(20.6.18) イオンおゆみ野SCの開店とちはら台unimoへの影響
イオンおゆみ野SCが開店してから20日間がたとうとしている。当初のフィーバーが落ち着いてきたと思われたので、本日(17日)イオンおゆみ野SCとちはら台unimoをのぞいてみた。
おゆみ野SC開店の影響がちはら台unimoに現れているか確認したかったからだ。
火曜日の午後と言う比較的客の少ない時間帯であったが、このよく似たSCの平日の実情を知ることができた。
私は前から述べているように、ここおゆみ野からちはら台にかけて大型のSCが4つもあるのは明らかに過剰と判断しており、いずれ競争に負けたSCが撤退するのではないかと予想している。
何しろ近在の人口規模は約6万人であり、1SC当たり15000人の規模だが、これは他ならぬイオンおゆみ野SCの基幹店マックスバリュの出店基準3万人の半分にしかならない。
またイオンおゆみ野SCとちはら台unimoはシネマコンプレックスを除けば、SCとしての店構えからまた入っている基幹店や専門店の種類まで酷似しており、鎌取駅前のジャスコやミスター・マックスより競合の度合いだ強そうだ。
しかも両者の距離は直線距離で1km程度しか離れていない。
これでは家電の専門店競争でやったように、対抗店の側にわざと似た店を作って相手を撤退させる競争をしているようなものだ。
両者を比較をしてみると規模としてはちはら台unimoの方が大きい。
たとえば床面積はunimoが約7万㎡に対し、おゆみ野SCは約4万㎡である(ヤマダ電気分を含む。以下同じ)。
入っている店舗もunimoが約180店に対し、おゆみ野SCは約90店に過ぎない。
また、駐車場はunimoが約2400台に対し、おゆみ野SCは約1700台だ。
大雑把に言って、イオンおゆみ野SCはちはら台unimoの6割から7割程度の規模と言える。
しかし店の賑わいははるかにイオンおゆみ野SCのほうがにぎわっている。まだ開店当初のものめずらしさから来店者が多いのかもしれないが、おおよそ来店者数はイオンおゆみ野SCがunimoの倍だ。
私が特に驚いているのはおゆみ野SCに来る車のナンバーのうち約4割程度が袖ヶ浦ナンバーだったことだ。これは市原市や茂原市からの来店者と思われる。
一方ちはら台unimoの千葉ナンバーの車は1割程度しかなかった。
これは明らかにunimoが当初想定していた市原市や茂原市のお客がおゆみ野SCに流れていることを意味する。
具体的によく似た店舗の来客数を目視してみた。
基幹店のマックスバリュ(おゆみ野SC)とヤオコー(unimo)はマックスバリュに約2倍程度の顧客が入っていた。.
ヤマダ電気(おゆみ野SC)には50名程度、一方コジマ(unimo)は20名程度の来店者がいた。
また本屋の来店者数もおゆみ野の精文館書店方が多かった。規模や内容では明らかにunimoのアカデミヤがすぐれているのにもかかわらずである。
専門店になると、平日のせいだろうかこれはどちらも来店数はちらほらでまったく人が入っていない店舗も目立つ。
平日の午後はまったく顧客が来なくても経営が成り立つのだろうか。
さて、私が観察した状況は上記のとおりだが、これをどのように判断したらよいのだろうか。
人口の規模から言ってもおゆみ野がちはら台の2倍程度あり、それに市原市や茂原市からの顧客層のかなりの部分をイオンおゆみ野SCがつかんでいる。
ちはら台unimoはSC間の競争で厳しい立場に立たされているといえそうだ。
特に専門店にいたっては平日の午後とはいえ、顧客が見当たらない店が目立っている。最も専門店に限ればイオンおゆみ野SCもにたりよったりで、顧客を奪い合いした結果互いに厳しい状況におかれてしまったということのようだ。
私は直接の当事者ではなく単なる顧客で、また競争が資本主義社会の基本法則とはいえ、あまりに過剰な出店にはひとごとならず心配だ。
少なくとも今回のイオンおゆみ野SCの進出は適切なマーケットリサーチをした結果とは思われないので、何か非常に無駄な競争をしているように見えてしまう。
そしてその影響がちはら台unimoに強く現れているようだというのが今回の結論だ。
写真を撮ってきました。現状がよく分かると思います。
http://picasaweb.google.co.jp/yamazakijirou/SC20617?authkey=FOPQj5LFUZk。
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