(19.11.8)ALWAYS 続・三丁目の夕日に感動した
すばらしい映画だと思う。なにしろ最初の出だしから驚かされる。ゴジラが東京タワーの一帯の街を破壊している場面から始まるのだが、そのリアルさは今まで見たこともない迫力だ。
この映画の時代背景は昭和30年代であり、ここに出てくる少年達と私は時代が重なっている。自分の昔を見ているようだ。CG(コンピュータ・グラフィックス)の銀座や日本橋、羽田空港、当時の新幹線は私が少年時代をすごした日本であり、少しもCGらしさがないのがいい。
今までCGいえばハリウッドが製作するスターウォーズやロード オブ ザ リングが最高峰だと思っていたが、この続・三丁目の夕日はそれに匹敵するできばえだ。
ただしハリウッドはもっぱら未来志向だが、日本では30年代の過去思考であるところが面白い。この技術を使用すれば過去のどの時代でもCGで再現できるのだから、日本映画も確実に再生軌道に乗ったと判断できそうだ。
隣りに私より10歳程度年配のご夫婦が座っていたが、自分が見知っていた場所が出てくるたびに、「おお」「ああ」「そうだ」と感嘆の声を上げていた。
物語はもともと西岸(さいがん)良平氏の漫画が素材なのだから、人物がデフォルメされているのは致し方ない。一言で言って漫画チックだ。鈴木オートの社長や小説家茶川の大げさなしぐさを、私のかみさんは「うるさすぎていやだ」と言うが、私は気にならない。
それよりも茶川と一緒に住んでいる淳之介の子役が出色のできばえだ。給食費を米代に立て替えたため、学校で給食を食べれないのだが、昔の自分を思い出して泣いてしまった。
また、薬師丸ひろ子が実にいい鈴木オートの母親役をやっている。昔「セーラー服と機関銃」で一世を風靡したが、その後の低迷が長かった。好きな女優なのでその復活は実にうれしい。
物語は貧しい茶川が一念発起して、淳之介との暮らしを守るために芥川賞を目指すのだが、当時の芥川賞は今でいえばノーベル賞を受賞する位の位置づけだったことを思い出した。
また映画館の場面で、石原裕次郎のドラムに合わせ、観客が踊っていたが、当時の映画館の熱気が記憶からよみがえった。
ところが、毎日新聞の映画評論を見ると、CGは出色のできばえだが、一方物語は「素朴な挿話で笑いと涙を誘うはずが、こちらはどこか薄味」で「茶川の言動は、夢を追う純朴な青年の枠を超え、もはやこっけい。ヒロミとの恋も、しんみりできなかった」(19.11.2)という。
私はハンカチで目を多い、思わず嗚咽しそうになるのを懸命にこらえていて、しんみりを通り越していたのだが、この評論家の映画評との隔たりに戸惑う。
これは評論など無視して、自分で一度見られることを進める。私はこの「三丁目の夕日」シリーズは「男はつらいよ」にならぶ日本映画の最高傑作になると思っているが、見られた方の感想を聞きたいものだ。
この映画を見られた方の感想をお聞かせください。
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