(20.4.24)なぜヤマダ電機はイオンおゆみ野SCに進出したのだろうか
「おゆみ野四季の道」のテーマソング。以下のファイルをダウンロードすると曲が始まります。
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イオンおゆみ野SCの一角に、ヤマダ電機が進出する。延べ面積は1万㎡を越え、このあたりでは最大規模だ。
このSCから数百mの距離に、ケーズデンキと100満ボルトの家電専門店があり、少し離れてMrMaxとジャスコ鎌取店の家電部門がある。
また、少し離れるがちはら台unimoにはノジマ電気が入っている。
この近在ではケーズデンキの評判が最もよく、私も液晶テレビ以外の家電製品はすべてケーズデンキで購入していた。
ケーズデンキの「売り」はメーカーとは別にケーズデンキが長期間の保証をしていることで、物により3年、5年、10年の追加保証がされていた。
またクレームに対する対応も誠実で、クーラーの通風孔のクレームにもすぐに対応してくれ、私はとても満足している店だ。
ここに、日本で最大規模の家電量販店ヤマダ電機が進出すると言う。売上規模約1兆5千億円、シェア20%のガリバー企業の進出だから、周りの家電販売店としては心穏やかではいられないだろう。
なにしろヤマダ電機は「安さ日本一」と「高ポイント制度」をうたい文句に、将来売上高3兆円、国内シェア30%を目標にしている企業だ。飽和状態の国内市場では当然のこととして、他の企業のシェアを奪うことと、M&Aが主体になる。
販売方法はかなり強引だし、また敵対的なM&Aもあり、まさに関東の暴れん坊だ。
ここおゆみ野地区を見てみると、ヤマダ電機に対抗できるのはケーズデンキしかなさそうだ。
100満ボルトは経営的にもかなり難しい立場に立たされている。すでにケーズデンキとの競争で相当程度体力を消耗していたところに、ヤマダ電機が進出してはとても勝ち目はないだろう。
また、ジャスコ鎌取店やMrMaxは液晶テレビ等の特定商品を除いてすでに競争力はなくなっている。
どうやらヤマダ電機の戦略は数百mの距離にある、ケーズデンキに勝負を挑むことにありそうだ。
おゆみ野地区はちはら台とあわせ、約6万の人口があり、今後も増大が予想される好立地だから激戦地になるのは無理もない。
私のようにケーズデンキのファンとしてはその帰趨がとても気になる。
今回このブログを書くためにGoogleで検索してみると、ヤマダ電機は何かと新聞種になっている企業だと言うことが分かった。
特に昨年の5月に公正取引委員会が「強制派遣の疑い」で調査に入っている。
きっかけは読売新聞が1月から始めたキャンペーンで、内容は「メーカー各社に応援社員(ヘルパー)の派遣を求め、派遣されたヘルパーをヤマダ電機が自社の社員と同じように扱った」と言うものだ。
これは実は派遣法違反になる。派遣された人は派遣元(メーカー)の指示命令以外聞いてはいけないからだ。
ただし、これは家電販売店一般の慣習と言っていい位普通に行なわれているのが実情で、何もヤマダ電気だけの問題ではない。
消費が伸び悩んでいる日本ではメーカーより量販店の力が強いためメーカーは量販店の言いなりなのだ。
最もメーカーは自社の社員を派遣する訳にいかないので、派遣会社に頼んでヘルパーを募集して、その人を量販店に派遣することになる。
実はこれも派遣法違反で二重派遣と見なされる。
ヤマダ電機が槍玉に挙げられたのは、家電量販店の雄で、その最も優位な立場を利用してメーカーに露骨に強制していたからだと言うのがもっぱらの評判だが、おそらく垂れ込みが公取にもされたのだろう。
実際、ヤマダ電気の要請を断れるようなメーカーはいない。
(ただしヤマダ電機は事実無根だとの反論をしている)
さて、おゆみ野地区でのヤマダ電気とケーズデンキの闘いはどうなるだろうか。資本力と販売力で勝るヤマダ電気がかつてコジマとの闘いに勝ったように、ケーズデンキを破るのだろうか。
私のようなケーズデンキのファンにとっては、何とか新参者に負けないで踏ん張ってもらいたいのだが、かなり情勢は厳しそうだ。
最新のヤマダ電気の建物の写真です。
http://picasaweb.google.co.jp/yamazakijirou/20423?authkey=SNaze4i9v3A
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コメント
ちはら台のユニモにも、ノジマ電気があります。
開店当時は人ごみにあふれてましたが、すでに閑古鳥状態のようです。
1km以内にヤマダ電機が来きちゃうと、瀕死になっちゃいそうな。
これがきっかけでユニモが廃れないことを祈るばかりです。
(山崎)ユニモに行ったときに見ていなかったので知りませんでした。情報ありがとうございます。記事を一部修正しました。
投稿: 走友会Y会長 | 2008年4月25日 (金) 01時09分