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(19.8.10)約束

 約束を守るのにも体力がいるのだとつくづく思う。小谷小学校の四季の道に面した土手の草刈のことである。

 しばらく前に校長先生に大見得を切った。
私がボランティアでいる限り、土手は雑草のない芝生模様にし、二度とつる草が繁茂するようなことはさせません。私に任せてください
私は軽率なところがあるので、つい調子にのって言ってしまう。

 しかし土手の雑草やつる草の勢いはすさまじく、ちょっと油断すると雑草だらけになってしまう。
特に夏場は最低でも月に一度は草刈をしなければならないが、このところ手を抜いていたので約束の芝生模様からは程遠い状態になってしまった。
まづい、校長先生との約束が果たせない
そこで、昨日(9日)草刈のボランティアに小学校に出向いた。

 学校には2台の草刈機があるのだが、1台はとてもエンジンのかかりが悪く、たまたまかかりの悪い草刈機を使用したため、何度紐を引っ張ってもエンジンはスタートしない。
 5分間程度汗だくになっていたところを、ちょうど都川源流の里山で草刈をしていた I さんが見かねて動かしてくれた。

山崎さんのようなベテランでも、動かせないことがあるのですね
元々は、私が I さんに草刈機の使用方法を教えたのだが、 I さんの学習能力が高く立場が逆転してしまった。

 この土手は昨年まではつる草が繁茂して、とても人が近づけなかったが、昨年校長先生の指示で、教頭先生とMさんが草を刈った所である。
 木に巻きついたつるは半端ではなかったが、今はきれいに除去されている。
 今年からはその土手を私が責任をもって草刈をすることにした。しかしボランティアだから期限はない。病気になったら当然終了になるが、私はいたって健康だから、もしかしたら死ぬまですることになりそうだ。
私たちが転勤しても、山崎さんがいるから、土手の草刈は大丈夫ね」事務室の女性から言われてしまった。

 しかし、今日は本当に暑かった。夏本番だ。夏場の昼間の草刈は実に辛い。1時間も草刈機を使用すると汗だくになってしまう。事務室のMさんと一緒に草刈をおこなって、どうにか美しい景観に戻すことができた。

 約束の芝生模様にはなったものの、身体はふらふらだ。家に帰って2時間ほど昼寝をし、ようやく体力が回復した。やれやれだ。

2042年○月○日 小谷小学校ホームページ

 小谷小学校の草刈男と呼ばれ、四季の道に面した土手の草刈を毎年実施していた山崎さんが、草刈の途中で心不全のため死去しました。95歳でした。
 山崎さんは35年にわたってこの土手の草刈をしてきましたが、これは当時のT校長先生との約束で、「健康で身体が動く期間は草刈をすることになっていた」からだそうです。
 山崎さんは、ちょうど弁慶の立往生のように、草刈機をもったまま息が耐えていましたが、実に35年間にわたって約束を守り抜いたことになります。
 私たち小谷小学校の関係者一同、山崎さんのご冥福を祈りたいと思います。

 今回草刈をしてきれいに成った土手の写真を掲載します。
http://picasaweb.google.co.jp/yamazakijirou/cCEosG?authkey=neqgQUy6f3A

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