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(20.1.25)高橋 香さんがなくなられた

おゆみ野四季の道」のテーマソング。以下のファイルをダウンロードすると曲が始まります。
 「pianotokurarinetto.mid」をダウンロード


 高橋 香さんといっても一般の人はほとんど知らないが、山岳マラソン界(トレイルランという)では知らない人がいないくらい著名な男性である。
昨年5月の東京トレイル・ラン100kmに出場中、心不全でなくなられた。
私は最近になってそのことを知ってびっくりした。享年40歳だった。

 高橋さんは2006年トランス・アルプス・ジャパン・レースを完走して一躍脚光を浴びるようになったが、日本を代表するトレイルランナーの一人だ。

 このレースはまったくの山岳レースで、北アルプス・中央アルプス・南アルプスの主稜部を8日間かけて日本海から太平洋まで合計420km走るレースだ。平地ではない、アルプスをである。
この年の出場者数は6名で、参加者が少ないのは、こんな過酷なレースに出られる人が、日本全体を探してみても6名程度だということだ。
山渓に特集が乗っていたので読まれた方もいるかもしれない。

生前に聞いてみたことがある。
どうやったら完走できるのだろうか
大事なことは、身体が動く限り寝ないことですね。昼も夜も雨が降っても、豪雨でも身体が動く限り前にすすむ。どうにも身体が動かなくなってきてから仮眠をとるのです

どこで寝るのです
どこでもツェルト(簡易テント)をかぶって寝ますよ

食料は?」
山小屋で調達です。できるだけ軽くすることです


 私は高橋さんと3回レースを一緒にしたことがある。
うち2回は御園生さんが呼びかけ人として実施している「奥久慈トレッキングレース120km」で水戸から久慈川を遡り、途中で約20kmにわたって山岳トレイルをする1泊2日のレースである。
山の中を走っているときは最高ですね。しかし平地を走るのは実につまらない」高橋さんの口癖だった。

 高橋さんと最後に走ったのは2005年カモシカマラソン120kmで、このレースも途中で約30kmあまり奥武蔵の山中を走らなければならない。
このレースでは私は高橋さんに実に申し訳ないことをしてしまっている

 途中かなり険しい山中を30kmあまり走らなければならないため、ペアで1組になり、その合計タイムで競われる。個人レースではない。
この年の高橋さんのペアは私だった。奥久慈で一緒に走った経験から高橋さんは「私とならカモシカマラソンで勝利できる」と思ったらしい。

 対抗のペアは、萩往還で1位と2位を占めた、日本で最高の快速ペアだ。
この快速ペアに負けまいと奥武蔵の山中を目一杯走ったのだが、おかげで私は完全にオーバーペースになり、山を降りたところでグロッキーになってしまった。

 その後は高橋さんに励まされながら50km地点まで行ったが、そこでリタイアしている。
カモシカマラソンで高橋さんと一緒に走った人は3年続けてつぶれてしまった」とあとである人から聞いた。

 高橋さん実に思い出深い人だ。信じられないような意志力と、優しさを兼ねた人で、私がつぶれたことも許してくれた。
本人は優勝を目指していたので、さぞ残念だったことだろうと思う。

 これは東京トレイルラン100で最後にあった人から聞いた話だ。
受付の時、私の前に高橋さんがいたのだが、『ああ、この人がトランスアルプスの高橋さんだ』と思って見たのだけれど、非常に青白い顔をしていて『普段から高橋さんは青い顔をしてるのかな』と思っていた」とのことだ。
体調が非常に悪かったのに違いない。
トランス・アルプスのようなきついレースを行なうと、半年から1年はリカバリーに時間がかかるのが普通だからだ。

 生きておられれば日本だけでなく、世界を代表するようなトレイルランナーになったはずなのに、返す返すも惜しい方がなくなられたと思う。

関連するブログは以下の通り。

*2006トランスアルプスについて
http://www.adventure-sports-web.com/blog/archives/2006/08/2006.html


*生前のトランスアルプスを疾走する高橋さんの写真についてhttp://www.east-wind.jp/kocci/modules/news/article.php?storyid=137


*高橋さんのお兄さん(トレイルランナーでもある)のブログ
http://trailrunnerkaoru.10.dtiblog.com/

 

 

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