(20.9.15) 自民党総裁選挙はカーニバル
自民党は政権維持のために、なりふりを構っていられなくなったらしい。
次期総裁には麻生太郎氏がなることは誰が見ても決まっているのに、泡沫候補を4人も立てて選挙戦を行なっている。
町村官房長官は談話で「どこかの政党と違って、うちは開かれた党なので大いに政策論議をしていただきたい」と持ち上げた。
かつての自民党は話し合い大好き政党で「総裁選をするとしこりが残るので、総裁は話し合いで決めよう」と言っていたのが嘘のようだ。
もっとも麻生氏が総裁になってもせいぜい決められるのは補正予算程度であり、重要法案は全く国会を通過できる目処は立ってないから、早晩総選挙が行なわれるのは確実視されている。
麻生政権は選挙管理政権でしかないが、選挙を取り巻く自民党の情勢は厳しい。
このまま総選挙を行なえば小泉郵政選挙の逆バージョンになり、小沢民主党が単独で3分の2を取ってしまう。
「こうなったら何でもいいから盛大にカーニバルをやって、自民党に目を向けさせよう」ということになった。
このため泡沫候補4氏が立候補したが、4氏は麻生太郎氏の引き立て役なので、「麻生氏を目立たせるためには、何を言ってもかまわないが、麻生氏の足を引っ張るのだけはダメだ」ということになったようだ。
石破茂氏は、新テロ対策特別措置法が小沢民主党によって参議院で否決されたことに対する恨み節だけで出てきた人だ。
「全世界がテロとの闘いをしている時に、日本だけが一人止めて撤退していいのか」これだけがいいたいことの全てだ。
小池百合子氏はヒラリー・クリントンの日本版を狙っているようだ。美人の誉れ高い小池氏が総裁になれば、確かにG8ではマスコミの注目を浴びそうだが、経済対策で「もうかる農業にするなど成長力の底上げが必要」と言ったのには驚いた。
なにか江戸時代の政策担当者の言葉を聞いているみたいで、時代錯誤もはなはだしい。
与謝野馨氏は財務省の主張の代弁のためにだけ出てきた人だ。
「社会保障を防衛するためには消費税の引き上げが必要」とは財務省の主張そのものだ。
「先生、先生は泡沫候補なのですから、このさい消費税の引き上げについて国民のアレルギーをとることにだけ、がんばってください」とでも言われたのだろうか。
石原伸晃氏だけがかなり真面目で、討論会などでも緊張感を漂わせていた。
「なんとしても小泉改革を維持しよう」との熱意は感じるが、今回は顔見世であり将来の首相候補としての予行演習に過ぎない。
これだけ麻生太郎氏の引き立て役がそろったのだから、麻生氏としてはとても満足しているようで「他の総裁候補者も次期政権の閣僚候補として考えたい」と余裕綽々だ。
だがカーニバルを行い、自民党の注目度をあげさせても小沢民主党には勝てそうもない。
なにしろ年金問題を初め、閣僚の不祥事等失政が多すぎて、国民は自民党政権にはアキアキしている。
「ここは一度民主党に政権をとらせてみよう」と言うのが民意だ。
だからカーニバルの効果はせいぜい大敗を何とか食い止める程度の効果しかなさそうだというのが私の予想だが、しないよりはよっぽどましなことは確かだ。
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