野を中心とした周辺地域にたくさんあります。グループ同士の接触も当然あります。今回逮捕に至った事件は、極一部です。私は息子の事件の経過の中で出会った人々に問い掛けてきました。警察官、学校や青少年補導センターの先生、加害者の弁護士たち、家庭裁判所の調査官、知人たち、そして私自身に。

子どもたちの悪い情報、少年犯罪であっても個人情報はいらない。事件の事実を共有し、悪いことは悪いと子どもたちに、地域社会に警告を早く発信する仕組みを持とう」
何か少しでも変わってくれることを祈ります。でも、既存の組織、方法ではきっと動き辛いのでしょう。一つの方法として、このブログに期待しています。

 少年審判では少年院送致が言い渡されることは少ないようです。保護観察として家庭に戻り、地域の保護観察員の指導のもと原則として20歳の誕生日を迎える日まで更生に努めます。少年院から戻ってきた子どもたちも同じです。緑区にも数人の保護観察官がいらっしゃると聞きました。
多くの人はその存在すら知ることは稀でしょう。
 
 結局は家庭が、地域が子どもの心に善悪を判断する価値観を育んで行くべきです。個人の自由や権利ばかりの主張を認めるばかりではダメです。
時には子どもとの戦いです。子どもも成長するにつれ、自分の意見を持ち、親に反発します。でも、合理的でなくてもダメはダメと言い切るのです。
社会に出れば理不尽なことはたくさんあります。それもまた受け止めて生きて行く力を育まねばならないのです。
 
 家庭裁判所には調査官がいます。警察と検察が立件した少年犯罪が家裁に送致されると、審判の日まで調査官が少年やその家族、申請があれば私のような被害者の家族とも会い、事件の詳細を調べ裁判官が審判を決するための情報を収集します。審判保留と言う決定もあります。

 その場合、試験観察となり時間を掛けて、処分を見極めます。そうなると調査官の仕事は膨らみます。詳しい数字は忘れましたが、千葉県を担当している調査官の人数は驚くほど少ないのです。少年審判ばかりでなく、離婚などの調停も仕事なのです。私がお会いした調査官も大変忙しくお仕事をしていました。

 物腰の穏やかな方で、少年犯罪を小さな芽の段階で是正したい。予算が削減され活動も厳しいが、予防措置に力を入れたいと静かに、でも思いを込めて話してくれました。息子の事件と向き合うほど、虚しくなることが多かったのですが、調査官との対話に安堵し、少し希望を持つ事ができました。

 知らない所で、いろいろな方々が少年犯罪と向き合っていることも事実です。でも、それが連携することはないようです。ここにも問題があります。一人一人は精一杯取り組んでいます。でも、少年犯罪は低年齢化し、悪質に複雑になっています。どうして行けば良いのか。分断された輪を繋ぎ合わせる必要があるのではないか?私の考え過ぎなら良いのですが・・・・。

 では、またご連絡いたします』

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おゆみ野 恐喝事件」カテゴリの記事

コメント

この大きくない町中でこういう事態が延々いつまでも続くというのは、
常識的な社会慣習からみてもやはり説明が難しい。
犯行場所・時間は概ね推測可能であり、実際そうなっている。しかも現在進行。
本来なら当局にとってこれほど未然に防ぎやすい犯罪はないはずだ。

この町の少年治安の異常さは、日本どころか全民主諸国の中でも突出に値する。
連中に「何をしてもいい町」と曲解させる要素が今のおゆみ野にはあるのだろうか。


投稿: A | 2008年10月 6日 (月) 16時40分

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