(20.10.14) 花と緑のガーデニング探訪ツアーに参加した。
昨日(12日)、千葉市花の美術館とNPO法人緑のネットワーク千葉が主催するガーデニング探訪ツアーに参加した。散策は幕張ベイタウンから花の美術館までの道のりである。
説明者は緑のネットワーク千葉の齋藤さんと、幕張ベイタウンの管理組合の責任者Tさんだった。
幕張ベイタウンは海浜幕張駅の南側に広がる海と公園に面した大変魅力的な街で、私はかつて「この街に住めたらどんなに幸せか」と思ったことがある。
海と公園を見おろしながら部屋の一室で筋肉トレーニングをするのが当時は夢だった。
今回私は齋藤さんに誘われてこの探訪ツアーに参加した。齋藤さんは花の美術館の初代館長であり、かつこの幕張ベイタウン一帯の開発の千葉市側の責任者だったという。
「街作りにとって最も大事なことは、どれだけユニークな街づくりが出来るかということです。そうでないと人が集まってきませんし、住民もその街を愛することはありません。
そのためこのベイタウンはパティオス(中庭)を持つ街にすることをしました。パティオスとはスペインによくある中庭ですが、スペイン風の明るい街並みを作ろうとしたのです」斉藤さんの説明である。
「公園についても特別な思想を持っています。幕張海浜公園には、他の公園によくあるような遊具は一切有りません。緑の空間を提供して、そこに人が集まってきて自由に遊べるようにしたのです。
また芝生の手入れは雑草を特に除去するのではなく、短く刈ることだけをしています。そうすると結果的に短い芝だけが残るのです」
そういえば土気の昭和の森も同じような思想で公園が設計されていることを思い出した。
初めてベイタウンの中庭を見たが、ここに住んでいる子供達が遊んでいた。
「本当は中庭を全ての人に解放するように設計されていたのですが、防犯の問題があり、パティオスは通常はここの住民にのみ解放しています」住民組合のTさんの説明である。見ると入口のシャターがしまっていた。
この街は1995年に入居が開始されてから、今までに約8000戸、23,000人が住む大きな街に発展してきたのだそうだ。
「みんながこの街をよくしようとしていて、人と人との付き合いが多い、とてもいい街ですよ」住民のご婦人がそう説明した。
街には小学校が3校、中学校が1校あるが、中学校をもう1校増やすか否かが住民のあいだの懸案事項になっているのだそうだ。
もともとここには中学校用地が用意されていたのだが、そこにマンションを建設した(する?)ために中学校問題が表面化したらしい。
「建物の色は自然色を使用し、けばけばしい色合いは排除しています。そしてここには22番地まであるのですが、その番地ごとに特色ある建物を建てています」住民組合のTさんの説明が続く。
「この街は当初街路樹がありませんでした。街路樹を植えようとしたのですが海に面しているため海風が強く、かつ塩害があるため広葉樹は育ちません。もっぱら針葉樹になるのですが、どの木をどのように植えたら育つか、試行錯誤の連続でした」
おゆみ野では木が育たないのではなく、育ちすぎて常に剪定問題が発生しているが、それとは大変な違いだ。
一緒に散策に参加したGoogleおじさんが「おゆみ野のケヤキの剪定問題より深刻だな」と言っていた。
幕張の浜の松林で齋藤さんの説明があった。
「ここの松林は住民がお金を出し合って植えた松です。植えた人の思い出がここには有ります。ある家族の方はみんながまだ生きていた時の証としてこの松を植えました。家族の一人が重病だったのです。今は残された家族の方がここに来て思い出に慕っています」
散策は花の美術館まで海岸べりを散策して終わった。ほぼ5時間の散策だった。
散策の写真を掲示します。
http://picasaweb.google.co.jp/yamazakijirou/201012?authkey=l-opgRpdcOk#
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コメント
10月11日いすみ市にある茂原樟陽高校の演習林に行ってきました。明治40年に国から払い下げを受けた15ヘクタールの山林です。
山の中にある果樹園の下草刈りを手伝ってきました。動力式の草刈り機(円盤型カッター)を半日振り、汗をびっしょり掻きました。
同校関係者での維持管理は労力的にも、経済的にも年々難しくなっているそうです。自然環境、景観を維持することにも人が大きく
関わっていることを実感。また、機会があれば参加しようと思いました。
(山崎) 時間の調整がつけば私も参加しますので、誘ってください。
投稿: TADA | 2008年10月15日 (水) 10時25分
今回の探訪も、雑学散歩として満足できる一日となりました。
かって、邑上守正氏(現武蔵野市長)から街歩きの分野にアーバンデザインの観察があることを聞いておりました。幕張地区はまさにピッタリの対象です。見事な都市景観を創造し、試行錯誤を繰り返しながらの保全、うらやましいばかりの環境でした。
花の美術館は初めてです。植物の名を多く知ることができました。
館内に、『南太平洋』の一場面を模した作庭があり、これまた感動。
近々、復習をかねて再訪してみたいと思います。
投稿: G爺 | 2008年10月14日 (火) 17時03分