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(20.10.27) 国際金融危機を救うのは誰だ。中国か日本か

397x55120070520000701   北京で第7回アジア欧州会議が40カ国の首脳を集めて開催された。特別声明では「各国に経済成長促進のための政策をとること、および破算国にはIMFの支援を行なうこと」が採択されたが、本当の狙いは「中国と日本に世界を救ってほしい」と懇願しているのだ。

 なにしろこの金融危機でアメリカ、ヨーロッパの金融機関および実体経済が次々に破算してしまっているが、そうした中でその影響がほとんどないのが中国と日本だからである。

 中国はやや成長率が落ちたとはいえ10%前後の成長をしており、外貨準備(中国官民のドル資産)は約190兆円と世界最高であり、かつ世界4位のGDPを誇っている。
胡錦濤国家主席は自信満々で「世界各国は政策協調を進め、・・共同で対処する必要がある」と訓示をたれた。

 それに比較すると日本の立場は薄い。なにしろ成長率は08年度はほぼ0%であり、外貨準備は中国に世界最高の地位を抜かれてしまった。
日本が中国よりすぐれていることと言えばGDPが中国の約4倍であることぐらいに見える。

 しかし中国には決定的なアキレス腱があり、世界経済の牽引が出来ない理由がある国内消費の割合が40%と低く、成長はもっぱら外資による輸出に頼っているからだ。
特にアメリカや西欧の実体経済が低迷している時に、中国から輸出攻勢をかけられたらひとたまりもない。
中国は弱っているわが国の企業をつぶすきか
輸出立国は世界の救世主にはなれない

 一方日本では麻生首相が「グリーンスパン元議長が100年に1度の金融危機のときだといっており、政局よりは国際的役割を優先する」と公言したが、具体的な対応としては、倒れそうもない金融機関に公的資金を投入できる法案を整備することと、若干の景気対策をすることぐらいだ。
これでは誰がみても「世界経済の牽引役」とはいえない。

 実は現在起こっている金融危機およびその実体経済への影響は、グリーンスパンの言うように「100年に1度の大異変」であり、アメリカが世界の覇権国家から滑り落ちていく、具体的プロセスと言える。
あるいは「アメリカが世界の消費を支えきれなくなった」と言い換えてもいい。

 いまや世界の資金は最も安全と思われれている日本と中国に集まっており、特に為替が自由化されている日本円への資金集中はすさまじい。一方アメリカからは資金が急速に失われている。
アメリカに代わる国はどこだ。日本じゃないか」資金の流れはそう言っている。

 ひところ110円だった円は瞬間的に90円まで円高になり、アメリカの実体経済の悪化で、今後も円高は傾向的に進みそうだ。
国内の輸出産業は毎日悲鳴をあげているが、一方輸入産業はわが世の春だ。従来日本は常に貿易収支が黒字の国だったので、円高に対する拒否反応が強いが、20年8月には貿易収支が赤字になった。
貿易収支の赤字国になれば円高のほうが国全体としては利益がでる。

 また日本のGDPに占める個人消費の割合は60%と中国よりはるかに高く、さらにGDPが4倍なのだから、都合中国の6倍の個人消費になる。
いいかえれば、日本の購買力は中国を6つあわせたものに等しい。

 だから日本が今求められているのはアメリカが今まで世界経済の牽引のためにやってきたことを引き継ぐことだ。
具体的には貿易収支の赤字国になって世界の消費をささえることである。
世界的なニューディール政策を、有り余っている外貨準備で実施すると言い換えてもいい。

 それだけの決心を日本がしているとは思われないが、しかしそれこそが世界が日本に求めていることで、ちまちました経済対策をして、成長率を0%より少しましにすることではない。

 100年に1度の変革とは、日本がアメリカに代わり輸出立国でなく輸入立国になり、世界経済の牽引役として振舞うことだが、果たして麻生首相はそこまで決心しているだろうか。


 なお、金融恐慌に関連する記事は「評論 アメリカ経済」に入っております。

 

 

 


 

 

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