(20.6.24) 6.14恐喝事件の続報
6月14日、おゆみ野に住んでいるY君(高校一年生)が、4人組の少年から恐喝されて所持金1000円を強奪され、さらに殴るけるの暴行を受けて全治4週間の重症をおった事件については、先に以下のブログで報告している。
今回は、Y君のお父さんが、本事件の内容を「泉谷中おやじの会」で報告されているので、その続報について記載したい。
6月16日
4人組のうち一人が強盗致傷罪、3人が恐喝罪で検察庁に書類送検される。 10日間拘留し捜査継続。
6月19日
被害にあったY君は、学校に登校したが右腕から掌に力が入らなくなり、頭の違和感を訴えて帰宅
6月20日
お父さんが千葉南警察署生活安全課長と面談して、捜査等の進展を聞こうとしたが、警察からは加害者に関する十分な情報を得ることができなかった。
・犯人の様子、捜査経過、処罰、謝罪、治療費の支払い等について
日本の現状は加害者の少年の人権は十分に保護されるのが実態であり、こおした現状にお父さんは憤りを感じ、以下のように述べている(一部文章を修正してある)。
「危険はいつでも身近にある。4年前の親父狩り、荒れたA中、泉谷公園東屋の放火など。
また最近では13日、ちはら台地区で5人の少年による恐喝強盗事件が発生し、14日にはA中周辺で、A中生徒どおしの恐喝未遂事件が起こっている。
未然にこのような事件を防ぐには何をすべきか。我が街は自らの手で守り、悪いことは悪いと言える、そうしたことを許さない街の雰囲気を作る必要がある。
おやじの会にお願いしたい。パトロールへの参加、南署生活安全課や他校おやじの会等との情報交換会を広げよう」
残念なことに、日本では加害者の人権は保護されるが、被害者の人権は保護されない。その原因は憲法を初めとする法律で加害者の人権のみ保護する規定があり、被害者を保護する規定がないからだ。
たとえば少年法第61条では以下のように規定されている。
- 家庭裁判所の審判に付された少年又は少年のとき犯した罪により公訴を提起された者については、氏名、年齢、職業、住居、容ぼう等によりその者が当該事件の本人であることを推知することができるような記事又は写真を新聞紙その他の出版物に掲載してはならない
(注)加害者についてはプライバシーが守られるが、一方被害者のプライバシーを守る規定はない。このため事件が起こると被害者が未成年でも顔写真や過去はいくらでも報道されるが、加害者が未成年の場合は法律に守られ報道されない。
さらに最高裁判所の1990年の判決では「刑事裁判は社会秩序維持を守るためにあるので、被害者のためにするものでない」と言っており、被害者は捜査や裁判に一切関与させてもらえない。
被害者は法体系からは蚊帳の外なのだ。
しかも刑事裁判では被害者がこうむった傷害の医療費、介護費、生活費等はすべて自己負担(一定の条件が満たされると給付金が国から出る)で、別途民事訴訟を起こして損害賠償の請求をしなくてはならない。
ひどい話だ。これでは日本の法律は加害者のためにのみあると言われても仕方がない。
だから被害に会われた家族は、Y君のお父さんのように途方にくれてしまうのだ。
私たちは知り合いの家族がこうした被害者になった場合、友達として、地域として支えていかなければ、被害者は精神的にも経済的にも追い詰められてしまう。
この日本の現状は海外の先進国からは20年遅れているといわれており、たとえばイギリスでは10歳以上の少年に刑事責任を課しており、さらに加害者少年の親にもカウンセリングの参加を義務付けている。
少年本人には外出禁止令が出され、非行防止の徹底が図られている。また刑事裁判で賠償命令の制度があり、被害者が別途民事訴訟をしないでもすむようになっている。
一刻もはやくイギリス並みになってほしいと思うが、それまでは私たち住民が被害者およびその家族の方を支援していくことが必要だと思う。、
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コメント
結局、いつもながら山崎さんのプログ等、地域板への書き込みを見てはじめて近所で起きた少年刑事事件を知る。
おゆみ野内で頻繁に発生しているこれらの両中学に係る凶悪事件がなぜ一切報道されないのか、不思議でならない。この2、3年だけでも対象事案が最低片手はあったはず。
やはり過去にあったとんでもない事実をつい邪推してしまう。
投稿: Y | 2008年6月24日 (火) 14時31分